ポルシェ・カイエンの新型モデルにPHEVが登場! いまのSUVブームへ続く流れを作ったカイエンとはどんなクルマなのか?

2023.11.07 17:00
この記事をまとめると
■ポルシェのSUV、カイエンについて解説
■2023年4月にビッグマイナーチェンジが施された
■2023年8月にはターボEハイブリッドを追加
2023年にビッグマイナーチェンジを実施
  ポルシェといえば911をはじめとするスポーツカーメーカーであることはご存じのとおり。ただ、現在同社の屋台骨を支えるのはSUVのカイエンです。
  カイエンは、初代から3代目となる現行モデルまで、911ゆずりの走行性能を有していることで、ポルシェファンはもちろん多くのユーザーを獲得するに至りました。
  現行モデルも歴代モデル同様に好調なセールスを実現。今年(2023年)は、ビッグマイナーチェンジやハイパフォーマンスモデルの追加など、進化が止まりません。
ターボEハイブリッド誕生
  2023年8月29日、ポルシェがラインアップするSUVのカイエンに“ターボEハイブリッド”が追加されました。
  ターボEハイブリッドはカイエンの最上級モデルに位置するハイパフォーマンス仕様。カイエンならびにカイエンクーペに設定されます。
  同車は最高出力599馬力を発揮する4リッターV8ツインターボエンジンに、最高出力176馬力のモーターを組み合わせたハイブリッドユニットを搭載。0-100km/h加速は3.7秒、最高速295km/hを発揮するプラグインハイブリッド車となります。
  プラグインハイブリッド車として気になるEV航続距離は最長82km。足まわりにアダプティブエアサスペンションが標準で装備されました。
3代目カイエンの特徴
  3代目となる現行カイエンは2018年に登場。ヘッドランプやルーフラインなど、ポルシェの基幹モデル“911”と共通するデザインテーマを歴代モデル同様に採用。細かい箇所のデザイン処理が現代化されたことで話題を呼びました。
  歴代モデルも高い走行性能を有していましたが、3代目は先代モデルと比べ、より軽量化に力を入れるなどスポーティな走りをさらに重視していることが特徴。SUVシリーズのフラッグシップとなるため、快適性にもこだわっています。
  また、時代のニーズを踏まえて、緊急時の衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全装備も多数装備。インテリアにも最新インターフェイスを採用しました。
  デビュー時のパワーユニットは3リッターV6ターボ、2.9リッターV6ツインターボ、4リッターV8ツインターボのガソリンエンジン3種類とE-ハイブリッドに搭載される3リッターV6ターボ+モーター。
  カイエンターボに搭載される4リッターV8ツインターボは、最高出力550馬力を発揮し2tを超えるヘビーウエイトのボディを圧倒的……いや暴力的な加速で豪快に走らせます。筆者も試乗したことがありますが、走り屋の聖地と言われる箱根ターンパイクの登りですら法定速度を守るのが難しいほどの走行性能を有していたことが印象的でした。
  また、標準ボディに加え4ドアクーペのボディを新たに追加したことも3代目の特徴です。
マイナーチェンジでデジタル化が進む
  冒頭、カイエンにターボEハイブリッドが追加されたことを記しましたが、現行モデルは4月に改良型が発表されています。
  フェンダーやボンネットなどのデザインを変更し、ワイド化した外観が見た目の変更点ですが、大きなトピックスといえば操作系のデジタル化。
  メーターは12.6インチフルデジタルメーターを採用。センターディスプレイには12.3インチポルシェコミュニケーションマネジメント、助手席前にも各種走行データが表示される10.9インチディスプレイが搭載されました。
  パワーユニットはターボEハイブリッドのハイブリッドユニット以外に最高出力353馬力を発揮する3リッターV6ターボ、同474馬力の4リッターV8ツインターボ、Eハイブリッドに搭載される3リッターV6+モーターのハイブリッドユニットがラインアップされます。
ポルシェ・カイエンとは
  911をはじめスポーツカーメーカーとして君臨してきたポルシェ初のSUVとして2002年に発表されたカイエン。すでに世界中のメーカーから数多くのSUVが発表されていましたが、カイエンがほかのモデルと異なるのは、911をラインアップしてきたポルシェが開発したモデルということでした。
  ポルシェが長年にかけて築き上げた911の伝統を取り入れたエクステリアデザインや、SUVらしからぬ優れた走行性能を備えた初代カイエンは、あっという間に同社の稼ぎ頭に成長。2010年に2代目、2018年に3代目が登場しています。
  ポルシェ初となるSUVであり4ドアモデルとなったカイエン。いまや同社に欠かせない主要モデルとなっています。
歴代カイエンを振り返る
初代(2002年)
  フォルクスワーゲン・トゥアレグとプラットフォームを共有し、ポルシェ初のSUVとして開発されたカイエン。ただトゥアレグとは異なり、自社開発したV8エンジンのみを搭載する高級SUVとしてデビューしました。
  誰が見てもポルシェ車とわかるフロントフェイス、ヘッドランプからリヤへと続くサイドショルダーライン、力強く張り出したフェンダーなど911のデザイン要素をふんだんに取り入れたデザインが特徴です。
  デビュー後、V6エンジン搭載車などを追加してラインアップを拡大。2006年には排気量の拡大や直噴ヘッドの採用など、パワーユニットを改良するマイナーチェンジを実施しています。
  ポルシェ製SUVだけに、走行性能はスポーツカー顔負けの速さを備えていたカイエンは、ポルシェの主力モデルへと成長。1代でポルシェの屋台骨を支えるブランドとなりました。
2代目(2010年)
「ポルシェがSUVを開発?」と訝しむ声がありつつも登場後、すぐに人気モデルとなった初代カイエンのあとを受け2010年に2代目がデビュー。フロントフードより高い位置に設けられたヘッドライトなど、初代同様、911と同じデザイン要素を取り入れたエクステリアデザインを採用しています。
  先代と比べてわずかではあるものの、全長を拡大しつつも同時に軽量化を実現。3.6リッターV6ガソリン、4.8リッターV8ターボ、またポルシェ初のハイブリッド車となるカイエンSハイブリッドに搭載される3リッターV6+モーターのハイブリッドユニットをラインアップ。国内では販売されなかったものの、本国仕様には3リッターV6ディーゼルターボも用意されていました。
  2代目は2014年にビッグマイナーチェンジを実施。3リッターV6スーパーチャージャー+モーターを組み合わせたカイエンSEハイブリッドなどが追加されています。
まとめ
  スポーツカーメーカーやラグジュアリーメーカー、はたまたトヨタ・センチュリーの派生モデルとしてなど新たなSUVが続々と登場しています。そんななかでもポルシェがラインアップするカイエンはまさに別格。高い人気を誇っているのは「ポルシェのSUV」であることは間違いないでしょう。
  911を思わせるハンドリングや加速感はまさにMade by ポルシェ。弟分のマカンとともにスポーツSUVとしてこれからも進化していくことでしょう。

