“いい香り”のその先へ。『Sawaday』50年間の暮らしを彩る香りづくり~進化を続けるホームフレグランスブランド『Sawaday』の50年の歩みを公開!~

2025.06.19 17:30
1975年の発売以来、“上質な香り” の芳香・消臭剤として長く支持され続けてきた『サワデー』。誕生40周年を機に『Sawaday』に生まれ変わって、さらに10年。今年で50周年を迎えました。
 香りが人々の暮らしにもたらす本質的な価値を考え、時代の変化に合わせた香りを追求し続けています。
「さわやかな日に」と想いを込めたトイレ専用芳香剤『サワデー』を新発売
■ 第1号製品トイレの芳香剤『サワデー』の誕生秘話
1975年、小林製薬は日本初のトイレ専用芳香剤『サワデー』を発売しました。水洗トイレ普及期の「トイレも快適空間に」という清潔志向のニーズに応え、インテリア性も追求した画期的な製品です。トイレ用芳香剤の新市場を創り出すため、戸建てから団地、マンションまで一軒ずつ訪問し、トイレ空間を徹底的に研究しました。この地道な調査が製品開発の基盤となりました。
ネーミングは「さわやかな日に」との想いを込め、また、タイ語の「サワディーカー(訳:こんにちは)」にちなんだ『サワデー』と命名。この名は広く親しまれることになります。開発当初、原料には「寒天」を湯に溶かして固める発想からスタートし、試行錯誤を経て「カラギーナン」というゲル基剤を採用しました。
当時の常務は試作品を一つ一つ自ら確認し、香りの持続性や「ゲルが減る様子が見える」といった生活者視点の改善案を見つけ出し、度重なる改良を経て製品化にこぎつけました。そして、発売3カ月で年間目標の30万個を大幅に超える70万個を達成し、1979年には業界初の詰替え用を発売。芳香剤の市場が切り開かれました。
当時の会議写真
■ 『サワデー』から『Sawaday』に!
その後、『サワデー』は消臭剤も配合した芳香・消臭剤としてリニューアルしました。芳香層と消臭層のゲルの2層構造から始まり、さらに香りの持続層を内包した3層構造、より香りを長持ちさせる新3層構造*へと進化を続けました。
*現在販売中の製品は1層構造。
2010年には小林製薬で初となる、スティックタイプの『消臭元StickFran』を発売。翌年には『消臭元香るStick』としてリニューアルしました。当時は日比谷花壇とのコラボレーションというニュースも加わり、インテリアフレグランス市場を開拓しました。発売当初には「焼き鳥の串みたい」との声もありましたが、このフィードバックを受けて見た目の改良を重ね、洗練されたスタイルを確立しました。
そして初代『サワデー』発売から40周年を迎えた2015年に、ブランドロゴを英字の『Sawaday』に刷新し、“上質な芳香剤”として生まれ変わりました。さらに同年には『Sawaday香るStickパルファム』も登場しました。「パルファム」シリーズの香水のような上質な香りと香水瓶のような高級感あるボトルを兼ね備えた、新しいコンセプトが支持されました。
このように『Sawaday』は、いつ時代の変化にも対応し、今も多くの家庭で「ホームフレグランス」として愛され続けています。




消臭元StickFran
移り変わる香りニーズ。「華やか・おしゃれ」の平成から、「癒し」の令和へ。
発売当初は団地の普及もあり、狭いトイレ内では芳香・消臭効果が求められていました。しかし、時代とともに香りに求められる価値は変化していきます。2014年時点の当社調査によると、室内芳香剤の重視点として香りや消臭効果に加えて、「おしゃれな感じ」といったデザインへの要望が上位に挙がるようになりました。これを受け、2015年にはホームフレグランスブランドを目指し、デザインにも特化した製品を展開。香りの良さだけでなく、インテリアとして空間を彩ることで、生活者のニーズに寄り添ってきました。
そして発売から50周年を迎えた現在、生活者が芳香・消臭剤を「リラックスのため」に使用する人は、2020年と比較して2025年では1.28倍であることが分かりました。コロナ禍を経て、自宅での時間をより快適に過ごしたいという意識が高まったことが背景として推測されます。加えて、ストレス社会を生きる現代人にとって、リラックスしたい、自分自身を労わりたいといったニーズの高まりも見受けられます。
自分のための癒し空間にホームフレグランスを
■ 香りで暮らしの課題に寄り添う、機能性芳香剤への挑戦。
2023年、2024年に発売された「Sawaday⁺@Sleep」、「Sawaday⁺&Emotion」は、香りが持つ力を活かした機能性芳香剤です。これらの製品は、日々の暮らしの中で感じる様々な課題を、香りでサポートすることを目指して開発されました。「Sawaday⁺@Sleep」では、多くの方が抱える睡眠の悩みに着目しました。心地よい香りの力で、安眠空間をサポートしたいという想いから生まれた製品です。「Sawaday⁺&Emotion」は、ユーザー自身の“気持ち”に寄り添い、整えることができるような香りを目指して開発されました。
特に「Sawaday⁺@Sleep」の開発時には、生活者課題に寄り添うためターゲット像に近い社員に対して個別ヒアリングを何度も実施しました。その結果、これまで寝室で香り製品を使いたくても、家族と共有する空間では香りの強さや印象が気になるため、使用をためらっていたという声がありました。彼らが求めていたのは、「優しい香りのもの」だったのです。このようなN=1の声を大切にしながら、ターゲット層を深く巻き込む新しい方法で香りづくりを進めました。慎重な検討と改良を重ねた結果、寝室に自然に溶け込むような、ラウンド感(ぼんやりと柔らかい印象の香りのこと)のある心地よい香りが完成。小林製薬として初となる機能性芳香剤の製品化が実現しました。


