ぶっちゃけ見た目はそんな変わってないけどどうよ? 旧型オーナーが「新型N-BOX」に「乗り換える価値」はあるのか考えてみた!

2024.07.06 17:20
この記事をまとめると
■日本一売れていたクルマ「N-BOX」は現在3代目となる
■2代目と比較して変更点が少ないように見えるという声も多い
■見た目はあまり変わっていないが使い勝手や走りのパフォーマンスは劇的に向上した
2代目ユーザーが3代目N-BOXを買う意味はある?
  今、日本でもっとも売れているクルマの1台が、ホンダのスーパーハイト系軽自動車のN-BOXだ。何しろ先代の2代目はモデル末期、2023年度上半期(4~9月)における新車販売台数でも10万409台を記録し、軽自動車とフィットのような登録車を含む新車販売台数で第1位に輝いたほど。
  そして2023年10月6日に3代目の新型が登場。しかし、プラットフォームやパワートレインなどを2代目からキャリーオーバー。その理由は、2代続けてプラットフォームを使うホンダ流儀もあるにはあるが、あらゆる部分を刷新した2代目の完成度があまりにも高かったため、「無理して変える必要はない」、という判断だったそうだ。
  それはともかく、スーパーハイト系のボックス型エクステリアのデザインは大きく変えようもなく、標準車は主にフロントフェイスの刷新が主。カスタムに至っては、N-BOXマニア、ユーザーでしか気づかない程度のエクステリアデザインの、やや大人しいお色直しにとどまる。
  その点、2024年5月に軽自動車の販売台数でN-BOXをしのぎ1位となった新型スズキ・スペーシアのとくにカスタムのエクステリアデザインは、ひと目で先代との違いがわかりやすく、後席オットマンなどの好機能=マルチユースフラップの新採用といった新鮮味がある。
  では、2代目から3代目の新型の価格について見ると、もっともリーズナブルな標準車のベースグレードは、2023年当時の先代で144万8700円(G)。そして新型N-BOXの標準車のベースグレードは164万8900円となり(いずれもFF)、約20万円のUPとなる。原材料費の高騰などで致し方ないところはあるのだが、アンダー150万円から買えた先代からすれば、庶民にとって約20万円UPは辛いところかも知れない(当然、他車の価格もUPしている)。
  では、今、先代N-BOXに乗っているユーザーが、新型に買い替えるメリットはあるのだろうか。ここで、ホンダ自らがアピールする新旧比較、新型の進化を説明すると、
①標準車のミニステップワゴンを思わせる「クラスレスな上質感はそのままに、よりシンプル&スタイリッシュなデザインへ」
②「素材感へのこだわりはそのままに、より明るく、すっきりとした室内空間」
③「Honda SENSINGをはじめ、多彩な安全装備、横断中の歩行者や夜間の歩行者にも対応するようになった衝突軽減ブレーキやACC(アダプティブクルーズコントロール)の渋滞追従機能の追加、ホンダの軽自動車初の近距離衝突軽減ブレーキの搭載、急アクセル抑制機能などを含む運転支援機能の装備」
④「電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能の追加」
⑤「Honda SENSINGの検知方法の進化」
⑥「さらに使いやすく、ボディサイドが見やすくなったピタ駐ミラーの採用」、
⑦「7インチTFT液晶メーターと、タブレット感覚の8/9インチのディスプレーオーデイオの採用」
⑧「より大型の大ボックスティッシュも入る容量グローブボックスの採用と見せる収納になるインパネトレーの配置」
⑨フィルムラミネート構造のフロアカーペットやルーフライニングの厚み増による車内の静粛性の向上(カスタムはさらにシンサレート素材の吸音材を追加)
⑩「スマホによるリモート操作やデジタルキー、車内Wi-Fi、自動地図更新サービス、Honda ALSOK駆けつけサービスなどが用意されるNシリーズ初のHonda CONNECTの搭載」
  などが挙げられる。
  そうした進化、便利さ、安心を加味すれば、約20万円UPの価格も、納得できる人は納得できるというものではないだろうか。
走りと使い勝手は大幅に向上
  しかも、前述のホンダの説明以上に進化しているのが、走行性能だ。これは速くなった、遅くなったという話ではなく、走りの質感の進化。たとえば、加速時、登坂路、合流などでエンジンを回すと、さすがに3気筒エンジンが唸りを上げる……というのが軽自動車ならではだが、先代に比べ、その唸り音が大幅に抑えられている。これは、アクセルを踏んだときの制御の変更によって、いきなり回転を上げるのではなく、穏やかに回転を上げる新制御が効いているのだろう。
  そのため、とくにカスタムのみに用意されることになったターボモデルはあらゆる速度域で車内の静かさが向上。いい換えれば、今まで以上にコンパクトカー要らずの走行性能、快適性を手に入れたということだ。
  また、スーパーハイト系軽自動車は背が高く、車幅も狭いため(左右のタイヤの距離も近い)、高速走行で横風に吹かれると、フラフラするふらつきに見舞われることがあるのだが、そのふらつきも新型では低減されているから安心だ。もちろん、基本的な操縦安定性や乗り心地も、大幅ではないが進化している。
  先代N-BOXユーザー、それも標準車のターボモデルに渋く乗っているユーザーであれば、「新型のターボモデルは派手なカスタムでしか選べなくなったのが残念」ということになり、新型への乗り換えに躊躇することになりそうだが、先代標準車のターボモデル以外のユーザー、とくにN-BOXをファーストカーとして使い、高速道路の利用シーンも多いユーザーにとって、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能、ACCの渋滞追従機能を含む先進運転支援機能の充実、安心感、快適性の大きな進化というポイントから、見た目は大きく変わらなくても、新型を検討する意味は十二分にあると思える。
  とはいえ、「クルマはできるだけ安く買いたい」、「高速走行はまずしない」、「電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能ってなに?」「 コネクテッドってなに?」…… なんていう人は、高い完成度を誇る先代の中古車を買っても極めて満足できるのがN-BOXだ。
  友人のリゾートホテルの社長は先代カスタムに長年乗っているが、新型を薦めたところ、「今のN-BOXで十二分に満足している……」との答えだった。ちなみに先代N-BOXであれば、Honda SENSING やパワースライドドアを完備した中古車で100万円以下から探すことが可能だ。これはこれで美味しい超人気車種の軽自動車の買い方ではないだろうか。

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