あわせて読みたい

スズキ「ジムニー ノマド」の人気は間違いなかった。2025年プロが注目する国産車5選!
GetNavi web
レクサスRX500h“Fスポーツ パフォーマンス”(4WD/6AT)【試乗記】
webCG
フルーツや野菜の自然の甘みを活かしたスムージー2種発売
PR TIMES Topics
スバルがニューヨーク国際オートショー2025にて新型BEV『トレイルシーカー』を世界初公開。『ソルテラ』の改良モデルも合わせて発表!
GO OUT WEB
BMW M5(4WD/8AT)【試乗記】
webCG
東京ばな奈×ドクターイエロー!東京土産にぴったりなオリジナルデザインのエコバッグ登場
PR TIMES Topics
ベントレー・コンチネンタルGTスピード ファーストエディション(4WD/8AT)【試乗記】
webCG
レクサスLX700h“オーバートレイル”(4WD/10AT)【海外試乗記】
webCG
【F CHOCOLAT】ストロベリー味のショコラタブレット新発売
PR TIMES Topics
「フィアット600ハイブリッド」のティザーサイトがオープン
webCG
「フェアレディZを雪上で振り回す快感…」500馬力オーバーの“R35型GT-R”から電動EV“アリア ニスモ”まで!日産の大人気5モデルを極寒の北海道で一気乗りしてみた
MonoMaxWEB
オールマイティなサイズ感としなやかな走り ポルシェ「マカン4エレクトリック」
BRUDER
走りも時代も、余裕で超えていく ベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」の真価
BRUDER
猛獣かエレガンスか メルセデスAMG「GT63」が示すグランドツアラーの理想形
BRUDER
アウディS5アバント(4WD/7AT)【試乗記】
webCG
ポルシェ911カレラGTS(RR/8AT)【試乗記】
webCG
後期型、純ガソリンエンジンモデルに込められた進化 ポルシェ「911カレラ」
BRUDER