● 香り担当:辺
香りづくりが特に難しかったのは「ゆめごこちフルール」の香りです。(Sawaday⁺@Sleep)これまで芳香剤は、華やかで明るい香りの製品が多く、 寝室空間に合うスティックタイプの芳香剤は初めての取り組みでした。また、世の中の睡眠関連製品もハーブ系の香りが多く、参考にできる市場製品もほとんどありませんでした。
「ゆめごこちフルール」は明るい印象の製品で使用されることも多いフローラル調の香りでありながら、“落ち着いた”印象も付与するという、相反する要素の両立を達成するために非常に悩んだ、思い出深い製品です。


(プロフィール)
芳香・消臭剤研究開発グループの香りづくり全てに携わる。入社当初から高難易度の製品開発に複数取り組んだ実績をもち、ラウンド感のある香りの創香を得意とする。
小林製薬の「香りづくり」を担う、開発者たちのトレーニング秘話
■ 生活者の心に響く香りを、誰よりも早く形に
半世紀にわたって香り市場を牽引し、生活者に寄り添う香りブランドを築いてきた小林製薬では、香り開発に携わるメンバーのトレーニングや社内の体制に力を入れてきました。香りづくりは、まず香りのテーマ設定から始まります。生活者が求める香りをいち早く実現するため、トレンド分析は欠かせません。香水のトレンドが消費財(ヘアケアや芳香剤など)へと波及する傾向(トリクルダウン)を予測し、次に訪れる香りを的確に捉える感性を磨き続けるため、開発担当者は市場調査やストアチェックを通じて常に新しい香りに触れ、感性を磨いています。
このトレンド調査はマーケティング担当者だけでなく、研究担当者も主体となって行い、職種を超えた活発な意見交換により、世の中のニーズに合う香りを深く追求しています。中には、毎月新しい香水を買い集めるコレクターもおり、自らがユーザーとして様々な香りを日常的にまとうことで、周囲の反応や自身の気持ちへの影響を、次の香りトレンドの参考にしています。
さらに当社には、開発者の中でも特に香りの知識や経験が豊富な専門家、「香り担当」がいます。「香り担当」は、芳香消臭剤の香りづくり全般を担う大黒柱として、優れた「いい香り」を生み出すために開発メンバーを支え、共に奮闘しています。それだけでなく、メンバー向けのトレンド勉強会を運営するなど、チーム全体の香りの感度と専門知識のレベルアップにも貢献しており、なくてはならない存在です。




●香り担当:片岡 (臭気判定士、獣医師)
以前には研究所内の様々な場所に香りサンプルを設置し、延べ1000名以上の社員に嗜好性調査を実施したこともあります。
開発中の製品だけでなく、すでに店頭に並んでいる製品も含めた多くの自社品を横並びに評価することで、本当に好まれる香りはどれか?今の日本人に万人受けする香調はどんなものかを知ることができました。
香りを創るだけでなく、香りの現在地を把握することも開発者として大切にしています。


