読者・書店員が震撼!隆慶一郎の傑作『捨て童子・松平忠輝』上中下巻が、新潮文庫より9月30日発売です。

2024.09.30 11:00
株式会社新潮社
60歳を過ぎてデビューした著者の、誰もマネできない世界が繰り広げられます。

今から40年近く前。歴史小説界に彗星のごとく登場し、読書界を震撼させた隆慶一郎。
デビュー作『吉原御免状』がいきなり直木賞候補となり、以後、読者・書店員の度肝を抜く作品を続々発表、圧倒的な存在感を残しました。歴史小説界の伝説的巨星、といって過言ではありません。
超弩級のエンターテインメント性は、いまなら「本屋大賞」になってもおかしくないほどの力強さ。その奔放で豪胆なストーリーに、酔い痴れ、読み痴れる『捨て童子・松平忠輝』上中下巻は、新潮文庫より、9月30日発売いたします。
社会秩序に縛られることなく自由に生きる〈道々の者〉。その末裔に生まれた松平忠輝は、徳川家康の第六子にもかかわらず、途方もないエネルギーと異形の容貌を家康に恐れられ、捨てられてしまいます。帰る場所のない忠輝は、謀略を企む二代将軍秀忠と、執拗に命を狙う柳生に対峙していく道を選びます。命を狙われ、理不尽な仕打ちを受け、生来の孤独を抱えながら、忠輝はいかに生きることを決意したのか。
まるで格闘家のように鍛えられた肉体、柳生の必殺剣を封じる戦いのセンス、無駄な殺戮を嫌う心。烈しい戦いの中、彼を支えたのは、そうした強さだけではありませんでした。根っからの明朗さ、人の悲しみを感じとる優しさ、弱き者と愛する者を守る覚悟。そして、強いがゆえに、敵さえも惚れてしまう器の大きさ。出自の淋しさを心に秘め、嘆くことをせず、自由に生きようと願い、なによりも信義を重んじた忠輝。しかし、時代は裏切りと虚々実々の乱世でした。

愛するものの喪失の末、彼は変貌します。知的で涼しげな雰囲気を漂わせ、ラテン語やキリスト教を難なく理解し、西洋医学に通じ、敵方の秀頼とも心を許し合う友になる。そんな広々とした人物となっていきます。
しかしながら、大坂落城は目前に迫ります。徳川の血を引く忠輝が大坂城の秀頼を救うことなど、出来ようはずもありません。が、忠輝は大坂城に向かって全身で駆けた。砲声がとどろくなか、幼き日の思いを胸に、友・秀頼のもとに――。秀頼を潰そうとする家康、保身に走る淀君、姑息な秀忠。二人を阻むものは数えきれない。でも、敵味方を越えた魂が出会う時、大坂城に涙なくして読めないドラマが生まれるのです。
戦乱の世にあっても決して汚れることのなかった忠輝を、熱く強く濃く描き切った大作です。

■書籍紹介

【上巻】「色はあくまで黒く、目は逆しまに裂け、腕にはお魚の鱗がおありになる……」道々の者の末裔を母に持ち、徳川家康の第六子として生まれた松平忠輝だが、その異形と途方もないエネルギーを家康に恐れられ、捨てられてしまう。帰る場所のない忠輝は、謀略を企む秀忠と執拗に命を狙う柳生と対峙するが……。弱き者、そして愛する者を守るべく、虚々実々の乱世を“鬼っ子さま”が駆け抜ける!

■書籍データ
【タイトル】捨て童子・松平忠輝 上
【著者名】隆慶一郎
【発売日】9月30日
【造本】文庫
【定価】781円(税込)
【ISBN】978-4-10-117420-4
【中巻】死闘と悲劇の末、若武者となった忠輝は、知的で明るく涼しげな雰囲気を漂わせ、ラテン語やキリスト教を難なく理解していった。さらに、浅草の診療所では医業に精を出し、人種や身分をこえて信頼を勝ち取っていく。そんな中、金銀山の富を背景に大久保長安はただならぬ野望を抱き始めていた。策謀渦巻く不穏な世で忠輝は、己の信念を貫き通そうとするが、宿命の日は刻々と近づいてくる……。

■書籍データ
【タイトル】捨て童子・松平忠輝 中
【著者名】隆慶一郎
【発売日】9月30日
【造本】文庫
【定価】825円(税込)
【ISBN】978-4-10-117421-1
【下巻】砲声が響き渡り大坂落城が迫るなか、幼き日の思いを胸に忠輝は秀頼のもとへ駆けつける。〈友との約束を守らずして、生きる価値などない! 如何なるときも清々しくありたいのだ。〉秀頼を見限る家康、保身に走る淀君、姑息な秀忠。二人を阻むものは数えきれないが、敵味方を越えた魂が今、通じ合う――。戦乱の世にあっても決して汚れることのなかった忠輝を、熱く強く濃く描き切った傑作。

