事故って動かん! 放置でボロボロ! 「不動車買い取ります」って怪しいイメージもあるけどどんなビジネス?

2024.09.09 10:00
この記事をまとめると
■買い取られた不動車は廃車となって鉄くずとして取り引きされるのが主流だ
■解体して部品となって新興国などに輸出されることも多い
■クルマを引き取ってもらう場合は登録抹消も行ってくれるか確認しないとトラブルになることがある
部品となって海外に渡ることも多い
  街なかの看板や中古車情報誌の広告などで見かけるのが「不動車買い取ります」というもの。動かなくなったクルマを買ってくれるのか? と思いつつ、買ってどうするのだろうか、と思ったりもする。買い取ってもらったとして、一体どこへ行くのだろうか。
  実際にはいろいろなパターンがあって、いま一番多いのは廃車だ。昨今、ニュースにもなっているように、原材料が高騰しているので鉄くずとしてけっこうな価格で売れる。クルマの場合、アルミも使われているのでなおさらだ。使われている金属の量やそのときのくず鉄相場にもよるが、5万円ぐらいにはなる。買い取るといっても1万円程度なので、その差が儲けになるというわけだ。引き取ってくれるのは解体屋。そのほか、ボディからエンジンまですべて分解して中古パーツとして売るというのもある。
  そして、中古部品という点でいま増えているのが、海外への輸出だ。とくに新興国では、まだまだクルマは高額品なので何度も修理して使い続けるのが普通。そうなると、中古部品の需要も高く、不動車や事故車でも使える部品があれば輸出する価値は出てくる。正直なところ、国内で中古部品にするよりも、円安の影響で輸出したほうが利益が出ることも多いので、現在はこちらが主流となっている。
  これは使用できる中古車でも同じで、現在、低価格の中古車は輸出にまわされることが多い。鉄くず、中古パーツ、中古車にしろ、円安の影響が大きくあるといっていいが、まわりまわって国内の価格を押し上げる要因になるのは考えものだ。
  そのほか、板金職人などの不足で最近ではあまり行われていないが、事故車を動けるように修理して販売する例もある。事故車の起こし、というと「ダマシ」のようなイメージがあるが、以前は専門店があったほどで、わかっていて買うならいいだろう。
  実際に取材したこともあるが、イメージ的には数万円で引き取ったものを100万円ぐらいで売る感じ。利益を別にしても補修に数十万円はかけられるので、見極めさえできれば商売になるようだった。実際にスタッフに聞いても「事故車と明記しているし、問題なく走るようにはしているので、一般の中古車よりも安いので喜んでもらっている」とのこと。中古車高騰の昨今、また事故車起こしは復活しそうな気配もあるが、そのまま海外へ流したほうが儲けは出るのは確かなだけに、為替の動き次第だろう。
  引き取ってもらう際の注意点としては、中古車同様、廃車手続きをちゃんとしてくれるかを確認するべし。ナンバーを切らないまま流れていってしまうと、税金だけかかってしまうなど、いろいろと面倒なことが多い。対応のいいところは廃車証明を送ってくれるたりするので、動かないからといって処分してもらっておしまいではなく、手続き関係も重視してお願いするようにしたい。

あわせて読みたい

コロナ禍あたりから増えてきた「展示車」「試乗車」の販売! 潜む「リスク」と「お得に買うコツ」
WEB CARTOP
長年の麺製造のなせる業、一度食べれば麺の原材料から製法までぴたりと再現!東京都国立市の製麺会社が、製造中止となる麺でも、レシピなしに再現して製造する新サービス開始
PR TIMES
花瓶とお花を自由に組み合わせ!生花のように飾れる「ビルド・ア・ブーケ」登場
PR TIMES Topics
DAFやMANは超カッコイイけど日本で見かけず! 海外メーカーがトラックを日本で展開するには乗用車の比じゃないハードルが待ち受けていた
WEB CARTOP
純正部品が手に入らない! 純正部品が高い! そんな人が手を出すクルマの「リビルト」「リプレイス」「リサイクル」パーツってそれぞれどういうモノ?
WEB CARTOP
いつもの朝食プラス「Y1000」でウェルネスライフ。管理栄養士が奨める新習慣!
antenna
ハイテクなぶん普通の旧車より難しい! NISMOが頑張る「第二世代GT-R」でさえ乗り続けることが難しい時代がきていた
WEB CARTOP
旧車ファン待望のガレージカレント直販誕生!旧車、輸入車一筋20年以上のガレージカレントのセカンドラインとしてネオクラシック名車専門店「ガレージカレント直販センタ」が11月1日オープン!
ラブすぽ
【パティスリー GIN NO MORI】ショコラと森の恵みを詰め込んだバレンタイン限定のクッキー缶
PR TIMES Topics
金1g=1万5千円突破!MDCモナコ5月オークション出品代行 受付中
PR TIMES
中古車販売「ガリバー」と「GS」に金融庁が立入検査
東洋経済オンライン
金融庁、生保・損保の「テリトリー制」を廃止へ
東洋経済オンライン
メルセデス・BMW・アウディの御三家は「本国」なら普通に買える……と思ったらそうでもない! 日本の「高級ブランド」はドイツでどんな位置づけか現地在住ジャーナリストに聞いてみた
WEB CARTOP
【匿名・個人情報登録なし】車買取の査定相場がわかるシミュレーションサイト9選
WEB CARTOP
輸入車オーナーの冬支度は早め?スタッドレスに履き替えない意外な理由とは?
ラブすぽ
「走行距離の短い中古車=程度がいい」と思ってないか? 中古車選びでハマリがちな低走行車のワナ
WEB CARTOP
安心して中古車を買うなら保証も程度もバッチリの「認定中古車」! でも「買わないほうがいい」ケースもある!!
WEB CARTOP