タグ・ホイヤーからポルシェ911のラリー・モンテカルロにおける活躍にインスパイアされたリミテッドエディション、「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」が登場

2025.01.22 10:00
LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン株式会社 タグ・ホイヤー
レースに挑む2つのアイコンの融合
LVMHウォッチウィーク - 2025年1月22日:モータースポーツとウォッチメイキングという非常に競争の激しい、リスクの高い世界において、スイスの高級時計ブランドであるタグ・ホイヤーと、アイコニックなスポーツカーメーカーであるポルシェとのコラボレーションほど、重みと威信のあるパートナーシップはありません。

このパートナーシップが5年目に入り、「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」が発表されます。これは、ポルシェの不屈のマシンである911と高精度で知られるタグ・ホイヤーの優れたノウハウが融合した、両ブランドならではのレガシーを称えるリミテッドエディション。この新作タイムピースは、モータースポーツ界で有数の権威ある過酷な大会として知られるラリー・モンテカルロにおいて、勝利を収めるために極めて重要な役割を果たしていた歴史あるホイヤーのダッシュボードタイマーに着想を得ています。

この新作は、ステンレススティール製と18K 3Nソリッドイエローゴールド製の2つのバリエーションで展開されます。ステンレススティール製のモデルは911本限定で、モータースポーツの舞台を一変させたマシン、ポルシェ911への特別な想いが込められています。一方、イエローゴールド製モデルは11本限定です。
ラリー・モンテカルロとポルシェ911
この新作は、ポルシェとタグ・ホイヤーが共有する豊かな歴史、特に1965年のラリー・モンテカルロという両ブランドにとっての極めて重要な出来事に深く根ざしたデザインとなっています。この大会で、ポルシェの新型911がレースデビューを飾ります。レース用に選ばれたポルシェ911のカーナンバーは147。ベースは多少の改良が加えられた市販車で、レース用に本格的に改造されていたわけではありませんでした。それにもかかわらず、この147番は予想を上回る活躍を見せ、総合5位、クラス2位という素晴しい成績を収めます。しかし、これは口で言うほど簡単なことではありませんでした。コースは雪に覆われ、視界も限られた危険なもので、マシンの性能だけでなく、他でもないタグ・ホイヤーの前身、ホイヤーの計時機器の精度も試されたからです。
1911年にスタートしたラリー・モンテカルロは、ドライバーの持久力とマシンの性能の両方が試される、世界で最も過酷なレースのひとつとして有名です。アルプスの予測不能な厳しい冬の天候と運転を困難にする路面状態は、マシンの卓越性を証明する舞台となりました。1965年、カーナンバー147をつけたポルシェ911は、歴史にその名を刻みます。「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」の発売は、その成功を確かなものにしたパイオニア精神に捧げるオマージュです。

この大会で911のパイロットとなったのは、ポルシェの歴史において重要な役割を果たした2人の主人公でした。ヘルベルト・リンゲは、シュトゥットガルトにあるポルシェの最初の従業員のひとりで、卓越したエンジニア、メカニック、開発ドライバーでした。彼のレースでの活躍は、ポルシェが初期に達成した偉業と軌を一にしています。リンゲは、カレラ・パナメリカーナ・メヒコではコ・ドライビング・メカニックとして1952年から1954年まで3年連続でクラス優勝を果たし、メキシコ功労勲章を授与されています。さらにタルガ・フローリオやミッレミリアでもクラス優勝を果たし、ル・マン24時間レースにも11回出走しています。リンゲの経歴とホイヤーの歴史とを結びつける興味深いエピソードが、スティーブ・マックイーン主演の映画「栄光のル・マン」です。リンゲは、突然指名されてカメラカーのポルシェ908を運転したり、ポルシェ917でスタントドライバーを務めました。「スティーブは保険上の理由で実際のレースには参加できず、公式レギュレーションに適合するマシンも持っていませんでした。でも彼は映画に実際にポルシェが走っているシーンを映画に入れたかった。だから、私は彼の代わりに908に乗り、そのシーンの撮影に協力しました。」とリンゲは当時を回想します。
コ・ドライバーを務めたのは、ポルシェの歴史においてリンゲ同様に重要な役割を果たしたペーター・ファルク。彼はポルシェAGのレーシング車両開発ディレクター兼エンジニアとして、30年以上ものキャリアを積んだ人物です。彼がポルシェに入社したのは1959年。テストドライビング部門の数少ない従業員のひとりでした。1964年には、プレシリーズとレーシングサポートに携わるようになり、とりわけ911をサーキットに送り出す仕事を担当します。ファルクは後に車載インカムシステムを開発しますが、1965年当時はまだ存在していません。そのため、過酷なラリー中に襲いかかる予期せぬさまざまな困難を乗り越えるには、現実的な対応が必要でした。特に、騒音の激しいレーシングカーの中で、重要な指示を読み上げながら、どうやって意思疎通を図るのかが問題でした。ペーター・ファルクは1965年に発見したこの問題の実用的な解決策のことを振り返り、「私は、ヘルベルトのヘルメットに直接つなげられた太いプラスチックチューブに話しかけたんです。この“話すチューブ”は実にうまく機能してくれました」と述べています。このパイオニア精神が、高精度の計時機器、並外れたエンジニアリングによる高度な自動車技術、さらにさまざまな実用的ソリューションと相まって、ヘルベルト・リンゲとペーター・ファルクの活躍に大いに貢献します。1965年のラリー・モンテカルロでは、出走した237台のうち、南フランスのゴールに到着したのはわずか22台。もちろん、リンゲとファルクはその1台でした。

