株式会社B-Labo 代表の細川と申します。
当社は2023年3月に設立。「心豊かな暮らしの創造」を理念に掲げ、地域活性化に資するコンサルタント事業と行政書士事務所を展開しています。
特に、私のふるさと吉野地方の基幹産業である木材関連産業の衰退と、加速する人口減少に強い危機感を抱いています。吉野林業の歴史と伝統を次世代に引き継ぎ、地域のお役に立ちたいとの想いから2024年7月に木工部門”chillax ecowood DIY STUDIO Ron Ryu”を立ち上げ、ECサイトを通じて吉野材の魅力が詰まった木工製品の開発やDIY用木材の販売を開始しました。また、吉野材の魅力を発信する活動にも力を入れています。
まだまだ歩み始めたばかりですが、今回は木工部門を立ち上げた経緯についてお話しさせてください。
公務員の枠を越え、さらなるまちづくりを決意。吉野町役場を退職し起業へ
私は奈良県吉野で生まれ育ち、吉野町役場に奉職しましたが公務員の立場でできるまちづくりに限界を感じ2023年3月末で退職し自ら実行することを決意しました。やっぱりまちづくりの主役は、地域住民、地域企業です。行政主導では何事もうまくはいきません!
公務員時代には、企画、産業部門に長く在籍し、吉野材の認知拡大や吉野材の海外展開、その技術を活かしたベトナムでのODA事業にも取り組んでいました。
ベトナム社会主義共和国ビンフォック省でのODA事業
吉野杉・桧って聞いたことがありますか?
日本三大人工美林と称される称さる吉野材は、高密度で密植され間伐や枝打ち等が徹底的に管理されたブランド材です。
吉野は造林発祥の地であり、その歴史的な背景は、「森に育まれ、森を育んだ人々の暮らしと心~美林連なる造林発祥の地”吉野”~として日本遺産にも登録されているんですよ。
吉野材の主な用途は住宅用構造材ですが、輸入材のシェア拡大、住宅様式の変化、住宅着工戸数の減少などで需要が激減。木材価格もピーク時の半値以下となり廃業を余儀なくされる事業所が後を絶たない状況です。
日本は、森林大国でありながら木材自給率は低く、使われるのはほとんど外国産材です。国産材を使わないため、伐採期を迎えても行き場のない木が日本中に溢れています(吉野も同じです)。このままでは、日本の林業をはじめ木材関連産業は衰退の一途をたどるばかりです。最近では、自然由来燃料としてバイオマス発電が注目されその燃料として木材が使われていますが、先人達が手間暇かけて大切に育ててきた木が最終的に燃やされてしまうことにすごくもやもやした気持ちになります。
吉野の基幹産業である吉野林業の伝統や技術を次世代に引継ぎ、基幹産業から派生した町の活性化に繋げたい!そんな想いで、木工事業部の立ち上げを決心しました。
「吉野材はどこで買える?」に応えたい。外国産材が溢れる中で見出した、国産材のポテンシャル
あなたは木の空間が好きですか?木目が好きですか?
「好き」「木の空間は落ち着く」「心地よい」「リラックスできる」という方が多いのではないでしょうか。
近年の住宅は、床の間や和室が減り壁はクロス貼りと見える内装に木が使われることが少なくなっていますが、第3の居場所として人気のあるカフェや店舗では見える部分に積極的に木材が使われるようになってきています。木目調のシートや壁紙を使うところもあります。しかし、残念ながらそのほとんどの木は外国産材です。おそらく木にこだわりのある人は極少数で、身の回りに使われている木が何なのかを知らない(興味がない)人がほとんどだと思います。それは、決して悪いことではなく木に触れる機会や木について学ぶ機会が無いから当たり前だと思います。
一般のお客様が手軽に国産木材に触れ買える場所がないのも事実で、国産材は高いというイメージをお持ちです。
行政職員時代に、「吉野材を買いたいがどこで買えますか?」という問い合わせがあり困ることがありました。なぜなら、町内の製材所は市売りや問屋、工務店をターゲットに販売しているため一般の人向けの小ロッドでの販売は基本しておらず、販売価格も明確ではありません。DIYが趣味の私もホームセンターで木材を買っていました。
しかし、私は吉野材には、高いポテンシャルがあると信じています。物が溢れ量産された海外製造の安価な商品がネットで手軽に購入でき、飽きれば捨てて買い替える時代ですが、これからはコト消費の価値が到来すると言われています。そこに、チャンスがあるのではと・・・・・!
天然木は、木目や節の位置が一つとして同じものが無い唯一無二の素材で、末永く経年変化を楽しむことができます。自分だけの世界で一つしかないアイテムです。
私たちは、もっと身近に国産材に触れ、その魅力を知って頂くためにはどうすれば良いかを考え、地元吉野の㈱寺本木材様の協力のもと手軽にお求め頂ける吉野材の魅力の詰まった商品の開発を進めてきました。
「木のある暮らしがあなたの心や生活を豊かにします。もっと国産材を使ってみんなで日本の森を守ろうよ」そんなメッセージを添えて、国産材(吉野材)ファンを増やしたいと思っています。
従業員はおらず、商品企画から製造まで全てを私一人でやっています。元々、DIYが趣味でしたのでそれなりの知識や道具もありDIYアドバイザーの認定も受けました。
周りからは一人で大変やろ。役場でおった方が良かったんちゃう。とかよく言われますが全くそんな事は無く、毎日がとても楽しく心豊かな日々を過ごしています。外での作業は暑いし寒いし、作業中は危険も伴いホコリまみれになったりもしますが、パソコンにらみつけて仕事してるよりずっと楽しいですよ。もっと早くに決断すれば良かったと思うほどです。
ECサイトを開設するも認知されず。吉野材の魅力を広めるための試行錯誤
なんとか準備も整い2023年7月に、「木の温もりが好きな人、DIYが好きな人、DIYに興味がある人が、安く手軽に良質な国産無垢材を暮らしに取り入れることができる企画(第1弾)」として、店舗を持たず自社ECサイトで、DIYで扱いやすい2×4サイズの吉野杉や吉野材とアイアンを組み合わせた木工商品の販売を開始しました。
しかし、ECサイトを立ち上げ販売を開始したもののウェブサイトの認知度が低くサイトを訪問してくれる方はほとんどいません。商品開発と平行してEC運営講座を通年受講しEC販売の難しさは知ってましたので焦りなどはまだ、ありませんがもう半年になろうとしています。ECは、苦手な分野なのでどうしても避けてしまう自分がいるのも事実です。EC関係が得意な人を雇おうかとも考えましたが、まだそんな余裕はありませんので、Instagramを開設し商品紹介、吉野材の魅力発信、HPでプログを綴ったりと日々発信を続けています。EC運営講座の先生も日々の積み重ねが大切とおっしゃってましたので・・・。そろそろ焦らないといけませんね。
どんなに良い商品でも世間で知られていないと”無い”と同じ扱いです。当社の現在の認知度では、消費者に商品の存在や魅力を十分に伝えられず、購入検討商品にもなれていないのが現実ではないでしょうか。
ECサイトの流入分析とマーケティング強化で認知度向上へ。地域資源を活かし、吉野材ファンを増やす新たな挑戦
・半年間のECサイトへの流入経路やターゲット層を分析し戦略的なマーケティングを行い認知度向上を図りたいと思っています。造林発祥の地・吉野が持つ歴史的なストーリーや吉野林業の現状、職人たちの思いを商品にのせて発信することで、当社や吉野材の知名度アップを図り少しずつでも国産材需要回復のお役に立てればと考えています。
是非、当社のHPを覗いて頂けましたら幸いです。
(当社HPリンク)
・DIYをやってみたいが道具が無いしなぁーという方が多くおられると思います。そこで、2025年度中にはお客様が自由に作業ができるような工房を作りたいと思っています。木材だけでなく、アイアンフックやバー、ハンガー、などの金物も取り扱っていますし、ビスやオイルも使って頂けますので、お客様のアイディアや思いを手軽にカタチにするお手伝いをすることができます。(DIY工作アドバイザーが指導)
また、遠方の方でも吉野に足を運んで頂き吉野の魅力に触れて頂きたい思いからECサイトでは、店頭引き渡しサービス(現金値引き)を行っています。1泊で吉野に訪問頂き、自然豊かな環境の中でDIYを楽しみ、世界遺産吉野を観光して頂き吉野ファンを増やし吉野が抱える課題が解決できればと考えています。
・国境を越え、ベトナム国内での販売を目指します(2025以降)
経済発展の著しいベトナム社会主義共和国での吉野材の販売や日本の伝統や文化の発信、地域の特産品を販売するショップを構えることができないかを現地パートナーと検討しています。日本の商品を売るだけでなく、ベトナムの良い商品は日本でも販売し両国の発展と課題解決に貢献したいと思っています。
ベトナムには公務員時代に築いた人脈があり、当店のアイアンシリーズも私がデザインしベトナムで製造・直輸入しています。
ベトナムの家具製造工場視察
日本の林業を変えると言うような大それたことはできません。そんなことは、役所のお偉い方に任せておき、自分のできることから少しずつチャレンジしていこうと思います。
社名: 株式会社B-Labo
法人番号: 3150001026258
本社所在地: 奈良県橿原市菖蒲町1丁目30-3
木工事業部: 奈良県吉野郡吉野町山口612
代表取締役: 細川 雅康
事業内容: コンサルタント、行政書士、木材木製品製造販売
設立: 2023
事業内容: 地域活性化に資するコンサルタント、行政書士、吉野材を中心として木材
木製品製造販売
公式HP
【問合せ先】
株式会社B-Labo 担当:細川
〒634-0042 奈良県橿原市菖蒲町1丁目30-3
TEL/FAX::0744-28-5548
メールアドレス:blabo@bliss-labo.co.jp