【イベントレポート 7/24開催】「Green Growers & BEYOND MEAT(R)CONFERENCE」「BEYOND MEAT社」CEO・Ethan Brown氏(初来日)が登壇!

2024.07.30 15:00
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
「プラントベースフードの拡大」をメインテーマに、フードテックの最先端についてセッションしました
 ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤田元宏 以下U.S.M.H)は、プライベートブランド「Green Growers」がお届けするセミナーイベント「Green Growers & BEYOND MEAT(R) CONFERENCE」を、米国・プラントベースフード業界の先進的企業「BEYOND MEAT社」との共同開催で、7月24日(水)に都内会場で実施しました。
 今回初来日した「BEYOND MEAT社」創業者・CEOのEthan Brown(イーサン・ブラウン)氏、人工光型植物工場の企画・設立・運営サポートを行う株式会社プランテックス代表取締役社長・山田耕資氏がゲストスピーカーとして登壇し、それぞれの専門領域におけるフードテックの最先端についてスピーチしました。

<イベントの様子をまとめた動画を公開しています URL:
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中央:BEYOND MEAT社CEO Ethan Brown氏/右:株式会社プランテックス 代表取締役社長 山田耕資氏/左:U.S.M.Hプログラムマネジャー 満行光史郎
スピーチするEthan Brown氏



「BEYOND MEAT社」CEO・Ethan Brown氏 スピーチより(要旨)
※日本語訳:ブレインウッズ株式会社の同時通訳より引用
~会社概要、事業背景、プラントベース市場の状況と展望~
 私が「BEYOND MEAT」を始めたのは、大学院生のとき、人生の目標やキャリアについて相談した父に、「世界が直面している一番大きな問題は何か」と問われたことがきっかけでした。言葉にしようと考えて私がだした答えは「気候変動」です。どんな仕事でも、気候不安定になればたちまち危機にさらされるなら、それを解決するようなキャリアを考えようと思ったのです。気候変動の対策では当時、クリーンエナジー、電気自動車、燃料電池など日本は有名な研究をしていて大変興味がありましたが、エネルギーについて議論する国際的な会議の場では、ディナーにバーガーや豚肉が提供されているのを知り、そのとき気づいたのです。交通で排出するCO2に比べて、私たちは身体への燃料補充を通して、より多くCO2を排出しているのではないかと。ならばエネルギーへの投資を食品にあてはめ、植物由来肉を作れないかと考えたのです。
 さらに我々は、現在不安定な4つの問題を解決する必要があると考えました。「人の健康」、「地球環境」、土地利用などの「天然資源」、そして「動物愛護」です。動物由来のたん白質を植物由来にすれば、これらを解決できると考えて「肉」の研究を始めたところ、構成要素であるアミノ酸、たん白質、脂質、脂肪、トランスミネラル、トランスビタミン、水・・・これらはすべて植物にも存在することがわかりました!生命の構成要素は、植物も動物も同じなのです。「肉」と同じ構成要素をもつ植物から、植物由来肉をつくることで、とても大きな貢献ができるのです。
 日本はとても美しいところです。子どもたちの未来を守るために、よりよい世界を残すために、私たちは現状を打破するアクションを起こさなければなりません。そのために私たちは1日に3回、何を口にするのか意思決定するチャンスがあります。我々自身が、我々の運命、地球の将来を変えていくことができます。賢い選択を一緒に行っていきましょう!



