楽天グループ株式会社
楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)は、高齢者が増加し「2025年問題」が目前となった医療業界のDXを支援しています。医療機関では、需要の増加に反してセキュリティの観点からDXが進まず、現場でのアナログ業務が大きな課題となっています。PHSの利用が主流の医療業界で、スマホとソリューションサービスを活用し、現場スタッフの皆さまの業務効率化を目指します。
■迫る「2025年問題」医療業界の人手不足を打開する施策とは?
●医療業界の人手不足の課題をスマホでのDX導入により解決
日本の平均寿命は、2040年にかけて、女性が89.71歳、男性が83.56歳となると推測されています(注1)。「人生100年時代」を迎える中、団塊世代が75歳以上となり医療や介護の需要が急増する「2025年問題」も目前に迫っています。需要過多による医療従事者の人手不足が課題となっており、医療現場では業務の効率化を目指したDX導入が進められています。その中でも、スマホでのDX活用で、作業効率や患者様へのサービス向上を実現した「正幸会病院」の事例から今後の医療業界のDXについて解説します。
■医療業界のDXにおけるパイオニア「正幸会病院」の事例
●セキュリティと業務効率化を両立する医療DX
DX推進に力を入れている医療法人正幸会 正幸会病院(以下「正幸会病院」)。積極的に遠隔医療を実施するだけでなく、独自のクラウドシステムの開発や診断画像のAI解析、2024年には「病院広報アワード SNS部門優秀賞」なども受賞しています。
その活動の中でも最も注目されているのは日本で初めて病院版のクラウド・ネイティブ型の電子カルテを導入・運用し、院内のDXを積極的に推進していることです。
今回はその一環として、「楽天モバイル 法人サービス」(以下「法人サービス」)の導入前後での効果や活用方法などを伺いました。
<正幸会病院のDXによる3つの課題解決>
1.スマホでセキュリティ強化:二段階認証で安全に電子カルテ導入
●課題
紙やサーバーを院内に設置するオンプレミス型の電子カルテで情報を管理していたため、業務が属人化してしまい担当者が不在の際に引継ぎができないという課題がありました。個人情報を取り扱う医療業界では最新型のシステムを導入するハードルが高く、セキュリティの担保と業務の効率化を両立することが難しい状況でした。
※オンプレミス型電子カルテ:院内にサーバーを設置し、専用端末にソフトをインストールして利用
●DXによる院内の変化
スタッフが場所を問わず必要な情報にアクセスできるよう、クラウド・ネイティブ型の電子カルテを導入しました。電子カルテを含む各種クラウドシステムへのログインに生体認証対応のスマホによる二段階認証を用いることで、セキュリティリスクも抑えることができました。これにより、スタッフ間の情報共有がしやすくなったことや、院内外のアクセスも可能になったことでストレスフリーな業務環境が実現しました。
※クラウド・ネイティブ型電子カルテ:クラウド上にサービス環境を構築、Webブラウザで利用可能
2.グループ通話で一斉連携:多機能トランシーバーアプリで院内スタッフへ同時に情報共有
●課題
PHSでの1対1でのコミュニケーションでは、連携を取りたい人へ個々に連絡をいれなくてはならず、情報共有に時間がかかっていたことで、緊急対応や多部署間のコミュニケーションが滞ることが多くありました。
●DXによる院内の変化
円滑な通信サービスと多機能トランシーバーアプリ「Buddycom」の導入により、院内スタッフがリアルタイムで情報を共有できる環境を作ることができました。
「Buddycom」のグループ通話機能で一度に複数の人へ診察状況の共有をすることが可能になったことで、各スタッフが今、何をすべきか判断することができ、対応スピードが向上しました。結果、患者様の待機時間が短縮され、より快適なサービスが提供できるようになりました。
さらに、症状の対処法について不明点や不安があった時に一斉配信で疑問点を聞くと、誰かが反応してくれるため病院全体の提供する医療の質の向上に繋がりました。
3.どこでも繋がる:クラウドPBXで場所にとらわれない働き方を実現
●課題
