いまどき「ハイブリッドはつまらない」とか言ってると笑われる! ヤバいくらい楽しい上に好燃費なHVモデル3台

2024.06.13 17:20
この記事をまとめると
■かつてハイブリッドカーは燃費重視の走りがつまらないモデルといわれていた
■最近では走りが痛快なモデルやワークスが仕立てたハイブリッドカーも存在する
■走りが楽しくて低燃費なハイブリッドカーを3モデル紹介する
ハイブリッド=つまらないは時代遅れ
  ハイブリッドモデルというと、初代からハイブリッド専用車のトヨタ・プリウス、一時、世界最高燃費性能を誇ったトヨタ・アクアなど、燃費最優先で走りは二の次……というエコカーを想像してしまいがちだが、現在、ハイブリッドは多くの車種に採用され、なかには好燃費さと運転の楽しさを味わえる、走りがメチャ気もちいいクルマ、いや、サーキットで走らせても痛快なクルマも存在する。
  その筆頭が、人によっては意外と思えるかも知れないが、ホンダ・シビックのハイブリッド=e:HEVモデルだ。シビックにはタイプRもあり、「そっちじゃない!?」という意見もあるだろうが、じつはそうでもない。今やシビックはワールドワイドモデルとして、10代目からはボディサイズが拡大し、全長4520×全幅1800×全高1435mm(ハッチバックの数値)となり、見た目の高級感、存在感を一気に増すことになったのだ。
  そして11代目の一角に、2022年6月に加わったシビックe:HEVモデルは、新開発された世界トップレベルの熱効率41%を誇る2リッター直噴エンジンと、進化した2モーターのスポーツe:HEV=ハイブリッドを組み合わせ、そのスペックはエンジン141馬力、18.6kg-m、モーター184馬力、32.1kg-m、WLTCモード燃費24.2km/L(レギュラーガソリン仕様)というものだ。
  見た目から地を這うようなワイド&ローかつスポーティなボディシルエットをもつ最新のシビックは、その印象そのままに、エコ優先のハイブリッドモデルではない。ガソリン車同様の235/40ZR18サイズのタイヤを履く、スポーツe:HEVモデルと断言していい1台だ。
  ハイブリッドシステムはモーター走行を基本とし、EVモード、ハイブリッドモード、エンジンモードをシームレスに使いわけるのはほかのホンダe:HEVモデル同様だが、ドライブモードのSPORTモードではアクティブサウンドコントロールによってエンジン回転とシンクロさせた快音を響かせてくれる演出、ドライバーの感覚に合わせた加速感をもたらすダイレクトアクセル、リニアシフトコントロールといった凝った高精度制御まで搭載されているのが、ただのハイブリッドモデルとは違うスポーツモデルとしての大きな特徴だ。
  走り出せば、出足からのモーターによる加速感は素晴らしくスムースでトルキー。18インチタイヤを履いていながら、乗り心地も実に洗練されたものといっていい。そしてe:HEVモデルだから巡行時は極めた静かだ。しかし、ドライビングフィールは上質にして極めてスポーティ。パワーステアリングは終始、ズシリと重く、アルミペダルを深々と踏み込めば、まるでマニュアル車でシフトを操り加速しているような、極めてマニュアル感のある気もちよさ抜群の加速フィール、ステップアップシフト感、快感とさえ表現できる豪快なパワーの盛り上がりを、リニアシフトコントロールの高度な制御によって感じ、興奮できるに違いないのである。
  フットワークも極めてスポーティだ。全高が1415mmと低いことに加え、自慢のフロントストラット、リヤマルチリンクのサスペンション、そしてe:HEVの新世代リチウムイオンバッテリーの床下配置による低重心化によって、直進状態、コーナリング状態、高速走行状態を問わず、まるでスポーツカーのような地を這うような接地性に支配されるフットワークテイスト、低重心感覚を味わせてくれるから痛快だ。ドライブモードをSPORTにセットしてアクティブサウンドコントロールを引き出せば、加速のリニア感はさらに増幅。
  CVTのラバーバンド感など皆無で、ほとんどスポーティカーを操っている走行感覚、走行サウンドとなる。筆者はサーキットで走らせたこともあるが、フットワーク、ウルトラスムースかつ突き抜けるようなエンジンフィールの気もちよさに感動しきり。タイプRを買わなくてもこれで十二分に素晴らしく上質かつスポーティな走りを楽しめると痛感させられたものだった。それでWLTCモード燃費24.2km/Lを誇るのだから、まさに時代の万能スポーティマシンとさえいえる、走り好きも満足できる商品力を備えているというわけだ。
ワークスの名前は伊達じゃない!
  次に紹介するのは日産ノートオーラである。ノートといえばe-POWERでもおなじみのハイブリッドコンパクトカーの代表格の1台、2012-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車だが、オーラは内外装の上級化はもちろん、全幅1735mmのノート初の3ナンバーとなるワイドボディ、ノート比+20mmのワイドトレッドを採用。
  e-POWERのモーターも最高出力、最大トルクともに引き上げた、以前のノートの上級グレードのメダリストとは位置づけが違うプレミアムコンパクト。なかでもそのNISMOバージョンはe-POWERが威力を発揮するWLTCモード23.3km/Lの好燃費をもちつつ、ノートとは別格のスポーツモデルとしての役割が与えられた「アジャイルエレクトリックレーサー」をコンセプトとする1台。
  内外装のNISMO化は当然として、CL値(クルマを浮き上がらせる力)はノートオーラの0.11から0.03まで低減。つまりゼロリフトボディによる操安性の向上、シュアな操縦性が期待できるのだ。発電に徹する1.2リッターエンジン、モーターこそ基準車のノートオーラとほぼ同一だが、その本気度はドライブモードのセッティングを見れば理解できる。何しろNISMOの場合、エコモードでも基準車のノートオーラのスポーツモードに準じているのだ。その上にノーマルモード、NISMOモードがあり、NISMOモードは実際に走ることができる日産のドライブシュミレーター(長さ45m、幅15m)と熟練テストドライバーによる、約100パターンの評価から選ばれたスペシャルスポーツモードとなっているのだから本格すぎるのである。
  細かいことをいえば、NISMO専用化はシャシーのチューニングを始め、タイヤ&ホイール、ローダウンサスペンション、モノチューブ式リヤショックアブソーバー、EPS(電動パワーステアリング)、VDC/イテリジェントトレースコントロールなどに及んでいるほどだ。
  OPでレカロシートも用意される。ブラック&レッドのレーシーなコクピットに乗り込み、エコモードで走り出せば、100%モーター駆動によるトルク感、スムースさは、この時点でも基準車のノートオーラとは別物(車重は基準車+10kgでしかない)。ノーマルモードではその印象はさらに奥深いものとなり、これぞ真打ち!? といっていいかも知れないNISMOモードにセットすればアクセルレスポンスが一段と高まり、加速Gが航空機のように連続する伸びやかでパワフルな加速感に酔うことができるのだ。さらにエンジンを高回転まで回せばチューニングされた快音にしびれることになる。
  山道の走行で車体の前後バランスに優れた、接地性抜群の安定感たっぷりの気もちよいスポーツドライビングを堪能できることはもちろんだが、じつはもっとも燃費性能に優れるエコモードの運転のしやすさ、日常の走りの気もちよさが光るあたりこそ(結果、燃費に優れた走りが可能)、今回、ここで取り上げた大きな理由なのである。
  最後に紹介するのは輸入車として希少なフルハイブリッドモデルの1台となる、ルノー・ルーテシアE-TECH FULL HYBRIDだ。E-TECHは日産e-POWERとは異なる2モーター+1.6リッターエンジン(91馬力、14.7kg-m)側4速、モーター(36馬力+20馬力、20.9kg-m+5.1kg-m)側2速のドグクラッチトランスミッションを介する輸入車NO.1の25.2km/Lの燃費性能を誇るハイブリッドシステムを搭載。
  そもそもルーテリア自体が低重心感覚溢れる運転感覚、素晴らしくスムースに吹き上がるエンジンのもち主(1.3リッターターボモデル)だったが、E-TECH FULL HYBRIDモデルは低中速域ではさすがのフルハイブリッドモデルのエコ感もある走行感覚が特徴的ではあるものの、エンジンが主体となる高速域でのドグクラッチトランスミッションによる加速フィールの気もちよさは格別。つまり、ベース車の走りのよさと輸入車NO.1の好燃費を両立しているのがルーテシアE-TECH FULL HYBRIDということだ。ハイブリッドモデルで好燃費さと運転の楽しさを味わえるクルマでも、国産車は嫌……という人にぴったりではないだろうか。