株式会社プランテックス 代表取締役社長 山田耕資氏 スピーチより(要旨)
~会社概要、事業背景~
 我々は、ものづくりの分野で実績をあげたメンバーが中心になって立ち上げた、植物工場のスタートアップ企業です。世界的に見ても類がない植物工場だと考えており、その一番の特徴は、栽培装置が閉じた密閉構造である点です。オープン型の植物工場では部屋全体をコントロールする必要がありますが、クローズ型は範囲が小さいため、緻密な調整が可能になり、栽培室は自動化、無人化しています。
 未知の領域が大きい植物をコントロールするため、我々はまず、成長に必要な環境条件を網羅的に整理することからスタートしました。大きく光、空気、水に分類される20の環境条件で、個別かつ正確に、個々のパラメーターをコントロールし、どの装置の栽培環境も最適化する再現性の高さを実現しています。
 この栽培装置によって、2022年茨城県土浦市に植物工場 「THE TERRABASE(ザ・テラベース)土浦」が完成しました。洗わずに食べられるほど菌数が少なく衛生的に管理された状態で、農薬も使わずに安心して食べられるほか、レタスひとつで12リットルの水を節約できる、とても優れた商品です。24時間以内に各店舗に配送するサプライチェーンが構築され、フレッシュな状態で供給できるようU.S.M.Hにしっかり販売活動をしていただき、非常にやりがいがあります。
 現在、事業化に向けて植物を多様化し、社会実装する開発を続けていますが、その背景には、2050年、農地、水、人が不足するなか今より食料が1.7倍必要になるという深刻な課題があります。ギャップを埋めるために、資源効率が高く、安定的に、季節問わず誰もが簡単に「食」をつくることができる植物工場は、ひとつの重要なキーテクノロジーだと考えています。これは我々にとって大きなビジネスチャンスであり、こうした技術を世界に発信することで地球規模の課題に貢献できればと考えています。



U.S.M.Hプログラムマネジャー 満行光史郎 スピーチより(要旨)
~主催挨拶、会社概要、プライベートブランド「Green Growers」について~
 「Green Growers」は、2022年6月にU.S.M.Hが立ち上げたプライベートブランドで、安心安全、健康的、環境にやさしい、の3つをコンセプトで商品開発を行っています。今回ご登壇いただくゲストスピーカーのお二人とU.S.M.Hが出会ったきっかけが、このブランドでしたので、「Green Growers & BEYOND MEAT(R)CONFERENCE」としてこのイベントを開催させていただきました。
 株式会社プランテックスとU.S.M.Hは、U.S.M.Hとして初の自社植物工場となる 「THE TERRABASE土浦」設立に関して2020年に業務提携を行いました。当時、U.S.M.Hが思い描いていた未来の農業に関する思いと、プランテックス社が目指していたサステナブルな農業の考え方が見事に同じ方向を目指しており、非常に自然な流れで立ち上げに至りました。現在は、2023年6月に共同で立ち上げた持続可能な都市型野菜のサプライチェーン構築を目指すコンソーシアム「SEED」を通して、さらなるパートナー企業さまと取り組んでいます。
 そしてBEYOND MEAT社とU.S.M.Hの出会いは、「Green Growers」立ち上げ直後のことです。「あなたの体はあなたの食べたものでできている」というブランドコンセプトの先行事例として、代替肉の分野の知見を深めたいという思いで現地工場を視察させていただき、ぜひこのブランドで取り扱いたいと考えて2022年9月に日本で初めて独占販売契約を結ばせていただきました。現在、「BEYOND MEAT(R)」や加工食品をU.S.M.Hの店舗で販売しています。



~Introduction~
世界人口は2022年11月に80億人を突破。2030年には86億人、2050 年には97億人に増加すると予想されている中、持続可能な食料システムへの移行は世界の共通課題です。私たちは、その一環としてプラントベースフードの促進や、新しい形の農業への挑戦などのフードテックを推進しております。

持続可能な食料システムとして、畜産業よりも水や土地の使用量や温室効果ガスの排出量が少ない農業への推進は、気候変動を緩和し、生態系 を保護する上で重要です。また、果物や野菜・全粒穀物・豆類を多く含む 食事は慢性疾患のリスクが低いと言われているため、プラントベースの 食生活は健康にも貢献する可能性があります。

更に、次世代の植物工場では精密な環境制御を行うことで水や肥料を大幅に削減しながら高い生産性を実現。環境負荷を引き下げながら、世界中どこにでも美味しい植物を安定供給できるサステナブルなシステムを目指しています。

