不登校児の居場所(フリースクール)を京都の二条につくりたい!

2024.02.13 07:20
「不登校」。理由は様々ですが、子どもも保護者も孤独感や大きな不安に襲われています。学校に行きづらさを感じる子どもたちが、再び自分らしく毎日を過ごせるように、安心して楽しく育ちあえる不登校児のための居場所(フリースクール)を京都につくりたい!子どもたちの笑顔のために、このプロジェクトに挑戦します!プロジェクトの実行者について
皆さま、はじめまして!
私たちは、京都の二条駅周辺で、10年以上にわたり、絵本の読み語り会や、子ども食堂などの子育て支援をはじめとする地域活動を続けている任意団体「二条駅かいわいまちづくり実行委員会」のメンバーです。 
2023年11月『夢みる小学校』の自主上映会を開催
右端が「二条駅かいわいまちづくり実行委員会」委員長の小林敬子さん
最近では、不登校の子どもたちがこの地域においても増えてきました。でも学区内には、このような子どもたちが日中安心して過ごせる居場所や社会参加できる場がありません。そのような現状から、私たちは不登校となった子どもたちが安心して過ごせる場が必要であると感じ、「カンガルーハウス」の設立を目指すこととしました。
「カンガルーハウス」とは、不登校児のためのフリースクールです。
「カンガルーハウスをつくろう会」を2023年7月に立ち上げました。
2024年4月オープンを目指して、今まさにその準備真っ最中です。
「カンガルーハウス」にこめた想い
「カンガルーになりたい。だって、カンガルーやったら、ぴょんぴょん自由に飛び跳ねられて、不安になったらお母さんのポケットに入れるから…」
ある日、小学2年生の不登校児のTさんが、そうつぶやきました。
これが「カンガルーハウス」と名づけるきっかけです。
カンガルーのお母さんのポケットのような、まちの保健室、作業療法室のような、心身のエネルギーを充電できる、何よりも、子どもを安心して包み込める居場所。
それが「カンガルーハウス」にこめる私たちの「想い」です。 
カンガルーハウスでエネルギーを蓄えて、「大丈夫!」って思えたら、在籍校に戻れるように。
しんどくなったら、いつでもカンガルーハウスに戻って、心身の充電ができるように。
保護者の方にとっても、想いを分かち合える、心の重荷を降ろせる場にしていこうと思っています。
カンガルーハウスの強み&目指す姿
私たちの強みと、目指す姿は以下の通りです。
学校に行きづらさを感じている子どもたちの支援を一番に行いますが、保護者の方が、お茶を飲みながら語り合い、エンパワメントし合えるような「保護者カフェ」、学校の先生たちが、学校の垣根を越えてお茶を飲みながらより良い教育について語り合い、情報交換しあえるような「せんせいカフェ」の開催も考えています。
(安全に「カフェ」が開催できるように、スタッフの一人が食品衛生責任者の資格を取得しました)
また、日本全国どこからでも参加できるように、教育について、健康について、作業療法について、絵本について学べるオンライン講座やサロンを開催し、カンガルーハウスが学び合いの「場」、元気になれる「場」になればと考えています。繋がれば力になる。より良い未来に繋がる。そう信じています。

プロジェクト立ち上げの背景
〜Tさんの不登校の悩み〜
私たちのメンバーの中に、実際に不登校状態となっている子ども(前述のTさん)を持つ保護者がいます。
「この先一体、この子はどうなるのだろうか……」
不登校初期、その方は、先の見えない不安に押しつぶされそうになり、Tさんは精神科医に処方された抗不安薬を服用し、何とか母子登校、保健室登校をしている状態でした。
ますます精神症状が悪化するTさん……。


Tさんの保護者は、もうどうしていいのかわからず途方に暮れ、仕事を辞めるようなことも考えていました。
そんな、不安な日々の中、仲間として一緒に地域活動をしてきた元小学校教員の小林敬子さんが、こうおっしゃったのです。
「うち、二条駅周辺に学校をつくろうと思ってんねん」
「その言葉には本当に驚きました。私たちにとっては、一筋の希望の光が見えたような気持ちになり、涙があふれました」
Tさんの保護者はそう言いました。