PHSは院内での使用だったため、学会や講演で外出の機会が多いスタッフは外出先から内線に対応することができず、不便に感じていました。
●DXによる院内の変化
電話交換機(PBX)をクラウド上に設置するクラウドPBXを使用し、スマホから外線電話や内線電話に対応できるようになりました。院外から内線に対応できることで、外出時も業務への支障を減らすことができました。さらに、病院外の事務所からも電話対応をできるようにしたことで、患者様からの電話の取りこぼしを減らし、サービスの向上に繋がりました。
■医療現場のDXをサポートする楽天モバイルの提供サービス
楽天モバイルでは、医療業界のお客様のDXを支援するソリューションサービスをご提供しています。
1.Buddycom
インターネットとスマートフォンがあれば世界中どこにいても使うことができ、アプリをインストールするだけで誰でも簡単に使い始められます(注2)。遠隔でも安定した通話や通話内容の音声テキスト化機能が好評で、 PHSの代替品として医療業界ではスタッフ間のコミュニケーションツールの1つとして使用されています。
2.TramOneCloud
手元のスマホからオフィス、外出先、家など場所を問わず、通話が可能です。医療現場では院外から外線電話や内線に柔軟に対応でき、ナースコールとの連携もご相談可能です(注3)。PBXやビジネスフォンのクラウド化で設備導入・保守コストの削減にもつながります。
3.LINE WORKS
スマホ・タブレット・パソコンで利用でき、タスク管理やファイル共有、お知らせ機能などビジネスに活用できる機能が充実しています。1対1のコミュニケーションだけでなく、院内のすべての人に簡単に情報共有が可能になります。
■医療法人正幸会 正幸会病院様の声
【施設概要】「40年以上にわたって、地域住民と近隣の医療機関の皆様の温かいご支援を得ながら、信頼される病院として医療サービスの提供に努めてまいりました。当院では専門性をもった確かな医療のみならず、患者さんの生活や全人格に寄り添った心の通うふれあいとやさしさの医療を提供するよう努めてまいります。」
施設URL:
院長 東 大里様
医療とITにより、日本の医療技術は向上していくと考えており、当院では、医療現場のシステムはすべてWebクラウド化すべきであると、提言しております。そのため、今後もデジタル化のスピードを緩めません。私たちの「DX成功モデル」は、今後多くの医療機関で取り入れられると思います。その際、外せないスマートフォンによる生体認証、院内コミュニケーションにおいて、楽天モバイルはパートナーとして外せない企業であると確信しています。
外来看護師主任 宮城 泉様
現場では、情報共有がスムーズにできるようになったことによる業務の効率化が一番の導入メリットだと声に上がっています。当院では、日々多くの患者様が来院されるため、院内スタッフ間の情報共有の早さや質が、お待たせする時間を減らすことやミスのないご案内に繋がります。
楽天モバイルのサービスを導入後は、院内のコミュニケーションツールとして、スマホが欠かせないものになっています。
■楽天モバイル担当者からのコメント
法人営業部 営業課 岡田 尚也
私たち楽天モバイルでは、正幸会病院様をはじめ、多くの病院や医療機関のDX推進をサポートさせていただいております。人手不足が深刻化する中、ITの力で少しでも、業務の効率化に貢献することで、医療従事者の皆様の負担を減らし、患者様への質の高い医療を提供できる未来を目指しております。
今回、正幸会病院様ではスマートフォン、クラウドPBX、そしてBuddycomと院内、院外通信の導入をさせていただきました。多くの医療機関様に対して、これからもDX推進のお手伝いをさせていただき、ITの力で日本の医療を支えていきたいと思っております。
■「楽天モバイル」(法人のお客さま)公式サイト
(注1)令和4年版 厚生労働白書「第2章 担い手不足の克服に向けて」(2022)より引用
(注2)一部の国ではご利用いただけない可能性がございます。
(注3)連携可能な機能は変更させていただく場合がございます。
※本資料に掲載の商品名称やサービス名称などは、一般に各社の商標または登録商標です。
※本資料における各社の商標記載においては、(TM)や(R)などの商標表示を省略する場合があります。
以 上