当セミナーでは、こうした気候変動や資源枯渇など社会問題にも対応する最先端のフードテックビジネス、そしてサステナブルな食から新たな価値浸透を目指す食品小売の取組をご紹介します。



~Speaker紹介~
Main Speaker
BEYOND MEAT創業者、社長兼最高経営責任者
Ethan Brownイーサン・ブラウン

コネチカット大学卒業、メリーランド大学公共政策大学院で公共政策修士号、コロンビア大学ビジネススクールで経営学修士号取得。National Governors Association Center for Best Practicesでエネルギーアナリストとして勤務後、水素燃料電池のバラード・パワー・システ
ムズ社に入社し、最高経営責任者直属の部下として勤務するなどクリーンエネルギー分野でキャリアを重ねる。2009年BEYOND MEAT設立。ビルゲイツやTyson Foodsなどの支援を受け、2013年には全米のWhole Food marketsで鶏肉代替品を販売開始、2014年に植物由来の牛肉代替品を開発・発売をスタート。ほかにも燃料改質センターの設立ほか、全米水素協会の副会長や米国燃料電池協議会の事務局長など業界の要職を歴任するなどクリーンエネルギー業界をけん引。これらの業績でBEYON D M E ATと共に国連の最高環境表彰であるChampion of the Earth(2018)を受賞。NewsweekのTop Innovatorso f 2019 、アスペン研究 所ヘンリー・クラウン・フェローI n c .のT h eBloomberg 50 for 2019、Best Led Companies 2021に選出。
株式会社プランテックス 代表取締役社長
山田 耕資

1981年東京都出身。2007年東京大学大学院卒業。モノづくりの生産工程改革で有名な株式会社インクスに勤務。同社の民事再生申請時には再生計画案を作成。2010年以降、日米計6社のベンチャーの創業に参加。2013年末に人工光型植物工場と出会い、世界の食と農に革新をもたらす技術だと確信し創業を決意。エンジニアリングの分野で卓越した実績・スキルを持つ4人のメンバーと共に、新しい産業を興すことを目指して2014年6月に株式会社プランテックスを創業。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
プログラムマネジャー 満行 光史郎

1980年東京都出身。東京都立大学経済学部卒業。中央大学専門職大学院戦略経営研究科修了。
東京海上火災保険、デロイトトーマツ、KPMG、日清食品のインドネシア現地法人戦略・財務取締役を経て、2019年株式会社カスミ入社。ビジネス変革室ビジネスリモデル担当。2024年株式会社カスミ 専務取締役 事業戦略担当・マーケティング本部マネジャー 兼 ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社 プログラムマネジャー。
従来のビジネスモデルにとらわれない新業態スーパーの構築を命題に、2022年茨城県つくば市に「BLΛNDE」をオープン。



■ BEYOND MEAT, INC.:
U.S.M.Hが独占販売契約を締結している米国・プラントベース食品業界の先進的企業。同社の植物性代替肉BEYOND BEEFを使用したオリジナル商品をGreen Growersで販売している。
米国・プラントベース食品業界のリーディングカンパニー。世界60か国以上で製品が販売されており、日本では独占販売契約を締結したU.S.M.Hのグループ店舗に加え、その他小売店舗や外食レストランにて販売・使用されている。

■ 株式会社プランテックス:
「省スペース・省資源で農村・都市を問わずに食と健康と安全・安心を提供できる」人工光型植物工場の企画・設立・運営サポートのほか、植物の栽培条件に関する研究や植物の生産・販売を行う。

■ ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社:
マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東を事業会社とする共同持株会社。首都圏に約530店舗のスーパーマーケットを展開。イオングループに属している。茨城県土浦市にある自社植物工場ではGreenGrowersレタスを生産し、毎日約200店舗で販売を行っている。

■ Green Growers:
U.S.M.Hのプライベートブランド。「安全・安心」「からだにやさしい」「地球にやさしい」食品をご提案しているほか、SNSやウェブサイトでSDGsや環境をテーマにしたライフスタイルを発信している。


※写真は本件に関する記事化にのみ使用可能です

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