息子・落合陽介ギフレによる画家落合皎児作品を未来につなげるプロジェクト#koujiを未来につなげるプロジェクトプロジェクトの概要
本ページをご覧になっていただきありがとうございます。”落合陽介ギフレ”と言います。
フジテレビ系のドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」〜炎の中で死んだ父を僕は知らない〜に出演したことで僕のこと/父のことを知ってくださった方もいるかもしれませんが、
このプロジェクトは「火事で急逝した画家・落合皎児が遺した絵画を守り、今後世に出していくため/公益につながる計画を立ち上げるために必要な資金を募る」ことを目的としたものになります。
アトリエの様子
今回のプロジェクトはどんなリターンが良いか?考えましたが、「絵は人の手に渡るべき」だと思うため、純粋支援に加えて版画作品を中心に現時点でお譲りできる絵をリターンとして掲載いたします。
<第一目標 300万円> 達成! 〜ご支援本当にありがとうございます〜
作品の整理・管理・データベース化、アトリエの整理等の活動費用
<第二目標 2500万円〜> 現在挑戦中
アトリエの修復・HP /販売サイトの立ち上げ・法人設立等の費用
※第二目標の達成および近似値の達成を経て、作品の本格的な活用・今後の展覧会開催などの活動が可能になります
※リターンの版画作品についてはこちらのリンクに大きなサイズの画像リストを載せております。
プロジェクト立ち上げの背景
始まりは2024年の4月11日のことでした。
この日、タバコの不始末と考えられる火事によって僕の父・落合皎児が他界(享年76)。
そして僕には、大きな宿題が遺されることになりました。
それは廃墟寸前のアトリエと、そこに遺された1000点以上の父の絵画、そして多額の借金、これらをどうするか?というものです。アトリエの絵は埃を被り、見る人が見ればゴミにしか見えないものも。相続を放棄すれば何も面倒なことには巻き込まれないことはわかっていました。
もともと僕と父とはどちらかといえば疎遠な関係でした。でも父の絵にはどこか魅力も感じていました。とはいえ、遺された父の絵を守ることとは、すなわち、自分が人生を賭けて絵を背負う覚悟を持てるのか?が問われます。
そもそも僕は絵の素人ですし、そもそも父は何を描いていたのか?どんな思いで生涯を絵に費やしたのか?
わからないことだらけでした。そして不安だらけでした。
しかし…以前娘が何気なく言っていた一言が僕を動かしました。
「あたしは2024年4月24日が10歳の誕生日だから特別な一年になるんだ!パパは?」
ただの数字遊びのような話ですが、僕も同じく同じ数字遊び仲間の44歳になる年でした。
「パパも44歳になるから特別な年になるかもなぁ」
そんな会話を思い出した僕は、自分の人生とは何か?家族とは何か?そんなことばかり考えました。そして、決断するための材料集めのためにも、まずは”自分の知らない父”と”父の絵”について、そしてその影響で”バラバラになった家族(亡くなってしまった母と弟)”のことに、しっかり向き合おうと考えました。(それまで悲しみを恐れて心に蓋をして、ちゃんと向き合えていない後ろめたさもあったのです)
そして上司の勧めもあって、自分と父を題材にしたドキュメンタリー番組の企画を書き、普段撮影する側からされる側になって父が遺した膨大な日記や資料を読みながら、80人近くの国内外の知人や友人などを訪ね、知らないものを知り、自分の中に落とし込んでいく日々を半年近く続けました。 自己紹介
簡単に自己紹介をさせていただきます〜僕・落合陽介ギフレについて〜
本人右
スペイン国立図書館学芸員ラケルさんと
僕の職業は映像ディレクター。20年ほどテレビ番組の制作に携わってきました。
普段は都内で妻と10歳の娘が一人(+保護猫2匹)と暮らし、普通な平穏な生活を送っています。
名前についている”ギフレ”とは、スペイン・バルセロナにちなんだ名前で、画家である父がスペインで活動している中で僕がスペインで生まれた際に、父の友人「ジョアン・バルバラ」(ピカソやミロの版画の師といわれる芸術家)に名付けられたものになります。両親とも日本人です。
〜父・落合皎児について〜
父は20歳でスペインに渡り、バルセロナやマドリードで版画家・画家として活動。ジョアン・ミロやタピエスの版画をする版画職人(版画の刷り師)や講師としての仕事もしていました。
そして30代〜40代の頃には、モダンアートの分野では日本人で唯一、版画作品がスペイン国立図書館に永久所蔵、第34回ジョアンミロ賞では第一席を受賞、スペイン王立美術アカデミーによって、ミロやピカソなどとも肩を並べる「スペイン現代作家150人」に認定される…という華々しい経歴も積み重ねました。
(プロフィール詳細:https://www.sokei-ob.com/scf/name_o/ochiaikoji.html
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父が大切にとっていたスイスでの展覧会のポスター。画面中央にあるochiaiが父。2つ隣にピカソ
落合皎児の作風は年代によって様々ですが、特に評価が高かったのが、風や水という自然の造形に潜む美とそこに感応する人の心を表現したとされる「風鏡(wind mirror)シリーズ」や「水鏡(water mirror)シリーズ」でした。スペインで培った西洋の技術とセンスそして、東洋的で禅的な感性の融合が表れています。またこうした表現の原体験には父が15歳ごろの頃に兄を病気で失い、失意の中で海を眺め続けていたことが影響していると考えています。(日記に「水平線、波に、兄貴がいる」という記述も発見)
スペインで一定の評価を得た父は、僕が4歳の頃、僕の教育のために長野の実家に活動拠点を移し、自宅の敷地にアトリエを建てました(その建物と土地代が主な負債)。しかし、父は絵を描くために一人でアトリエに暮らすようになり、それ以降同じ屋根の下で暮らすことはありませんでした。そんな家庭環境の中、母はいつしか精神を病み孤独死、弟は20歳で自死してしまい、僕は一人生き残る形となりました。(本当はもっと複雑ないきさつがありますが簡潔にしています)
〜「落合皎児は落合陽介ギフレをもって完成する」〜
2024年4月11日、父は炎と共に天に昇り、1000を超える絵画と多額の借金を僕に遺していきました。しかし、本気で父と家族の生涯と向き合った日々によって、今僕は心の底から父と父の絵に愛情と自信を抱くようになりました。かつて僕は、父の絵は家族を壊した象徴とも思っていました。しかし、孤独を貫き生み出された彼の絵には、孤独で傷ついた人の心を慰めるような、普遍的で純粋な力がこもっているように感じています。
父を知る活動の締めくくりには、父の菩提寺の近くにある古い文化財を借りて1週間追悼展を行いました。僕なりに見えた父の魅力や絵を思うままに飾り、絵が欲しいという反響も、初めて父の絵を知り好きになったという方も多く、本当の弔いができたと思います。本当に充実した日々でした。
>>>>>>このプロジェクトで実現したいこと
第一目標 300万円 達成!
