杖専門店主がAI活用で電子書籍出版、小規模事業者の可能性に挑戦

2025.04.15 07:30
株式会社ゴールドクローバー
滋賀から発信、『ヒーローズジャーニー』と『商助』の試み

2025年4月10日、杖の専門店「近江一文字」を運営する株式会社ゴールドクローバー(本社:滋賀県大津市、代表取締役:林 知史、以下、当社)を営む林知史(はやし さとし)は、地方の小規模事業者がいかに社会課題と向き合いながら事業を継続できるかという実践例をまとめた電子書籍を公開しました。
ベストセラー1位を獲得


「ヒーローズジャーニー・神話の法則」という物語構造を活用し、AIとの共同作業で生まれたこの書籍は、「商助(しょうじょ)」という新しい概念を提唱しています。
「商助」という新しい概念 - 商いを通じた社会支援
「商助」とは、従来の「自助・共助・公助・互助」に続く新たな概念で、商いを通じて社会を助ける取り組みを指します。林はこの概念について次のように語ります。

「商売とは本来、社会の課題を解決することで成り立つものです。特に地方の小規模事業者は、地域社会と密接に関わりながら事業を営んでいます。私のような小さな店舗でも、社会課題と向き合い、解決に貢献することで、持続可能な事業になると考えています」
挫折から生まれた「商助」の実践 - 1本の杖から始まった物語
近江一文字滋賀守山本店外観

「最初の1年間で売れた杖はたった1本。このままでは廃業するしかないと思いました」と林は当時を振り返ります。元百貨店の鮮魚バイヤーとして培った目利きと高品質へのこだわりの経験を活かして開店した杖専門店「近江一文字」でしたが、現実は厳しいものでした。

その危機的状況から脱出するきっかけとなったのが「ヒーローズジャーニー」という物語の構造との出会いでした。お客様を物語の主人公として捉え、その悩みや課題に寄り添う形で情報発信をし直したところ、徐々に反応が変わり始めました。

「杖は単なる道具ではなく、お客様の悩みを解決し、自立と尊厳を支える大切なパートナーです。その視点でお客様と向き合い、ウェブを通じて情報発信したことで、全国から反応をいただけるようになりました」

初年度はわずか1本だった売上が、ヒーローズジャーニーとウェブの活用によって徐々に増加。現在では全国のお客様に支えられるまでになりました。
「弱者」だからこそ見える景色 - 小規模事業者の可能性
「大企業ではなく、地方の小さな店舗だからこそ、お客様一人ひとりに向き合える強みがあります」と林は言います。経済的にも社会的にも「弱者」と位置づけられがちな小規模事業者だからこそ、店頭で杖を求める方の悩みを聞きながら実物の違いを試していただきながら、裏ではネットショップを運営し、さらに隙間時間を活用して電子書籍の執筆など、大企業では対応しきれない、細やかなニーズに応えることができるというのです。

この経験を同じような立場にある小規模事業者と共有したいという思いから、ヒーローズジャーニーを活用した事業改善のプロセスをまとめることにしました。しかし、執筆の経験がほとんどない林にとって、それは新たな挑戦でもありました。

そこで出会ったのが、AIとの協働という選択肢です。自らの経験をAI「Claude」に伝え、対話を重ねることで、専門的な知識や表現力を補い、書籍という形にまとめることができました。

「私のような小規模事業者がAIという最新技術を非常に少ないコストで活用できる時代が来たことに驚いています。限られたリソースしかない『弱者』だからこそ、新しい技術を柔軟に取り入れる必要があるのかもしれません」
「商助」の輪を広げたい - 同じ立場の事業者へのメッセージ
林は、自らの経験が同じような立場にある小規模事業者の希望になればと願っています。「商助」の考え方と具体的な実践例を共有することで、地方や小規模事業者が抱える課題解決の糸口になればと考えています。

「初年度1本しか売れなかった事務所兼店舗から始まり、物語の力とウェブを活用し、今ではAIという新しい技術も取り入れています。同じように困難に直面している方々に、諦めずに新しい視点や技術を取り入れる勇気を持っていただければ嬉しいです」

今回の書籍には、失敗や挫折も含めた率直な経験と、それを乗り越えるために活用した具体的な方法を物語を通して体験していただけるように構成しています。それは、同じ「弱者」の立場から発信する、小規模事業者への応援メッセージでもあります。

「大企業のマーケティング手法をそのまま真似ても、小規模事業者には合いません。私たちには私たちなりの強みを柔軟に活かした方法があると思います。この本が、同じような立場の方々の一助になれば幸いです」
「弱者」から始まる新しい物語 - 地方からの挑戦
「経済的にも情報的にも『弱者』と言われる立場だからこそ、より本質的な価値を提供できる可能性があります」と林は言います。杖とお墓という人生の重要な場面に寄り添う商品を扱う専門店として、今後も地域社会に根差した活動を続けていく考えです。

そして、AIという新しい技術も積極的に取り入れながら、「商助」の理念を広げていきたいと考えています。
「私の経験が、どこかで同じように奮闘している誰かの支えになれば、それが最大の喜びです。今後は小規模事業者や中小企業支援に出版代行業にも挑戦します。」と林は語ります。
一本の杖から始まった小さな物語は、今も進行中です。

敬具

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