グリーンズフリージャーナル「1号」　リニューアルへの挑戦

キリンビール株式会社（社長 堀口英樹）は、ノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン グリーンズフリー(以下、グリーンズフリー)」を中味・パッケージともにリニューアルし、7月製造品から全国で順次切り替えを開始しました。ノンアルコール・ビールテイスト飲料市場は、2019年以降、コロナ禍を除いて右肩上がりに成長を続けています。2023年は、2019年と比較して105%の成長率を達成しており、この伸びは今後も続くと見込まれています。


この市場成長の背景には、従来の健康志向に加え、ノンアルコール・ビールテイスト飲料自体のおいしさ向上、アルコール飲料以外での食事歓談シーンの増加などが要因と考えられますが、今後さらに、平日のランチタイムやサウナ、スポーツ後など、ノンアルコール・ビールテイスト飲料を楽しめる新たなシーンでの需要がさらに広がることで、市場のさらなる拡大が期待されます。

キリンビールでは、社会的にアルコールの役割が変化する中、国内で種類事業を行う企業として、“スロードリンク”の浸透を図りつつ、ノンアルコール飲料の新たな食シーン・飲用シーンを創造していくことを使命と考えています。今回リニューアルされた「グリーンズフリー」は、お客様に「ビールに近い爽やかなおいしさ」を提供し、ノンアルコール・ビールテイスト飲料市場の拡大に貢献することを目指しています。


今回のリニューアルでは、原料の配合を見直し、これまでの雑味や水っぽさを抑え、爽快感と飲みごたえを向上させました。特に、「グリーンズフリー」の強みである「ビールに近い爽やかなおいしさ」にさらなる磨きをかけることで、日常の中でのリフレッシュシーンや食事の場面での満足度を高めます。さらに、パッケージデザインも刷新され、店頭での視認性と「気持ちが上がる」印象を強化しています。
今回のリニューアルがどのような考えや経緯のもとに行われたのか、キリンビール株式会社の社員インタビューを通じてご紹介します。

まずは、今回のリニューアルにおけるパッケージデザインの変更についてご紹介します。


聖獣麒麟はたてがみの線とベースの金色を明るく、かつ不透明にすることで、店頭での視認性を向上させました。これにより、明るく前向きな印象を与えるデザインに仕上げています。また、帯の金色とエメラルドグリーンの濃度を調整することで、商品の顔となる聖獣麒麟・ロゴとリボン部分の視認性を高めています。


このデザインのコンセプトは、「品質感」と「気持ちが上がる」印象を両立させることにありました。キリンビールというメーカーとしての信頼感を表現しながら、「グリーンズフリー」のブランドイメージである爽やかで明るい印象となるようにしています。


お客様には特に、聖獣麒麟のデザインから感じられる安心感や、エメラルドグリーンと白のコントラストから得られる爽やかな味覚の印象を伝えたいと考えています。また、エメラルドグリーンの色味には華やかさと大人っぽさを兼ね備え、気持ちがふっと浮き立つイメージが伝わるようなデザインを意識しています。


マーケティング部デザインチームで「グリーンズフリー」の担当を務める瀬川祥穂は、今回のリニューアルに際してのデザインについて、このように述べました。
“リニューアルプロセスでは、エメラルドグリーンの色味を複数パターン検証し、品質感と爽やかさ・明るさのバランスを取る難しさがありました。品質感を高めるために、マットや青みの強いエメラルドグリーンも検討しましたが、最終的にはブランドイメージを変えないことを重視し、最適なバランスを選択しました。
また、今回のリニューアルには既存のお客様だけでなく、これまでノンアルコール・ビールテイスト飲料を飲んでいない方や、しばらく飲んでいなかった方への拡大を図ることも目的にあります。その観点からもこれまでとは異なるデザインも検討しましたが、結果的に「グリーンズフリー」の爽やかな印象が伝わることを第一に考え、今回の変更となりました。”

「グリーンズフリー」の中味にもさらなるこだわりが加えられました。原料の配合を見直すことで、水っぽさや雑味を抑えて爽快感・飲みごたえを向上させています。
「グリーンズフリー」の中味の開発担当である東橋鴻介は、今回のリニューアルのポイントをこのように述べます。


“リニューアルのポイントは大きく2つあります。1つはホップの爽やかな印象が上がっていること。フルーティーな香りをしっかり感じていただけるようになりました。リニューアル前には、発酵工程を経ないことで残ってしまう、こもった香りがありました。これは麦をしっかり使うことで、どうしても残ってしまう香りでした。「グリーンズフリー」の目指す爽やかな印象とは異なる香りの要素があったので、解消すべき課題だと思っていました。そこを原材料の配合を見直すことで取ることができました。
もう1つは飲みごたえです。飲んだ際のコクをあげる、ボディーアップとなるように作り込みました。爽やかな飲みごたえがさらに向上しています。”


この「グリーンズフリー」の爽やかさに欠かせないホップは、ニュージーランド産の希少ホップ「ネルソンソーヴィン（※）」を含む3種類を使用しています。「ネルソンソーヴィン」は、白ワイン用の品種「ソーヴィニヨンブラン」に似た上品で爽やかな香りが特長で、ビールのようなフルーティーさと華やかさをもたらし、「グリーンズフリー」の飲むたびに心地よい香りとリフレッシュ感を実現しています。
※一部使用、5%以上使用


しかしながら、爽やかな味、というのは定性的な感覚であり、人によってその評価が変わってきます。「グリーンズフリー」の販売当初から一貫して、ある味の実現のために重要なのは“実際にお客様に聞くこと”と東橋は述べます。
“最後にはお客様に聞く、ということを大切にしています。もちろん、その際にどのような配合のサンプルをお客様に試飲いただくかを検討するのは、開発者の仕事です。サンプルを絞り込むまでも、かなりの数のパターンを試しました。「グリーンズフリー」は麦とホップの素材の良さを引き出すことを引き継ぎながら、複数の方向性を検討しています。
そのような試行錯誤を重ねる中で、最終的には自分としても自信のあるものが、お客様調査でも大きく支持いただける結果となりました。”

このように、リニューアルされた「グリーンズフリー」は、味わい・デザインともに新たな価値を提供し、ノンアルコール飲料市場においてさらなる発展を目指しています。

今回は「グリーンズフリー」のリニューアルにあたり、キリンビールがどのように試行錯誤を行ったかをご紹介しました。
リニューアルは、単なる味の改良やデザイン変更にとどまらず、ノンアルコール・ビールテイスト飲料に対する価値提案の変革を目指しています。これまでは「ビールの代わり」として選ばれていたノンアルコール・ビールテイスト飲料が、「心にも体にもポジティブで、気持ちが上がる印象の飲み物」として位置付けられることを目指しています。既存のお客様はもちろん、これまでノンアルコール・ビールテイスト飲料を飲まれたことがない方、しばらく飲んでいなかった方へも飲用いただけるように取り組んでいます。
これにより、「グリーンズフリー」がお客様の生活にさらに深く根差し、幅広いシーンで活躍できる飲料となることを期待しています。


■お問合せ先
グリーンズフリーPR事務局
プロジェクト担当
Email：kirin_greensfreejournal@sion-group.com