できなきゃMTに乗る資格ないぜ……なんていわれた時代もあったのよ! いまや不要なものもあるMT車のテクニック3つ

2024.06.07 10:00
この記事をまとめると
■いまや少数派のMT車で使う「テクニック」を3つ紹介
■使わずとも走ることはできるし自動でやってくれる装備も出てきた
■有名なテクニックのヒール&トゥはヘタにやると逆効果
シフトチェンジにはさまざまなテクニックがあった
  MT車に不慣れな初心者は、発進時のクラッチミートに苦労するが、少し馴れるとシフトダウン操作がストレスに……。というのも、不用意にシフトダウンを行なうと、ガツンとエンジンブレーキがかかり、不快なショックが伝わってくるからだ。
  これを解消するテクニックが、いわゆるブリッピング。最近ではオートブリッピング機能のついたMT車も増えてきているが、ドライバー自身がやるとすれば手順は次のとおり。
 例:4速から3速にシフトダウンする場合 ①クラッチを踏んでシフトレバーを4速からニュートラルの位置へ ②アクセルを軽く吹かして(およそ800回転ぐらい回転数を上昇) ③シフトレバーを3速に入れてクラッチミート
  これがブリッピングの流れ。下のギヤへ入れる前に、空ぶかしをすることで、ギヤとギヤの回転数の差、ステップレシオの差を埋めてやり、変速ショックをなくすのが目的。ブリッピングの量は各車、各ギヤで違うので、何度か試して最適量とタイミングを掴むしかない。
  ヒール&トゥは、このブリッピングとブレーキングをセットにしたもの。
  拇指球(つま先)でブレーキペダルを踏みながら、クラッチを切り、クラッチを切っている間に、ブレーキを踏みながら、しかもブレーキの踏力を変えずに、右足の踵側、より正確にいえば、右足小指の中足骨(足首寄り)付近で、アクセルを軽く吹かして(ブリッピング)、シフトレバーを動かし、直後にクラッチミートさせる。
  ヒール&トゥで優先すべきは制動力なので、ブレーキが疎かになるのなら、ヒール&トゥはやらないほうがいい(シフトダウン後のクラッチミート時、半クラッチの時間を長めにとればいいだけ)。また、ヒール&トゥをした結果、クルマがギクシャクし、荷重変動が生じるようなら本末転倒。なんちゃってヒール&トゥでしかない……。
  一朝一夕には上手なヒール&トゥは身につかないので鍛錬が必要だが、くれぐれも安全な場所で、後続車のいないところ(最初は同乗者もいないほうがいい)で練習してほしい。
  MT車のシフトダウンは、シフトロックも怖いが、オーバーレブもリスキー(エンジンブローにつながる)なので、あまり高回転側を使わずに、4000回転前後の領域から、ブリッピングやヒール&トゥの練習をはじめてみよう。
昔のクルマはこれをやらないとギヤが入らなかった
  最後にダブルクラッチ。これは還暦以上のドライバーか、少し前のバスの運転手さんが使っていたテクニック。
  シンクロが弱っていて、シフトチェンジの度に、ギヤが鳴くようなときに使う操作だ。
 シフトアップ時(2速→3速) ①クラッチを踏む ②シフトレバーを2速からニュートラルの位置へ ③ここで一度クラッチをつなぎ、再度クラッチペダルを踏んで ④3速に入れ、クラッチをミート
 シフトダウン時(3速→2速) ①クラッチを踏んでシフトレバーを3速からニュートラルへ ②クラッチをつなぎ、アクセルを軽くひと吹かし ③クラッチを踏んでシフトレバーを2速へ ④クラッチをミートさせる
  こうすれば、シフトが渋く、入りづらいクルマでもシフトチェンジがスムースにできるはず(真冬の朝イチなどには有効)。
  しかし、走り出してしばらくたって、ミッションオイルが温まってきても、ギヤの入りが悪いようなら、ミッションオイルの交換か、ミッションのオーバーホールを考えた方がいい!?

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