一人称工芸展:京都の若手伝統工芸従事者が超個人的な視点から着想を得た新しいプロダクトを展示

2025.03.08 10:00
o-lab inc.
3/18~3/30に東京・日本橋で企画展/トークイベント開催
京都府では、伝統工芸従事者が超個人的な視点から潜在ニーズを発見し、新たなプロダクトやサービスのプロトタイプを生み出す事業「一人称工芸」を実施しています。その一環として、首都圏のユーザーやバイヤーに向けて若手工芸従事者がアウトプットをお披露目する企画展を開催します。9ヶ月にわたる思索と試作の成果を是非ご覧ください。



【企画展ウェブサイト】
【開催概要】

会期:2025年3月18日(火)~3月30日(日)
場所:クラフト&コミュニティ「TOIビル」2Fおよび3F(東京都中央区日本橋横山町5-18)
【会期中イベント】

3月22日(土)13:00~
トークイベント(登壇者:原田 美帆、綾 利洋、堀田 卓哉)
※同日は原田によるプロトタイプの体験レクチャー

3月30日(日)13:00~
トークイベント(登壇者:小島 秀介、綾 利洋、堀田 卓哉)
ワークショップ(桐箱制作体験:小島 秀介)


【参加工芸人】

原田 美帆(PARANOMAD)
河合 祥子(河政印房)
柴田 恭久(柴田窯)
前田 平志朗(京都みす平)
小島 秀介(美術木箱小島)



【一人称工芸とは】

京都府内の伝統工芸の担い手が「両利きの工芸」を目指すゼミ形式のプログラム。
それぞれが持つ伝統や技術的強みを掘り下げる王道的な「工芸の深化」に対して、
一人称工芸では超個人的な視点で身の回りや社会を見渡すことでニーズを発見する「工芸の探索」を行います。

伝統から解き放たれた自由な発想と工芸という解決手段を掛け合わせることで、
これまでになかったコンセプト、それを具現化するプロダクトやサービスを提案します。



【一人称工芸が生まれた背景】

京都府内に限らず伝統産業は市場全体の売上減少を始めとする多くの課題を抱えるが、その中で各工芸事業者の伝統や技術的強みを抽出・整理し、現代のライフスタイルと親和性の高い商品のスタイリングやブランディングという形でブラッシュアップする試みはこれまでに多数行われている。そのような手法が一定の効果を生むことに疑念の余地はないが、同時に形式化された伝統や保有技術を起点とした企画は、ある意味作り手の都合が前面に出てしまう傾向も否定できない。一方、各伝統工芸がまさにリアルタイムで起ころうとしていた当時は、工芸従事者自身が世の中を眺め、身の回りの人々の生活をつぶさに観察する中で「こんなモノが世の中にあったら!」という衝動に駆られたモノづくりや商いで賑わっていたと予想される。言い換えると、伝統化した今日の工芸は、原点から遠ざかってしまった側面があるのではないか。
そこで新しい試みとして、まず初めに各工芸従事者が、自身が受け継ぐ伝統や専門的技術から敢えて離れ、むしろ超個人的で自由な視点から身の回りや社会が抱える課題やニーズを発見する。その上でその課題やニーズに対する解決策として各自の伝統的技術に帰着させたプロダクトやサービスを構想し、提案する、といった一連の試行を行う。これは、昨今注目を浴びる「両利きの経営」における「知の深化」と「知の探索」になぞらえると、冒頭の「工芸の深化(伝統や技術的強みの抽出・整理を通してのブラッシュアップ)」に対する「工芸の探索」とも言え、その結果「両利きの工芸」としての優位性の獲得に繋がり得ると考えらえる。伝統や技術起点の工芸は、同業者であれば似たような深化を辿ってしまうというリスクがあるのに対し、個人起点による「工芸の探索」は従事者自身の個性が反映されるはずであることから、オリジナリティを獲得しやすいというメリットもある。
「一人称工芸」と名付けられた本企画への参加を通じて、特に老舗の工芸従事者にとっては「商いにおける発想の制限」となってしまいがちな伝統や技術に新たなマインドセットを吹き込み、今後各自にとって最適な「両利きの工芸」のバランスを模索して頂くきっかけとなることを目指す。






【一人称工芸ステートメント】

私たちは京都の工芸人。
代々受け継ぐ伝統も誇り高く、
後世に残していく使命に
心が常に引き締まる。
でも、私たちは同時に、
今を生きる一人の生活者だ。
自分が感じること、好きなこと、
なって欲しいと願う社会や世界…
伝統工芸が、
人々に近い文化であり続けられるために、
私たちは、超個人的な思いから共感が広がるような
「一人称工芸」をはじめます。

We are engaged in crafts in Kyoto,
keeping traditions alive that have been passed down from generation to generation.
It is our responsibility and honor to ensure that these crafts are carried forward into the future.
That said, we are all also individuals living in the present moment.
This includes our feelings, our preferences,
our hopes for the society and the world we live in.
It is our sincere wish that our traditional crafts can continue to be part of our lives.
Our initiative-First-Person Crafts-comes from an intensely personal place.
We believe it will be something people can identify with.



【一人称工芸に関するお問い合わせ】

主催・運営
京都府商工労働観光部 染織・工芸課
URL :
E-mail : senshoku@pref.kyoto.lg.jp

全体統括・ディレクション
o-lab inc.|オーラボ株式会社(代表取締役 綾 利洋)
URL :
E-mail : info@o-lab.jp

【企画展に関するお問い合わせ】
株式会社Culture Generation Japan(代表取締役 堀田 卓哉)
URL :
E-mail : info@cg-japan.net(担当:坂口)

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