その後、Tさんは、学区外にある不登校児の居場所の活動に親子で参加したり、同じ学校の不登校のお子さんや、理解のある優しいクラスメートと遊んだり、作業療法士のサポートを受けたりする中で、少しずつ元気を取り戻されました。
そのような子どもの姿を見て、私たち自身も、
「子どもは適切な環境、支援があれば、元気になれる、きちんと学び合っていくんだ!」
そう確信しました。
教科型学習でなくても、好きなことに楽しく取り組むことで学習になる、と実感しています。


〜私たちの決意、そして挑戦〜
「今日は学校お休み?」
時として、声をかけられる何気ない言葉。そのような言葉にも子どもも保護者も傷つくことがあります。
他の不登校児さんに出会えていなかった時期は、「うちだけがこんなことになってしまった……」
とTさんの保護者はずっと落ち込んでいました。
孤独感と絶望感で保護者も抑うつ状態にもなり、育て方を間違えたのかと自分を責めてしまう日々……。
でも、こうした不登校のつらさ、苦しみを経験しているからこそ、できる支援がある、スタッフが教育、医療、福祉の専門家だからできることがある、と私たちは信じています。


我が子が不登校になり、親としてどうしていいかわからない時の、相談先、子どもと保護者が安心して利用できる社会資源になりたい!
つらい思いをする子ども、保護者を増やしたくない!
そのような想いでカンガルーハウスの設立を決意しました。
小林さんの「学校をつくろうと思ってる」の発言から約半年後、小林さんが子ども食堂などの活動をしている「ハイ・どうぞ」の2軒隣の古い京町家が賃貸物件となったことから、借りることを決心し、2023年11月に賃貸契約を結びました。
当初はスタッフの貯金を切り崩しての改修工事、運営を考えていました。ですが、周りの応援者の「クラウドファンディングをすべき!その活動自体が社会への発信になり、みんなでカンガルーハウスを創っていくことになるから!」の声に後押しされ、こうしてクラウドファンディングに挑戦することにしました。

リターンについて
プロジェクトへのご支援に対して、私たちは感謝の気持ちを込めてさまざまなリターンをご用意しています。詳しい内容につきましては、リターン一覧をご覧ください。
《リターン内容》
◆ お礼のメール
◆ カンガルーハウスのロゴ入り缶バッジ
◆ ポストカード
◆ イベント・セミナー招待
◆ 絵本セレクト
◆ スタッフによる講演会講師依頼権
◆ 個人・企業スポンサー(施設内ポスターとホームページにお名前掲載)
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
見学や、個別相談はご支援の有無に関わらず、お気軽にご連絡頂けましたら幸いです。私たちが何かお力になれることがありましたら、ご連絡ください。

資金の使い道&スケジュール
カンガルーハウスとなる物件は、築年数不詳の2階建ての古い京町家です。しばらく空き家となっていたため、床が抜けていたり、階段が壊れたりしていました。耐震性や電気配線についても、安全性を向上させる工事が必要であることが判明しました。
子どもたちが安全に快適に過ごせるように、次のような改修にとりかかっています。
【主な改修内容】
【改修費用等】
・家屋改修工事費:430万円(正確な見積金額は上記工事で、4,306,555円です。快適できれいな環境にするために手を入れたい箇所はまだまだありますが、まずは「安全性向上」を第一に改修します。2階の畳の入れ替えは、これから見積もりを取ります。)
・備品費:120万円(エアコン、照明器具、冷蔵庫などの家電製品、机、椅子、棚、パソコン、学習用品、調理器具など)
以上の予算状況から、スタートアップの資金を約550万円と考えておりますが、ファーストゴールを200万円として挑戦いたします。
不登校児のいる家庭はただでさえ精神的負担が大きいので、利用されるご家庭の経済的ご負担をできるだけ少なくしたいと思っております。皆さんからご支援頂くことで、メンバーの持ち出しを少しでも減らし、長期的に運営し、子どもたちの笑顔に貢献したいと思っています。
550万円の最終目標金額を達成しても公開終了まで活動は続けてまいります。ご支援頂きました資金で、タブレット端末、書籍、教材購入など、学びの環境のさらなる充実を図ります。子どもたちの校外体験学習(遠足や宿泊学習など)、特別学習(ゲスト講師を招いての学習)など、豊かな経験、学びにも還元させていただきます。家賃や光熱費にも充当させて頂けると、とても有難いです。(今のところ、スタッフはボランティアで支援させて頂く予定です)


