【横浜市民ギャラリー】「新・今日の作家展2025 穿ちの表象」横浜から発信!-私たちの存在や、暮らす世界に眼を向ける-

2025.07.24 14:30
公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団
出品作家は畑山太志、早川祐太、松原茉莉

横浜市民ギャラリーにて、毎年恒例の現代美術展を2025年9月13日(土)~10月6日(月) に開催。「穿ちの表象」を副題に、三名のアーティストを紹介する。入場無料。
「新・今日の作家展2025 穿ちの表象」

「新・今日の作家展」は、横浜市民ギャラリーが開館した1964年から40年にわたり開催した「今日の作家展」を継承し、同時代の表現を紹介・考察する展覧会です。今回は穴をあける、物事の本質や人情の機微に巧みに触れる、という意味を持つ「穿(うが)つ」をキーワードに、眼前や周囲にある物事をよく見て探求することから表現を展開する作家3名の作品で構成する展示を、横浜から発信します。

畑山太志は、自身が〈素知覚〉と名付けた、空気感や気配などを感じ取る、身体が本来的に持っているはずの知覚を手がかりに、「知覚の外にあるものにどう触れ、捉えるか」をキーワードに絵画を描いています。早川祐太は、「人間はどのように世界に存在しているのか」という問いを起点に、約10年前に患った難病のためにより意識的になったという身体感覚をもとに、重力や空気などさまざまなものの性質、現象を取り入れ、彫刻やそれらを構成したインスタレーションを発表しています。
松原茉莉は写真領域が持つ環世界-すべての生物は各々の知覚によって世界を理解し構築しているという世界観-の存在に着目し、写真を水に溶かし、インクとパルプへと還元する独自の手法で制作を行っています。

現代社会では多くの物や情報が私たちを取り巻いています。出品作家らが着目する対象は必ずしも見えやすいものではありませんが、私たち自身も含む存在の探求にもとづくユニークな作品は、鑑賞する人びとに忘れていた感覚などを思い起こさせ、日常における新たな視点や支点の獲得を促す機会となるでしょう。

展覧会HP 
-展覧会のみどころ

◆絵画、彫刻、写真-概念を更新する3つのメディア
畑山太志は絵画、早川祐太は彫刻、松原茉莉は写真を用いた作品を発表します。制作の根底に共通点を持ちながらも独自の展開をおこなう作家による、3つのメディアの多彩な表現を楽しむことができます。

◆新作を交えた会場構成
3名はいずれも、本展で初めて発表する新作を交えた展示構成を予定しています。

◆私たちの存在や、暮らす世界に眼を向ける
出品作家は、私たち自身やさまざまな存在がこの世界にどうあるか、またその世界はどういうものかといった問いを持って制作しています。作品を通じて、自分自身や身の回りに対する新鮮な眼差しや、日常生活に支点を得る機会になることが期待されます。

◆対談やインタビューなど、作家・作品を知る多彩なコンテンツ
会期初日に出品作家によるギャラリーツアーをおこないます。また、会期中にはゲストを招いての対談イベントを実施します。加えて毎年好評の作家インタビュー映像を会場で上映するほか、その内容を掲載した小冊子を会場で販売します。いずれも作家や作品をより深く知り、展覧会を楽しむ手がかりとなります。

-出品作家 (掲載図版には参考作品を含む)

畑山太志|HATAYAMA Taishi
photo by Kohei Hanawa

1992年神奈川県生まれ。2017年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画研究領域修了。主な個展に「自由な現実」(EUKARYOTE/東京、2025年)、「客観の方法」(Gallery Pictor/神奈川、2022年)、グループ展に「ドローイングの現在」(師岡製作所/埼玉、2024年)、「VOCA展2023」(上野の森美術館/東京、2023年)、「網膜と記憶のミトロジー」(セゾン現代美術館/長野、2018年)等。主な受賞に2015年「TURNER AWARD 2014」優秀賞、2014年「第1回CAF賞」優秀賞、審査員特別賞(名和晃平賞)。
畑山太志《明るさの精度》2025年 キャンバス、アクリル 53.0×72.7cm
畑山太志《時間はすべてのものに内包される》2022年 キャンバス、アクリル 227.3×363.6cm 撮影:上野則宏


