津南醸造代表が東京農工大学大学院にて「アントレプレナーシップ」講義を担当

2025.06.08 15:00
津南醸造株式会社
サイエンスの力で発酵関連産業の未来を拓く
津南醸造株式会社(本社:新潟県中魚沼郡津南町、代表取締役社長:鈴木健吾、以下「津南醸造」)は、2025年5月24日(土)、東京農工大学大学院工学府産業技術専攻(専門職大学院)にて実施された講義「アントレプレナーシップ」において、代表の鈴木健吾が非常勤講師として登壇したことをお知らせいたします。

本講義は、大学院において社会人及び学部から直接進学した学生を対象に行われた講義の一環で、産業界とアカデミアの接点としてスタートアップや経営革新のリアルな知見を共有しました。鈴木は、これまでの農学と医学の分野でそれぞれ博士号を取得した経験や、現在代表を務める津南醸造の事業再生における取り組みをもとに、「科学的知見を活かした既存事業の立て直しと発展」について講義を行いました。
講義の内容について
講義ではまず、津南町という日本有数の豪雪地にある酒蔵「津南醸造」が抱えていた課題と、それに対して科学的アプローチを導入することで新たな価値を創出してきた経緯を説明しました。具体的には、雪に覆われた環境を活用した低温熟成、微生物制御、雪中蔵による安定した発酵環境といった、自然とテクノロジーの融合事例を紹介しました。

次に、AI技術と発酵学を融合させた「スマート醸造」への取り組みを取り上げました。酒の香りや味わいを定量的に分析するAIモデルの導入により、品質管理にチャレンジしている点などは、学生たちの強い関心を集めました。また、生成AIを活用して経営資源や製造工程を俯瞰的に再構築する取り組みも紹介しました。
スマート醸造の基本コンセプトに関する概念図
生成AIを活用した日本酒製造プロセスの開発テーマに関する俯瞰図

また、津南醸造が現在取り組んでいる「日本酒とヘルスケアの融合」についても紹介がありました。日本酒に含まれるαーEG(アルファエチルグルコシド)、エルゴチオネイン、アグマチンといった機能性成分に着目し、老化抑制や健康増進効果に関する研究を進めているほか、それらの知見を活用したサプリメントや新商品の開発も進行中です。さらに「月面酒蔵」構想など、発酵技術の宇宙応用にも挑戦していることが披露し、多角的な視点で講義を行いました。
αーEG(アルファエチルグルコシド)の生成プロセス
月面酒蔵「LUNAR BREWERY」@メタバース空間

事業の発展にあたっては、地元の米農家との連携、ブランディングの見直し、海外展開の強化など、地域に根ざした経営改革も不可欠と鈴木は述べました。中でも、魚沼産コシヒカリを100%使用した「郷 GRANDCLASS」や、甘みと酸味のバランスが特徴のスパークリング日本酒シリーズは、高付加価値商品として国内外の市場で高い評価を受けていることを紹介しました。
郷(GO)GRANDCLASS 魚沼コシヒカリEdition
津南醸造のスパークリング日本酒「GO SPARKLING GOLD」

最後に鈴木は、科学技術の専門性と経営マインドを併せ持つ人材こそが、これからの地域産業や伝統技術を再生・発展させる鍵になる可能性があると強調しました。そして、自身のように大学発の技術ベンチャーを起点に、地域と世界をつなぐ新しい事業を生み出していくキャリアの魅力について、未来のイノベーターたちにメッセージを送りました。
「令和6酒造年度越後流酒造技術選手権大会」で新潟県知事賞(第1位)を受賞したことも改めて報告しました

津南醸造は今後も、地域資源と科学技術を掛け合わせた革新的な挑戦を通じて、次世代のものづくりや地域振興に貢献してまいります。

(参考)東京農工大学大学院工学府 産業技術専攻(専門職大学院)のアドミッションポリシー
産業界のニーズを理解し、技術経営の知識に基づいて産業技術シーズを戦略的に提供できるような、産業技術開発における即戦力となる技術者・研究者・経営者を育成する。よって、次のような人材を求める。
1.科学技術を実際の研究・開発を通して習得し、技術経営の知識を兼ね備え、修了後に研究・技術開発職や博士後期課程進学を志望する新卒学生・社会人。
2.戦略的な技術開発、製品化、事業化に関するスキルと知識を習得し、企業等における経営・戦略・企画を担当する業務をめざす社会人。
津南醸造について
津南醸造株式会社は、新潟県中魚沼郡津南町に本社を構える日本酒を生産する酒蔵です。日本有数の豪雪地帯に位置し、標高2,000m級の山々から湧き出る天然水を仕込み水として活用しています。地元産の酒米「五百万石」や「魚沼産コシヒカリ」を用いた酒造りは、自然との共生と革新を融合させたスタイルを特徴とし、「Brew for Future~共生する未来を醸造する~」をブランドコンセプトに掲げています。2025年には、醸造技術を競う「越後流酒造技術選手権大会」において、新潟県知事賞(第1位)を受賞しました。

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