邪魔と思う気もちもわかるけど大型トラックの事情もわかって! 元トラックドライバーがぶっちゃける乗用車にやめて欲しい迷惑行為4選

2024.09.06 20:00
この記事をまとめると
■日本の物流を支えるトラックは毎日日本中を駆け巡っている
■トラックが乗用車に安全運転を妨げられることは少なくない
■元トラックドライバーが乗用車に直してほしい運転を挙げた
交差点で左折できないケースも
  自動車大国の日本では、多種多様な自動車が走っている。そのなかでも目立つのは、図体が大きなトラックたち。彼らのメインとなる仕事現場は道路であるため、日本全国で数多くのトラックたちが活躍している。
  そんなトラックのことを、邪魔だと感じる乗用車のドライバーは多いかもしれない。車体が大きいため前を走られると前方の確認ができないし、横につかれると並ならぬ圧迫感に恐怖を感じてしまう。信号待ちなどでの発進の際にも時間を要するため、邪魔だと感じてしまうのも無理はない。
  しかし、それは乗用車目線でのお話。トラックドライバーからしても、乗用車に対して邪魔だと感じてしまうケースは多々あるのだ。今回は過去に大型トラックを運転していた筆者が、自身の経験をもとに直してほしい乗用車ドライバーの運転を挙げてみたい。
  まずひとつ目は、停止位置。信号待ちで停車する際、多くのドライバーは停止線に合わせて停車する。しかし、停止線を大幅に越えて停車している乗用車も、意外と多いのだ。前走する車両の動向により、停止線を越えて停止しなければならなくなったというケースも少なからず存在する。その場合は致し方ないのだが、なかには最初から停止線を無視するような運転をしているドライバーも見受けられるのだ。
  大型トラックの場合、フルサイズの個体であれば全長が12mに達する。そんな巨体で交差点を左折する場合、停止線を越えて停車している乗用車は、とにかく邪魔なのだ。市街地の生活道路では異なるが、比較的大きな交差点に引かれている停止線とは、もちろん大型車が曲がってくることを想定して設定されている。そのラインを大幅に越えてしまうと、当然曲がれなくなるのだ。そうなると交差点内で停車してしまい、交通障害を引き起こしてしまう。
  大型車が左折してきたときに移動してくれるドライバーが一般的ではあるのだが、なかには(どうしたらいいかわからず)固まってしまい微動だにしないドライバーも存在する。いずれにせよ、交通ルールを守っていないからこそ引き起こす事態であるがゆえ、是非とも停止線の遵守は軽視しないでもらいたい。
急な割り込みは大きな事故につながる
  ふたつ目は、急な割り込み。大型トラックが前を走ることを嫌う気もちは、わからないではない。しかし、左車線には路上駐車している乗用車が存在し、自転車や原付バイクなどが低速で走行している。乗用車であれば車線をまたがなくても通行できるようなケースであっても、車幅のある大型トラックは車線変更を要求される。むやみに車線変更を繰り返すと、後続車にブレーキを踏ませるような事態に発展する。それを防ぐために右車線を走ることが多いのだが、それをよしとしない乗用車のドライバーも多いだろう。
  しかし、そんな大型トラックの前に割り込み、かつ信号待ちなどですぐに停車するのは自殺行為。大型トラックのドライバーは自車が止まれる速度、そして荷崩れをしないためにブレーキを調整しているのだが、乗用車が割り込むことで大きく計算が狂ってしまうのだ。ひどい場合は追突されてしまうし、急ブレーキによって荷崩れを起こしてしまうと、原因を作った乗用車のドライバーに賠償責任が生じることもある。
  医療用の精密機械などを運んでいるトラックもいるため、その賠償金は数千万円にもいたる場合もあるのだ。それゆえに軽い気もちで大型トラックの前に割り込むという行為は、できるだけ避けるべきだ。それはひとえに、乗用車ドライバーの身を守るということにもつながるだろう。
  3つ目は、峠道などの登り坂で速度が落ちる乗用車。非力な軽自動車や商用車であれば致し方ないが、乗用車であれば速度を落とすことなく坂道を登ることができる。しかし、速度メーターを見ておらず、自車の速度を体感的にわからないまま運転しているドライバーも多い。平坦路を50km/hで走っていたにもかかわらず、登り坂では30km/hに落ちてしまう乗用車も存在するのだ。
  そのまま後ろを走ればいいじゃないかと思われてしまうが、もちろん普通ならそうしたいところ。しかし、荷物を積んだ大型トラックは、登り坂にめっぽう弱い(一旦落ちた速度を回復するのに時間がかかるから)。そのため、できるだけ速度を落としたくない。50km/hのまま走れたのなら40km/hで坂道を登りきることができる場合でも、30km/hまで落とされてしまうと追い越すこともできず、やがて速度は低下の一途をたどる。さらには急に加速された場合は、大型トラックだけが低速のまま取り残されてしまう。
  そんな意地悪な乗用車はいないだろうとお思いの方も多いかもしれないが、意識するかどうかはともかくこのような運転をしている人は以外と多い。その多くは自車の速度が落ちていることにすら気づいていないのだろうが、後続のトラックからすればたまったものではない。たとえ後ろを走るのが乗用車であっても、きっとイラついてしまうだろう。それを防ぐためにも、速度メーターをマメに確認しながら運転することをお勧めする。速度を確認するために装備されているのであるし、速度計を確認するのはドライバーとしての義務でもあるのだから。
  4つ目は、前述の交差点での場合。逆に必要以上に手前で停車する乗用車だ。先にも触れたが、大型トラックのドライバーは停車するまでの距離やブレーキの踏み方などを計算しながら運転している。しかし、前走する乗用車がやけに手前で停車してしまう場面に遭遇することが多いのだ。そのような人たちは、きっと自車の大きさを把握できていないのだろう。
  ひどい場合は、乗用車3台分ぐらいの距離を開けて停車するケースも存在する。そのような乗用車に限って、信号が変わるまでの間にじわりじわりと前に進んだりするのが、不思議なところ。赤信号である以上進めるわけがないのに、なぜか前走車との距離を詰めてゆくのだ。その場所まで進むことができるのなら、最初からその場所で停車してほしい。そう思ってしまうのは、ハンドルを握る人間である以上当然ではないだろうか。
  不必要なブレーキは、渋滞を生み出す大きな原因となる。ブレーキは連鎖するものであるため、後方に大きな影響を与えるのだ。自然渋滞のおもな原因は、速度の低下や不必要なブレーキなどが挙げられる。そのことを自覚しつつ、日々、車間距離を確保した安全運転を心がけながらハンドルを握っていただきたい。

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