早川祐太|HAYAKAWA Yuta
1984年岐阜県生まれ。2010年武蔵野美術大学大学院造形研究科彫刻コース修了。主な個展に「ブラックボール」(HAGIWARA PROJECTS/東京、2025年)、「Shape for Shape」(Art Center Ongoing/東京、2020年)、「クリテリオム95 早川祐太」(水戸芸術館現代美術センター/茨城、2018年)、「i am you」(BANANAJAM/深圳・中国、2018年)、主なグループ展に「瀬戸内国際芸術祭2025」(瀬戸大橋エリア瀬居島旧瀬居中学校屋上/香川、2025年)、「でんちゅうストラット−つなげる彫刻」(平櫛田中彫刻美術館/東京、2021年)、「心ある機械たち again」BankART Station, BankART SILK/横浜、2019年)等。
早川祐太《i am you》2019年 石膏 35.0×35.0×30.0cm (C)Yuta Hayakawa Courtesy of HAGIWARA PROJECTS Photo by Yuko Amano
早川祐太 個展「ブラックボール」展示風景(2025年、HAGIWARA PROJECTS/東京)(C)Yuta Hayakawa Courtesy of HAGIWARA PROJECTS Photo by Yuki Akaba


松原茉莉|MATSUBARA Mari
1997年東京都生まれ。2020年日本大学芸術学部写真学科卒業。2024年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現修了。主な展覧会に「変性する写真の実体」(COPYCENTER GALLERY/東京、2025年)「SENSE ISLAND/LAND 感覚の島と感覚の地 2024」(横須賀美術館、三笠ターミナル/神奈川、2024年 ※TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCHメンバーとして)、「SICF25」(スパイラル/東京、2024年)、「不在此見/ Not in this image」(国立台北芸術大学關渡美術館/台北、2020年)、「TOKYO ART BOOK FAIR 2019」(東京都現代美術館/東京都、2019年)等。
松原茉莉《視線_静物》2025年 水溶紙にインクジェットプリント(フォトアブストラクティング)、木製パネル 112.0× 291.0cm 「変性する写真の実体」(COPYCENTER GALLERY) 展示風景
松原茉莉《ふたしかさの標本_ゴムの木》2024年 水溶紙にインクジェットプリント(AI写真生成、フォトアブストラクティング) 20.0×13.3cm


-展覧会概要

展覧会名:新・今日の作家展2025 穿ちの表象
会期:2025年9月13日(土)~10月6日(月)会期中無休[24日間]
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
会場:横浜市民ギャラリー(横浜市西区宮崎町26-1)展示室1、B1
入 場 料:無料
出品作家:畑山太志、早川祐太、松原茉莉
主 催:横浜市民ギャラリー
(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団/西田装美株式会社 共同事業体)
展覧会URL:
-関連イベント

(1)対談「あいまいな物質、行為と観測」
松原茉莉×飯田竜太(美術家/彫刻家/Nerhol)
9月15日(月・祝)14:00-15:30 

(2)対談「現実は生まれかわる」
畑山太志×沢山遼(美術批評家/武蔵野美術大学准教授)
9月27日(土)14:00-15:30 

(3)対談「さわれない世界のさわりかた」
早川祐太×伊藤亜紗(美学者)
10月4日(土)14:00-15:30

(4)出品作家3名によるギャラリーツアー
9月13日(土)15:00-15:45

(5)学芸員によるギャラリートーク
9月20日(土)14:00-14:30 

※(1)、(2)、(3)は 会場:4階アトリエ/定員:先着50名/参加費:500円
当日13時より展覧会場受付で整理券を配布。参加費は4階アトリエでお支払いください(現金のみ)
※(4)、(5)は 会場:展示室1、B1/参加無料

-お問合せ

横浜市民ギャラリー(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団/西田装美株式会社 共同事業体)
〒220-0031 横浜市西区宮崎町26-1
TEL|045-315-2828 FAX|045-315-3033 

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