■書籍データ
【タイトル】捨て童子・松平忠輝 下
【著者名】隆慶一郎
【発売日】9月30日
【造本】文庫
【定価】880円(税込)
【ISBN】978-4-10-117422-8
■著者紹介
(C)新潮社写真部
隆慶一郎(りゅう・けいいちろう)
(1923-1989)東京生れ。東大文学部仏文科卒。在学中、辰野隆、小林秀雄に師事する。編集者を経て、大学で仏語教師を勤める。中央大学助教授を辞任後、本名・池田一朗名で脚本家として活躍。映画「にあんちゃん」の脚本でシナリオ作家協会賞受賞。1984年、『吉原御免状』で作家デビュー。1989年には『一夢庵風流記』で柴田錬三郎賞を受賞。時代小説界に一時代を画すが、わずか5年の作家活動で急逝。

あわせて読みたい

「なんてチャーミングな一冊」江國香織さん絶賛。『レプリカたちの夜』著者、一條次郎による長編『チェレンコフの眠り』(新潮文庫)10月29日発売
PR TIMES
2024年本屋大賞受賞作『成瀬は天下を取りにいく』コミック版第1巻が12月9日に発売決定!
PR TIMES
寒い季節にぴったりな大人味のチーズタルト「PABLOmini ティラミス」
PR TIMES Topics
三川みり『龍ノ国幻想7 神問いの応(いらえ)』(新潮文庫nex)本日発売! 注目のコミカライズは「BRAVE10」シリーズなどで人気の漫画家・霜月かいり氏に決定しました。
PR TIMES
燃え殻による小説最新刊『これはただの夏』の文庫版が8月28日に発売!25万部突破『ボクたちはみんな大人になれなかった』の、その後の物語。
PR TIMES
秋の深みを感じる『ジャーマンポテトサラダ』登場
PR TIMES Topics
イヤミスの女王・真梨幸子が贈る団地ミステリ『極限団地―一九六一 東京ハウス―』、8月28日発売!
PR TIMES
ジャンク飯×ミステリ×推し活のハイカロリーエンタメ登場!『名探偵の顔が良い 天草茅夢のジャンクな事件簿』(新潮文庫nex)が10月29日(火)発売!
PR TIMES
秋を彩る和栗づくしの祭典 「笠間マロンコレクション2024」開催
PR TIMES Topics
歌舞伎を知らなくても楽しめる!歌舞伎役者の〈とんでもない人生〉の物語。仁志耕一郎著『花と茨 七代目市川團十郎』(新潮文庫)は9月30日発売です。
PR TIMES
祝25周年! 日付と曜日だけが記された白い本『マイブック―2025年の記録―』9月30日発売!
PR TIMES
あなたの動画を自然に翻訳!「AI動画翻訳くん」とは?
antenna
すきま時間に〈名随筆〉を味わう――。1編5分の中に、「生き方の発見」があります。幸田文著『雀の手帖』(新潮文庫)は8月28日発売です。
PR TIMES
累計1000万部突破!「しゃばけ」シリーズ文庫最新刊『こいごころ』が11月28日に発売決定!1000万部を記念し、老舗の金太郎飴本店とコラボした「特製レトロボトル入り鳴家飴」を300名にプレゼント!
PR TIMES
日本古来の文化や意匠を現代の技術・手法で写し取ったグラスウェア発売
PR TIMES Topics
【遂に完結!】青春×お菓子×恋!90万部突破の大人気シリーズ『ケーキ王子の名推理7』(新潮文庫nex)8月28日(水)発売
PR TIMES
【発売即重版&生誕120年】映画『PERFECT DAYS』で『木』が注目!1編5分で読める〈名随筆〉――幸田文『雀の手帖』(新潮文庫)
PR TIMES
ロキソニンにまつわる素朴な疑問を薬の作り手が解決! 小さな錠剤に込められた想いとは
antenna
平成ノブシコブシ・徳井健太さんがお笑い芸人たちの挫折と栄光を熱く語るエッセイ集『敗北からの芸人論』(新潮文庫)が10月29日(火)発売!
PR TIMES
『あしながおじさん』の著者によるもうひとつの代表作、『おちゃめなパティ』が10月29日、新潮文庫から発売されます。
PR TIMES