このように過酷な大会での911の成功が、ラリーにおけるポルシェの長く語り継がれるレガシーの基礎を築き、911がその後何年にもわたってラリーに君臨し続けるレースヒストリーの始まりを告げるものとなったのです。
歴史が育んだ絆
タグ・ホイヤーもポルシェも、モータースポーツの長い歴史に深く根付き、特にホイヤーの場合は、1世紀以上も昔からモーターレーシングでの計時における初期の技術革新に貢献してきたという伝統を誇ります。さかのぼること1911年、ホイヤーは世界初のダッシュボード搭載クロノグラフ「タイム・オブ・トリップ」を開発し、1933年にはダッシュボードタイマー「オータヴィア」へと進化させます。この計器は、ル・マン24時間レースやラリー・モンテカルロのような権威あるレースイベントで使用される極めて重要性の高いツールとなり、その精度の高さから、プロアマを問わずモータースポーツのさまざまな大会で欠かせないものとなっていきます。
この両ブランドの共有された歴史を物語る象徴的な出来事が起こったのが、1965年のラリー・モンテカルロ。リンゲとファルクが駆るカーナンバー147のポルシェ911は、ホイヤーの「ラリーマスター」を頼りに、過酷を極めるコースを
見事走破します。このホイヤーの計時機器は、視界が極端に悪い中でパイロットが状況を判断するための信頼できる基準を提供してくれることから、彼らにとってなくてはならないものと考えられていました。後にペーター・ファルクが回想しているように、吹雪が猛威を振るう最中には、コンパスと計時機器だけを頼りにコースを進むしかなかったのです。1965年にラリー・モンテカルロに初参戦した911は、1968年から1970年まで圧倒的な強さで3年連続の総合優勝を飾るなど、ポルシェのラリーにおけるその後の輝かしい戦績への道を切り拓いて行きます。こうしたレースではホイヤーのダッシュボードタイマーがトップレベルのチームのほとんどで採用されていました。

ラリー競技が発展するにつれて、ポルシェの参戦もモンテカルロだけでなく、東アフリカ・サファリラリーやパリ・ダカールラリーといった伝説的なレースへと広がり、911もモータースポーツ界のレジェンドとして確固たる地位を築いていきます。モータースポーツにおけるタグ・ホイヤーの影響力も拡大し、オートラリーコレクションのモンテカルロのようなダッシュボードクロノグラフは、モータースポーツの頂点を極めるために必要な精度を提供したことから、ラリードライバーにとっての必須のツールとなりました。
そして今ここに
「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」は、このパイオニア精神を受け継ぎながら、最新の技術革新を取り入れたタイムピース。自社製ムーブメントTH20-08を搭載し、約80時間という驚異のパワーリザーブを誇るクロノグラフです。TH20-08のクロノグラフ機構は、ポルシェとのパートナーシップのために特別に開発されたもので、2つのスネイル (かたつむり) 型ホイールにより、中央の秒針が1分の最初の15秒間は加速して動き、その後減速してきっかり1分で一周します。サファイアクリスタルのケースバックから見えるポルシェのステアリングホイールを模したローターが、このタイムピースと911に込められたエンジニアリングの伝統をつなぐもうひとつの印象的な絆を形作っています。