【スケジュール】
2023年12月~2024年2月末: 改修工事
2024年3月: 備品購入、カンガルーハウス プレオープン
2024年3月31日: クラウドファンディング終了
2024年4月: カンガルーハウス オープン!準備の整ったリターンより実施してまいります
おおよそこのようなスケジュールで進めていく予定ですが、変更が生じる場合もありますので、ご了承ください。


【2023年11月 改修工事前の状況】
不登校児の現状・不登校児支援の現状
文部科学省による「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小・中学校における不登校児童生徒数は約30万人となっており、前年に比べて5万人以上の増加となっています。また、不登校児の約4割が学校内外の専門機関に相談しておらず、孤立しています。京都府内には不登校により長期欠席している小中学生が5,627名(令和4年度データ)いるとのことです。
学校に行けなくなると、本来は学校で得られる、教育(学び)の機会、友達との楽しい遊びの機会、遠足や運動会などの行事への参加の機会も奪われます。さらに不登校児の保護者は、子どもが不登校になってしまった不安、焦りなど、先の見えないトンネルに入ったような苦しみを感じることになります。低学年の不登校児の場合は、家で一人過ごさせるわけにもいかず、退職を強いられる保護者も少なくありません。
学校に行きづらさを感じる子どもは居場所がなく、他者との交流ができず、役割がなく、次第に孤独感をつのらせていきます。そのような状況では、自己肯定感が低下し、心を病むリスクが上昇します。
しかし、一人ひとりを理解しようとする支援者が、適切に本人をサポートし、安心できる環境であれば、子どもは持てる力を発揮することができます。周囲の理解があり、一人ひとりが尊重され、自分らしく過ごすことができる場があれば、QOL(Quality of Life:生活の質)の高い生活を送ることができることを、私たちはそれぞれの専門の立場で実感してきました。
現在、私たちが暮らす地域(京都市)においては、低学年の不登校児や、心身の調子に波のある児童の居場所はほとんどありません。その結果、そういった子どもたちは、引きこもってしまい、ますます心身の調子を崩してしまうという悪循環に陥ってしまいます。
※:京都市内で不登校児が公的に通える施設は、小学4年生からしか利用することができず、低学年の不登校児への支援がありません。


◆ 子どもたちが日中に安心して通える居場所が学区内にある
◆ 学校に行きづらさを感じている、同じような境遇の子どもたちが集う
◆ 苦しみを分かち合い、励まし合い、そして体験学習を通じて学び、成長し合う
こうして心のエネルギーを蓄え、自分らしく過ごせる場があれば、子どもたち、保護者の方たちも希望をいだくことができ、毎日を安心して楽しく過ごすことができます。
それが、私たちが目指す「カンガルーハウス」の姿です。

最後に
これまで私たちは、任意団体としての活動をしてきましたが、NPO法人化を目指して申請します。
法人名は「みらいのとびら」。
今、どんなにつらく、先の見えない状況であっても、きっと明るい素敵な未来が待っています。その扉を一緒に探し、一緒に開くお手伝いができるように……。
法人名には、そんな「想い」を込めています。
カンガルーハウス開設という、私たちにとっての、大きな重い扉も、皆さまのご支援なくては開くことができません。これから出会う子どもたちのために、私たちカンガルーハウスのスタッフが大きな一歩を踏み出せるように、皆さまからの温かいご支援、応援をどうぞよろしくお願いいたします!!

プロジェクトメンバー(NPOの理事8名)紹介
年齢も性別も仕事も様々な仲間。学校に行きづらさを感じている子どもが安心して過ごせるフリースクールをつくりたい。そんな「想い」で集結した仲間です。下記のメンバー以外にも、元小学校教師や保育士などがスタッフとして運営に参画します。
1月1日に北陸で大きな地震が起こり、自分たちがこのクラウドファンディングを行うことに迷いも生じましたが、カンガルーハウスで支援を長く続けていくためにも、可能な範囲で、皆さまのご支援を賜れましたら幸いです。私たちは、私たちにできることを、ひとつひとつ、誠実に、真摯に、丁寧に行っていきます。
いま、困難な状況にある方が、少しでも心穏やかな時間が持てますように…。心身の健康が護られますように…。
貴重な時間を割いて頂き、最後までお読み頂き、ありがとうございました。


メールアドレス kangaroo.nijo@gmail.com
カンガルーハウスの利用を検討したい、支援の仕方がわからない…など、何かございましたらお気軽にご連絡ください。
カンガルーハウスHP
X(旧Twitter)
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