間違えると１度助かった命を落とす可能性も！　高速道路の事故で「やってはいけない」行為と正しい後処理とは

■高速道路でトラブルが発生したときにするべきこととしてはいけないこと
■高速道路上の突然のトラブルで最優先すべきことはまずは自身の安全の確認
■高速道路上でトラブルが起きないようにするためにもタイヤと燃料関係は事前の確認を

　　高速道路上で事故・故障などによって立ち往生してしまったときは、いち早く安全な場所へ退避しなければなりません。今回は、高速道路でトラブルが発生したときにするべきこと・してはいけないことを改めて確認していきましょう。
　　高速道路上でトラブルが発生したときは、まず次の2点をしてください。
　１）身の安全の確認
　２）身の安全が確認でき、クルマを動かせる状態だった場合、クルマを路肩へ移動させ、ハザードランプを点滅させて（夜間や視界が悪い時は番号灯と尾灯も点灯させる）停止
　　後続車への合図や通報などは、クルマを路肩へ移動させたあとに行います。

　　高速道路上でトラブルが発生したときにするべきことは次の3つです。
　１）発炎筒を使い、後続車に合図をしながら、停止した車両の後方（可能であれば50m以上後方）に停止表示器材（三角停止板）を置く ※風で飛ばされないよう注意。また、回収を忘れないようにする
　２）ガードレールの外側など安全な場所に退避
　３）退避したあとに非常電話や携帯電話で事故・故障状況を通報をする ※通報先：110番／非常電話／道路緊急ダイヤル（#9910）
　　高速道路を走行する際は、停止表示器材（三角表示板/停止表示板や停止表示灯）を携行していなければなりません。携行していない場合、「故障車両表示義務違反」となるため、停止表示器材は普段からクルマに備え付けておくといいでしょう。また、いざというときにすぐに取り出すことができる場所に置くようにしてください。

　　高速道路上でトラブルが発生したとき、やってはいけないことがあります。それは次の3つです。
　１）路上（本線道路や路肩）に立たない 当事者間の話し合いや通報などは安全な場所でする
　２）車内に残らない 後続車に追突されて大ケガをしたり命を落としたりしてしまう危険性があるため車外に出る
　３）チェーンの脱着などの作業をしない 路肩にクルマを止めてチェーンの脱着や修理などをしてはならない（原則として本線道路上は駐停車禁止）

　　高速道路上でトラブルが起きないようにするためにも、高速道路を走行する前に以下の点は確実に点検しておきましょう。
・タイヤの残り溝の深さや空気圧 ・燃料の残量
　　この2点は、2023年度のJAFロードサービス出動理由のツートップです。
　　そのため、タイヤ関係のトラブルや燃料切れ（BEVの場合はバッテリー切れ）のトラブルがなくなるだけでも、高速道路上での立ち往生件数が減少する可能性が高いといえるでしょう。

　　よって、連休前や長期休暇を利用して外出する前は、タイヤ関係と燃料の残量（BEVの場合はバッテリー残量）は確実に確認しておくことをおすすめします。

　　高速道路上における事故やトラブルは、生死に関わる可能性が高いため、非常事態が発生したときの正しい対処法を理解しておくことが大切です。

　　また、トラブルが発生して立ち往生してしまったときは、自分の身の安全の確保や後続車に停車車両の存在を知らせるなど、二次事故防止措置を取ることが重要なポイントとなります。
　　長期休暇や連休の楽しみを悲しみに変えないためにも、いざというときの対処法や二次事故防止措置の方法・必要装備をいま一度確認しておきましょう。