”ラジオ知らず”の世代を巻き込みローカルラジオの新しい可能性を形にしたCBCラジオの取り組み

2024.05.23 12:24
CBCラジオ(本社 愛知県名古屋市)では、エリア(愛知県・岐阜県・三重県)の高校生を対象にした『トーク甲子園』を開催しています。
『トーク甲子園』は東海3県の高校生たちがラジオ番組レギュラー獲得を目指すもので、現在、第2回開催において募集を受付中です。
本ストーリーでは『トーク甲子園』の誕生秘話とともに、昨年行われた第1回開催を振り返ってお話します。
”ラジオ知らず”の10代にリスナーが増加中
ラジオと言えば、かつては中高生たちが自分の部屋にこもって楽しむエンタメツールでした。
ところが1990年代を境にマンションのように電波が届きにくい住居も増え、入れ替わるようにインターネットが普及したために、ラジオを聴いたことのないこどもたちが増えました。ラジオ離れではなく「ラジオ知らず」なのです。


2010年代に入り、この問題は業界でも問題となり、さまざまな取り組みがなされてきましたが、中でも2010年からサービスを開始したradikoは、スマートフォンの普及ともに広まりました。


YouTubeのようにお笑い芸人や声優、アイドルなどの「推し」がここだけの話をしてくれるメディアは、ラジオ以外にも増えています。


しかし映像がないにもかかわらず、ラジオはバックグラウンドでSNSを楽しむBGM、あるいは実況できるメディアとして、10代を中心にラジオの認知が広まっているようです。リスナーから番組に届くメッセージを見ても、この10年間で明らかに10代リスナーが増えています。
10年後、20年後を支えてくれるリスナーを。
一見再興してきたかのように見えるラジオですが、実際に10代に聴かれているのは、キー局で制作された番組がほとんどです。
ローカル局では全国区のタレントをおいそれと起用できないため、地元で活動するタレントや自社アナウンサーで番組を作ることになります。その点でキー局のタイムテーブルと見比べると、どうしても見劣りしてしまいます。


広告収入も減少の一途ですが、それでもローカル局の自社番組にはまだまだポテンシャルがあります。イベントを開催すれば、会場を埋めるリスナーたちが集まってくれるのです。
「普段耳なじみのあるパーソナリティの顔を見たい」というのも大きな動機のようです。その意味で、テレビや動画で顔をいつでも見られる全国区のタレントより、足を運んでもらえる可能性があるのです。


ただし、いまイベントに集まってくれるのは、中高年層が大多数です。学生時代はもちろん、社会人になってもラジオを生活の中心に置いてくれた世代です。
まだまだ動員はあるけれど、若いパーソナリティを育てないと、そして若いリスナーが生まれないと、10年後、20年後のローカルラジオは、いったい誰が支えてくれるのでしょう?


radikoの普及でラジオに若いリスナーが増えるチャンスだからこそ、何か打って出るべきだと考えていました。
ローカルラジオへの支援策が175点!
2022年の夏、ひょんなことから一般社団法人 ACC(All JAPAN CONFEDERATION of CREATIVITY)さんからお声掛けいただき、『第3回ACCヤングコンペ』の協賛社となる機会を得ました。


◆【第3回ACCヤングコンペ】グランプリ決定!(一般社団法人 ACC)
これは協賛社の抱える課題をテーマに、20代の広告クリエイターの皆さんからアイディアを募集するというコンペティションです。まさにデジタルネイティブ世代に、私たちローカルラジオ局が抱える課題を真正面から考えてもらえる機会なのです。


私たちは「ローカルラジオの支援策 ~ラジオの魅力とポテンシャルの再評価~」という課題を設け、普段ラジオを聴かない人々への訴求策、自社番組枠に対する提供スポンサーの減少対策を募集しました。
とりわけ、ラジオにあまり触れてこなかった若者に訴求する斬新なアイデアを求めました。


この課題に対し、過去最多となる175点もの提案が寄せられました。
どれも新鮮で「ラジオからムーブメントを発信し続けたい」という熱意を感じるものばかりでした。
明らかリスナー目線の意見もありましたし、提案を作る過程でラジオを聴き始めたクリエイターも多かったようです。
『トーク甲子園』誕生
11月に行われた最終審査でグランプリを獲得したのは、博報堂の同期クリエイター3人が作った『トーク甲子園』という企画です。
これは地元の高校生たちにラジオ音声をネットツールで応募してもらい、未来のパーソナリティとリスナーを生み出そうというもので、まさに今後のローカルラジオを取り巻く課題ど真ん中に投げ込まれた剛速球でした。


そして2023年の1月、当社社員と3人のクリエイターを交えてブレストをスタートさせました。
会議はほぼ毎週オンラインで行われましたが、応募方法などについて多角的な議論が重ねられ、2ヶ月ほどかけて全員が納得できるものとなり、5月の第1回開催が決定しました。


募集開始までに2ヶ月あったものの、スケジュールはかなりタイトでした。
3月にはエリア内の各自治体教育委員会や、私立高校団体などの後援をとりつけ、4月にはエリア内の約380校に協力を仰ぐべく、部員総出で電話をかけ、気が付くと募集日になっていました。
審議時間もオーバー?白熱の決勝戦
エントリー期間は5月の1ヶ月間。YouTubeへのアップロードとフォームの記載を1セットとしてエントリー完了となります。
この予選では、34校から51作品が投稿され、準決勝では社内ディレクターたちの審査により10校が進出しました。


準決勝は生徒たちに当社スタジオに集まってもらい、社員ディレクターたちが補佐として10分番組を制作してもらうという流れ。途中での録り直しも可能です。


こうしてプロの手を借りて作られた10作品を、地元エンタメグループBMKのリーダー米谷恭輔さん、名古屋のピン芸人酒井直斗さん、そして当社社員でラジオパーソナリティでもある制作部の清水藍が審査員として3作品に絞り込みましたが、どの進出校もクオリティの高い番組を作ってくれたおかげで、審議は予定の1時間をオーバーする白熱したものとなりました。
そして決勝戦では、各審査員が「パイセン(ラジオ界の先輩)」として担当校をアシストすることになりました。


決勝戦も当社スタジオでの番組収録ですが、ここでは疑似生放送として録り直しなしの10分番組を制作することが課題となりました。
3校ともそれぞれのパイセンたちと気持ちをぶつけ合うディスカッションを繰り返し、見事に規定時間内に番組を完成させました。
優勝校決定!
そして8月27日13時からの1時間、生放送による決勝特番で優勝校が決まります。
アンバサダーの向井慧さん(パンサー)をMCに、山崎怜奈さん、加藤里奈さん、永岡歩アナウンサーの3人が審査員として出演。ここでいよいよ3校による魂の10分間をエントリー順に放送しました。


1校ずつ聴いた後に、向井さんと審査員には簡単なコメントを語ってもらう流れでしたが、2校目3校目となるに従い、悩ましさから言葉が出ずに唸るようになってきます。
等身大トークでプロとして通用するヤンこはさん(四日市商業高等学校3年)、ラジオへの想いを熱く語り上げるいぶきさん(いなべ総合学園高等学校3年)、そしてハイスパートな掛け合いが聴きものの姉さん・カナ・兄貴の3人(岐阜聖徳学園高等学校2年)と、まるでタイプの異なる3番組でしたが、どれも高いクオリティのため審査員たちを大いに悩ませました。


そして1時間という生放送の枠内で、審査員たちが優勝に推したのは、2校目のイブキさん。
10月から当社でレギュラー番組『TEEN~イブキの一人喋り~』(現在も放送中)パーソナリティの座を獲得したのです。
この決勝戦を放送したスタジオには、発案者である博報堂のクリエイター3人も東京から駆け付け、口々に「本当に企画してよかった」と喜んでくれました。
第2回が開催決定!エントリーも受付中
関わった人すべてが熱い思いを滾らせた『トーク甲子園』ですが、今年も開催が決定しました。
現在、5月末まで予選エントリーを受け付けており、作品も着々と届いています。
今年はどんなドラマが生まれるのか。私たちも非常に楽しみにしています。


詳しくはこちらをご覧ください。


◆第2回「トーク甲子園」予選スタート!5/31までエントリー受付中!

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