(プロフィール)
学生時代、自身が香りに救われた経験から、獣医師の道ではなく香りを仕事にすることを志す。香水コレクターであり、香りへの愛はメンバーの中でもトップクラス。
■香りの歴史と未来が眠る「香料ライブラリー」
小林製薬の香りづくりの重要な基盤の一つに、社内に保管されている「香料ライブラリー」があります。ここには、これまで発売された製品で使用された香料のほか、開発過程で検討された香料など、1000種類以上の香料を保管しています。このライブラリーは、過去の香りに関する知見が集約された場所であり、開発担当者はライブラリーの香りを参照することで、過去の製品開発から学びを得たり、現在のトレンドに合わせて新しい香りを創り出すヒントを見つけたりしています。
製品化されなかった香りの中にも、改良や組み合わせによって新たな可能性が生まれることもあります。このように香料ライブラリーは、これまでの開発で培われた経験と、今後の香りづくりを結ぶ役割を果たしています。
香料が入った多数の小瓶(香料ライブラリー内)
■ 嗅覚だけではない、五感で捉える“ティータイム”の香り
『Sawaday』ブランドでは、近年高まるニーズに応え、トレンドの果物や紅茶の香りを展開してきました。これらの香りを開発する際、単に嗅覚だけでなく、味覚からもインスピレーションを得ることを重視しています。例えば、果物のみずみずしさやクリーミーさ、紅茶ならではの茶葉感などを香料で表現するため、開発担当者は香料開発期間中、対象となる食品を継続的に食べ続けます。
「Sawaday香るStick The TEA」の開発では、普段紅茶を全く飲まなかった担当者(当時28歳男性)も、毎日紅茶を飲み続けることから始めました。そして、紅茶特有の風味だけでなく、“ティータイムを楽しむひととき”という体験そのものを香りで表現しようと試みました。このように開発者たちは、香りをつくるために五感を研ぎ澄まします。自らが体験し、感じ取った繊細な味わいや空気感を香りに落とし込み、唯一無二の香りづくりを追求しています。


パルファム フィグ
イチジクの果実をスーパーで調達し、担当者全員で試食。イチジクの柔らかい実のクリーミーさや、皮の青々しさを体感し、どの要素を香りに落とし込むか検討。担当者間で共通認識を醸成できた。


THE TEA 爽やかアールグレイ
担当者は3か月間ほぼ毎日紅茶を飲み続け、ライフスタイルまで紅茶一色に。“茶葉感“とは何か?を追求しながら、本物の紅茶の香りを目指して開発された。
■香りのプロを育む、官能評価訓練
ホームケア用品研究開発部の新入社員は、香りのプロとして活躍するために、厳格な訓練を受けます。その一つが、100種類以上もの香料原料を記憶し、識別する官能評価テストです。何度も香りを嗅ぎ、その特徴を体に染み込ませていく訓練を日々繰り返すことで、開発社員は香りを極めて細かく言語化する能力を身につけます。
研究員たちは、開発する製品の品質を保つため、国家資格である「臭気判定士」の試験でも用いられる嗅覚検査を定期的に実施し、評価者としての適性も確認しています。訓練だけではなく、臭気判定士の資格を取得する研究員もおり、香りのプロフェッショナルとしての専門性を高めています。
良い香りを生み出すには、香料に関する深い知識が不可欠です。そして、生み出した香りを正しく評価するためには、高度な技能が求められます。香りへの愛と探求心、そして揺るぎない熱意をもって香りと向き合うメンバーが、小林製薬の香りづくりを支えています。
左から嗅覚検査を受ける様子、嗅覚検査キット
『Sawaday』は今年で50周年。香りで生活者に寄り添い、未来を拓く。
■ 新しい時代へアップデートし続ける
『Sawaday』ブランドは今年で誕生50周年を迎えます。これまでに発売された製品は100製品以上にものぼり、その中には数々のヒット製品や、開発に並々ならぬ苦労を重ねた製品、そして社員が長く愛用し続ける思い入れの深い製品が多数存在します。これからも『Sawaday』は常に変化する生活者のニーズに応えるため、時代に合わせた新しい香りの価値を提案し続けてまいります。さらに、香りが持つ無限の可能性を追求し、これからも生活者の暮らしに寄り添う製品をお届けしていきます。


●ブランドマネージャー:馬場
香りは、空間の雰囲気を明るくしたり、心を解きほぐす安らぎをもたらしたりと、日々の暮らしにささやかな豊かさを添えてくれます。私たちは、この「いい香り」が持つ一歩先の「香りの価値」を、より多くの方に感じていただけるよう、これからも追求し続けます。


(プロフィール)
2024年より現任。前所属でのリサーチャーの経験を活かした市場分析が得意。Sawadayブランド50周年の節目に向けて、日夜アイデアを膨らませている。

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