時計のデザインも同様に魅力的で、初期のポルシェのダッシュボードの要素が反映され、1965年にカーナンバー147のポルシェ911に搭載されたホイヤーのダッシュボードタイマーから着想を得ています。1965年に発表された「ホイヤー マスタータイム / モンテカルロ」ストップウォッチに倣ったブラックダイヤルは、鮮やかなコントラストで視界の悪いコンディションの中でのレースに欠かせない要素である視認性を高めています。ベージュのマーキングはオリジナルの911のステアリングホイールを模しており、ボディワークの光沢を想起させるダイヤルの仕上げが洗練されたタッチを添えています。

フランジ右側の赤い線は、速度を視覚的に表現したもので、1965年のラリー・モンテカルロでカーナンバー147のポルシェ911が達成した時速0kmから100kmへの到達時間8.4秒に捧げるオマージュです。この記録は、最初の1963年型901の9.1秒を上回る加速性能です。ダイヤルに施された手の込んだディテールが、ひとつの完成形としてのこの時計のデザインに深みを与えています。シルバーリングのコントラストが映えるアジュラージュ加工のサブダイヤルは視覚的な奥行きを与えます。前面だけでなく背面にもグラスボックスを採用したダブルグラスボックス構造によって、視界を遮られることなくムーブメントが見えるだけでなく、人間工学に基づいて時計の形状が改善され、快適でシームレスな装着感を実現しています。フロントのサファイアクリスタルがダイヤルをエレガントに縁取る一方、ケースバックからはポルシェにインスパイアされたローターが覗きます。
この「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」では、ステンレススティール製モデルもイエローゴールド製モデルも、卓越性へのこだわりが余すところなく表現されています。ステンレススティール製モデルには、クラシックなH型ブレスレットと、ベージュのステッチが施されたブラックのパンチングレザーストラップが付属し、さまざまなシーンに合わせたスタイルを楽しむことができます。一方、ゴールドモデルは、18K 3Nソリッドイエローゴールド製。ベージュのステッチを施したブラックのパンチングレザーストラップと、ライトブラウンのパンチングレザーストラップが付属し、気分に合わせてパーソナライズが可能です。

タイムピースからボックスまで
ラッカー仕上げのウッドボックスを使用し、カーナンバー147のオリジナルのポルシェ911と同じルビーレッドを纏ったパッケージは、このタイムピースをさらに象徴的なものとしています。ボックスの中で時計は、パンチング加工が施されたクッションの上に置かれ、ストラップに使用されているパンチングレザーとの関連性をさりげなく示しています。
ステンレススティール製モデルのパッケージにはシルバーのアクセントが、イエローゴールド製モデルのパッケージにはゴールドのディテールが施されています。ボックスそれぞれに、ラリー・モンテカルロでポルシェチームに課せられた試練を克服したカーナンバー147のポルシェ911を正確に再現したミニチュアモデルも同梱され、このタイムピースとポルシェを象徴するモデルとの結びつきをさらに強調しています。
「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」は、自動車デザインの重要なディテールを反映させ、タグ・ホイヤーとポルシェがスピード、精度、クラフツマンシップの上に築き上げてきたレガシーを継承しながら、ウォッチメイキングの限界を押し広げています。そこで語られているのは、性能、卓越性を目指す両ブランドに共通する熱い想いに賛歌を奏で、歴史にオマージュを捧げる、単なる時間を計測する道具を超えたクロノグラフのストーリーです。
<タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー >
CBS2015.EB0381 /153万4,500円(税込予価)/ 2025年1月発売
TH20-08 / 自動巻 / 光沢のあるブラックダイヤル / ステンレススティール製ケース / ケース径 42 mm / 100m防水 / ステンレススティール製ブレスレット
CBS2041.EB0382 /367万9,500円(税込予価)/ 2025年1月発売
TH20-08 / 自動巻 / 光沢のあるブラックダイヤル / 18K 3N イエローゴールド製ケース / ケース径 42 mm / 100m防水 / パンチング加工を施したブラックカーフストラップ

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