あわせて読みたい

【イイトコ取りのSUV】こんなにセクシーかつお買得でいいの?「ホンダ ZR-V」を自動車ジャーナリストが徹底解説!『小沢コージの遊べるクルマ』
MonoMaxWEB
【試乗】3億超えの怪物EVハイパーカーを公道のワインディング貸し切りで爆走! 衝撃しかないピニンファリーナ・バッティスタの走りとは
WEB CARTOP
薬味をちょいと作れる薬味おろし発売
PR TIMES Topics
ポルシェ・カイエンEハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】
webCG
新型スイフトは質感が爆増!! ヤリスは驚異の燃費36km/Lを記録! ベーシックコンパクト最新勢力図
ベストカーWeb
夏季限定の「チョコレート水ようかん」が登場
PR TIMES Topics
EVはまだちょっと……ならやっぱりハイブリッド! HV慣れした人でも新鮮味が味わえる新世代ハイブリッド車3台
WEB CARTOP
【国内試乗】全方位に進化を遂げたコンパクトSUVの本命「ホンダ・ヴェゼル」
CARSMEET WEB
【koe donuts】地球に優しいプラントベース生地を使用したドーナツ誕生!
PR TIMES Topics
14代目クラウンはベンツ BMWを蹴散らしたのか? 走りの進化は歴代最高! 注目のハイブリッド試乗プレイバック
ベストカーWeb
日産ノートオーラってどんなクルマ? 詳しく解説!
WEB CARTOP
期間限定キャンペーン! カンデオホテルズが誇る「スカイスパ」をお得に楽しもう
antenna
【試乗】曲がりがいい! 加速が素直! 走りの上質さがアップ! 新型フリードを現行モデルと走り比べ
WEB CARTOP
最近のホンダ勢いヤバくね? 新型投入で勝負に出る! 新型WR-Vに人気のヴェゼルまで注目車4選
ベストカーWeb
ヘアオイル市場に新たな価値を!新ブランド「SYDRE」をローンチ
PR TIMES Topics
日本で売らないでどうすんの!! 三菱AYC装備の「グイグイ曲がるFFミニバン」 エクスパンダークロスハイブリッドの実力が凄いぞ!
ベストカーWeb
新型キックス北米で発表!! 売れそうなところと売れるためになんとかしたほうがいいところ
ベストカーWeb
藤井聡太が5度目の防衛に挑む「王位戦」を間近で楽しむツアー開催!
antenna
【お値段以上の作戦がすごい】スズキ新型「スイフト」は衝撃の“ノー”ストロングハイブリッド!5ナンバーで172.7万円から『小沢コージの遊べるクルマ』
MonoMaxWEB
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb