オンロード派のSUV乗りにとっての最適解が見つかる! SUV専用設計タイヤ「ブリヂストンALENZA」2本の性能を徹底チェックした

2024.04.05 16:00
”プレミアム”を求めるユーザーに捧ぐ次の1本に最適なブランド
  ブリヂストンは、サステナブルなソリューションカンパニーとして、持続的に社会価値と顧客価値を提供していく会社への実現を目指し、タイヤの変革にも挑んでいる。クルマの部品のなかで、路面に接している唯一の保安部品、それがタイヤだ。1本の接地面積は、わずかに手のひら1枚分でしかない。だが、タイヤの役割は広範囲に及んでおり、そのすべてが安心と安全に大きな影響を与える。
  タイヤに要求される性能は、多種多様だ。乾いたドライ路面だけでなく、ウエット路面でもスムースに安定して走ることが要求される。もちろん、直進安定性に加え、曲がる性能も重要な要素だ。乗り心地や静粛性などの快適性も問われる。最近は低燃費性能やライフ性能を重視するユーザーも少なくない。
  SUVにおいても、かつては本格派のクロスカントリーSUVが多かった。しかし、いまの主役は乗用車ベースのクロスオーバーSUVだ。それなりに背が高く重心も高いが、乗用車並みの走行性能が要求される。また、車重が重いからタイヤへの負担も大きく偏摩耗しやすい。これも克服する必要がある。オフロードを含め、乗り心地などの快適性も重要だ。
  ブリヂストンは、SUV専用タイヤを数多く用意している。なかでもオフロード系であれば「DUELER」が有名だが、オンロードの走りを重視して設計した「ALENZA」にも注目してもらいたい。キャッチフレーズは「これからのプレミアムを味わってください」だ。その最新作として登場したのが、オンロードコンフォートを掲げた「LX100」である。
  開発陣がもっとも力を入れたのは「高次元の静粛性の実現」だ。進化したサイレントテクノロジーを搭載し、静粛性を大きく向上させた。騒音エネルギー低減率は新品時にDUELER H/L850の22%低減、そして60%摩耗したときでも9%低減した※。また、SUV専用設計によるサイドウォールの剛性アップによって高荷重でのふらつき低減もセールスポイントのひとつに挙げられる。
  そして見逃されがちだが、高い耐摩耗性も特徴だ。非対称の新しいトレッドパターンを採用し、ブロック剛性を最適化することによって寿命を伸ばした。摩耗寿命は、DUELER H/L850と比べて5%向上しているというから距離を走るユーザーにはうれしい※。論より証拠、SUVの売れっ子であるRAV4に純正サイズのALENZA LX100(225/65R18)を履かせ、その実力をチェックしてみた。
※ALENZA LX100の詳細情報はこちら
  試乗した日は小雨が降るウエットコンディションだったが、走り出して驚かされたのは静粛性の高さだ。ブリヂストン独自のサイレントテクノロジーを採用した効果は大きく、荒れた路面を走り抜けてもスピードを上げていっても、パターンノイズとロードノイズが耳障りと感じさせない。水がたまった路面を駆け抜けてもノイズの高まりを上手に抑え込んでいる。
  最近はSUVといえどもハイブリッド車が多くなり、静粛性も高くなってきた。ダブルブランチ型消音構造を採用するALENZA LX100は、どの席に座っても快適だ。後席に座ってもフロア後方からのロードノイズを上手に抑え込んでいた。これは高く評価できる美点だ。早いスピード域では風切り音のほうが気になるくらい静かで、快適だった。
  また、乗り心地のよさも特筆できる。なめらかな転がり感に加え、段差や目地を通過したときでもショックを速やかに吸収してくれた。路面の段差で蹴られたときのいなし方も上手だ。揺れの収まりも早い。重心の高いSUVはふらつきを感じることが多いが、コーナリングでも優れた接地フィールを身につけている。ステアリングの操舵フィールがよく、舵の重さやタイヤの変形を感じさせないのも魅力のひとつだ。素直で、スッキリした操舵フィールだからビギナーや女性でも扱いやすい。
  コンフォート重視のタイヤだが、首都高速のようなコーナーが連続するステージやワインディングロードでも安心感のある走りを楽しませてくれた。軽いホイールを組み合わせたかのようにバネ下が小さく感じられ、意のままに気持ちよく運転できる。自然体の素直な操舵フィールと予想しやすい唐突感のない挙動変化を身につけているのは大きな魅力だ。連続するコーナーでも大きく左右に振られたり、クルマのねじれを意識させないバランス感覚のよさを見せつけた。
  ALENZA LX100は、コンフォートを重視した上質なタイヤだ。街なかの走りでも郊外の走りでも軽快感が高く、しかも扱いやすい。優れた直進安定性に加え、舵を入れたときでも腰砕け感がなく、スッキリとした手応えは誰が乗っても運転しやすいと感じる。幅広い車種に対応する懐の深さも魅力だ。転がり抵抗性能は全サイズAを達成し、ライフ性能も優れている。性能劣化もなだらかなように思えるから、買い換えで快適なタイヤを探している人には最適なチョイスになるだろう。
高い運動性能を求めるなら001!
  ALENZA 001はSUVでスポーティな走りを楽しみたい、という人に向けたSUV専用設計のタイヤである。プレミアムSUVに求められる高いトータル性能と運動性能を身につけ、ナノプロ・テック採用シリカを配合することによって発熱を低減し、転がり抵抗も抑え込んだ。転がり抵抗性能は、ほとんどのサイズで「A」を実現している。また、ウエット性能を大きく向上させているのも特徴で、ウエットラベリングは全サイズ「b」以上を達成した。
  トレッド面を見ると、リブ中央の設置圧を高め、ウエットグリップを向上させたマルチラウンド・ブロックと耐摩耗性を高めた3D-M字サイプが目を引く。ウエット路面で走り出したが、滑りやすい路面でもクルマの重さをしっかりと支え、エンジンやブレーキのパワーを速やかに路面に伝えてくれた。ウエット路面での安心感、ブレーキング時の減速感はかなり高いレベルにある。
  ALENZA LX100と比べると操舵したときにステアリングに手応えがあり、積極的に走ったときのタイヤのグリップ感もわかりやすい。サイドウォールもしっかりとした印象だ。最近は電動アシストのクルマが増え、加速すると瞬時にパワーとトルクが立ち上がる。ALENZA 001は加速時のトラクションのかかり方が絶妙で、コーナリングでGがかかったときの荷重変動も上手に抑え込まれていた。
  ストレートグルーブと呼んでいる真っ直ぐな溝が4本入っていて ウエット路面での安心感、ブレーキング時の減速感もよかった。濡れた路面でも素直なハンドリングを披露し、コントローラブルだ。自然な運転感覚で、舵の利きもいいなど、高い洗練度を感じさせた。ウエット路面でも旋回から加速に移るときのトラクションのかかりがよく、上手にラインをトレースしていく。また、少ない操舵でリニアにグリップが立ち上がるのも美点だ。接地面形状がよく、変形が少ないと感じられるし、路面からのインフォメーションも的確に伝わってきた。
  思った以上にスポーツ性の高いタイヤだが、快適性も高かった。段差や目地を乗り越えてもショックの吸収は速やかだし、走行中のタイヤからのノイズも上手に抑え込んでいた。
  ALENZAの2種類のタイヤはどちらも魅力的だ。オーナーがどういった使い方をするのかによってタイヤ選びは変わってくるが、ファミリー派や街乗り中心の使い方なら、日常のシーンで乗り心地や静粛性などの快適性が一歩上を行くALENZA LX100がいいだろう。SUVでもスポーティな走りやアウトドアが好きな人はALENZA 001がおすすめだ。ALENZAは、ユーザーの好みに合わせて上質な走りのタイヤを選ぶことができる。これは大きな魅力といえるだろう。
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