作品の整理・管理・データベース化、アトリエの整理等の活動費用
現在、遺されたアトリエには絵画が残る一方で、雨漏りや、ごみの散乱なども酷く、保存環境としては劣悪な状態です。さらに、どんな絵がどれほどあるのか?といった全貌の整理もまだまだ終わっておらず、こうした実作業および、全作品のデータベース化(カタログ化)が必要となる費用を集められればと思っています。また2025年5月にスイス・ジュネーブにて、ミロの親友であるオルランド・ブランコ氏による落合皎児の回顧展が行われるのですが、渡航費や滞在費、その様子を収める映像制作費などの資金にも充てられたらと思っています。第一目標達成させていただき本当にありがとうございました!
NEXTGOAL 2500万円
アトリエの修復・販売サイトの立ち上げ・法人設立等の費用
ついにこのNEXTGOALを目指せる段階にやってこれました!
この段階まで来れば金銭的な問題が大幅に解決するので、本格的な展覧会など、落合皎児作品を世に出していくことが可能になると考えています。以降のプランとしては、文化芸術を残す取り組みを行う法人を設立し、作品展示だけでなく、社会問題解決に寄与できる以下のような計画を検討しています。
【アトリエの活用】滞在・宿泊可能な多目的クリエイティブスペースのような活用ができればと考えています。地域の子どもや障害のある方などの心の拠り所・生きる力が生まれる場所として、また学生や芸術に打ち込みたいと考える若者たちの創造の場所として、行政や学校・美術団体などと連携しつアートやクリエイティブに立脚した持続性のある多目的空間を作りたいと思います。
【データベースの活用】NFT化によるデジタルコンテンツとしての活用、デジタルアート領域による落合皎児作品の拡張および作品提供、精神病や障害などで生きることに困難な子どもなどへの支援・寄付構造を持った企業コラボ型の商品開発、などを展開していきたいと考えています。
上記はまだ草案にもなっていない状態ですが、基本的な考え方として、
父の芸術活動によって招かれた「マイナス」(家族の不幸)を大きな物語の一部・伏線と捉え、父の芸術の価値の向上およびアート・クリエイティブに立脚した地域・社会貢献という「プラス」の物語に変換していくことが僕たち親子の目指すべきところではないかと考えています。
現在のアトリエは外も中もボロボロ。先は長いです。現在の準備状況・リターンについて
今も休日を利用して長野に向かい片付けや返礼用の絵の整理をしており、随時リターン用の作品は追加していく予定です。
FAQ
★絵の金額はどうやって決めている?
>基本的には僕が絵の一枚一枚と向き合い、「希少性」や「状態」などを鑑みながら、
「この金額なら手放しても良い」と思う主観的な金額をベースに設定しています。
★サイズの表記は絵のサイズ?額のサイズ?
>お部屋などに飾ることを考え、額装した時のサイズでの表記となります。
★絵はどうやって送られてくる?
>ご支援の確認後、長野市の専門業者(額のタカハシ)にお渡しし、清掃をした後
父がよく利用していた額(シルバー)に入れてもらい指定のご住所に配送していただきます。
※リターン用の作品には様々なサイズと雰囲気のものを選別しています
スケジュール
12月上旬 クラウドファンディング開始
1月末 クラウドファンディング終了
3年下旬〜 随時リターン発送最後に〜ここからが本当の始まり〜
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
僕は父の絵には「人の心を慰める」力があると深く感じています。それはおそらく彼自身が求め続けていたことだったと思います。だからこそその力を素直に多くの人に届けたい。さらに僕の力でよりその力を強くして世の中の誰かの役にたたせてあげたい。
僕は、父と母に「スペインの太陽」にちなんで「陽介」と名付けられました。
父は、祖母に「月の輝きを意味する”皎”」という漢字を用いて「皎児」と名付けられました。
僕たち親子は月と太陽のように、時に重なり合うものの離れ離れの関係でした。でも、父の死をきっかけに本気で彼と向き合い続けた今、僕は太陽のように父に光を当てていく存在だったのだと感じています。はじめから運命的な親子だったのかもしれません。
みなさまにおかれましては、クラウドファンディング終了までどうぞ温かく見守っていただき、プロジェクトの後押しをしていただけますと幸いです。また、可能な範囲で結構ですので、ご友人お知り合いの方にも周知していただければ幸いです。温かいご支援・応援を賜りますよう何卒お願い申し上げます。
12月吉日
落合陽介ギフレ