迫る物流2024年問題、エッジAIが業務を変える。高精度AIの小型化を実現—スマホをかざすだけで省人化をかなえる「Future EdgeAI」とは?

2024.03.21 13:00
フューチャーの主要会社であるフューチャーアーキテクトでは、トラックドライバーの時間外労働の規制に伴う「2024年問題」に直面する物流業界に向けて、輸送力維持のための物流DXコンサルティングサービス(※1)を提供し、IT技術を駆使した省人化や効率化を推進しています。今回は、高精度AIを小型化しスマートフォンなどの端末に搭載する「エッジAI」の技術を活用し、物流の業務改革を支援しているEdgeAIチームの取組みをご紹介します。
お客様の基幹システムにAIを—自動化支援の歩み
EdgeAIチーム 片山:我々は2016年より「業務で使えるAI」をコンセプトに製品開発を続けてきました。特に注力してきたのは、AIで画像から文字を読み取るOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)による業務の省人化です。まずは高い精度で手書きの日本語を認識できるAIを構築し、様々なお客様に導入してきました。お客様の基幹システムに我々のAIを組み込むことで、大幅な省人化を実現しています。
独自の技術で高精度AIを小型化—「Future EdgeAI」の誕生
EdgeAIチーム 大崎:近年スマートフォンの性能が著しく向上したことを受け、我々のAIも端末上で動かせるのではないかと考え、新たに開発したOCRソリューションが「Future EdgeAI」(※2)です。「Future EdgeAI」は、これまでサーバで動いていたAIを、独自の技術により読取精度を低下させずに小型化し、スマートフォンなどの端末上で動くようにした製品です。これまでスキャナで取り込むことが難しかった、ダンボールやパッケージなど「紙以外」に書かれた文字も、端末の内蔵カメラを使うことで手軽にデジタル化できるようになりました。
スマホでここまでできるの?—寄せられた反響
EdgeAIチーム 吉田:2022年に展示会でお客様に初めて「Future EdgeAI」を体験していただいたところ、「本当にスマホで動いてるの?速い!」と製品の精度に驚きの声をいただき、多くのお客様から業務に取り入れたいというご要望をいただきました。実際、私たちがお客様のもとに足を運ぶと、「目視に頼っているためにミスが多発している」「デジタル化を検討しているものの、導入コストが高いためペーパー管理から脱することができない」「手書きの文字の取り扱いが多い」といった課題を目の当たりにしました。私たちはこうした課題を解決すべく、現場の個別のニーズや業務特性に合わせた導入を進めてきました。
人の作業はスマホをかざして完結—実用事例
EdgeAIチーム 上原:「Future EdgeAI」が実現した省人化はどのようなものか、実用事例をご紹介します。


紙の配送伝票をその場でデジタル化
「Future EdgeAI」のアプリを使ってスマートフォンで荷物を撮影するだけでその場で住所情報のデジタル化が完了します。紙を事務所に持ち帰ってスキャナに取り込んだり、手入力するといった手間が不要になり、ドライバーの業務負担を削減できます。また、デジタルデータを原則化することができ、幅広いデータ活用が可能になります。×


賞味期限の目視確認をデジタル化
賞味期限の確認は、パッケージの読み取りの難度が高いため目視で行われていることが多い作業です。「Future EdgeAI」は、端末をパッケージにかざすだけでAIが賞味期限を読み取り、データ管理が完了します。「確認ミスが発生しやすい」「記録が残らない」といった課題が解決でき、さまざまな印字に対応しています。
ピッキングを効率化(特許出願中)
ピッキングは、「ハンディターミナルが高価」「冷凍倉庫で利用できない」「商品にバーコードがついていない」といった様々な理由から、デジタル化が進まず紙を利用しているケースが多い業務です。安価で冷凍倉庫でも利用できるスマートフォンと、バーコード以外にも型番や賞味期限などの読み取りもできる「Future EdgeAI」を組み合わせることで、「スマホをかざすだけ」で商品とピッキングリストを自動照合することが可能となり、ヒューマンエラーが防止できます。
お客様と共に「働く人」の業務を捉え直す
EdgeAIチーム 上原:AIの小型化は、これまでの業務構造をまったく新しいものに作り変えることができる技術です。工場での一括検品や使用期限確認、店舗での廃棄確認や外装検品、輸出入時の貨物ケースマークの照合も、スマートフォン1台で完結させることができます。
このほど導入いただいたお客様からは「感動した、これで業務が大幅に改善できる」とのお言葉をいただきました。自分たちの技術でお客様を感動させることができるという実感を得られた瞬間でした。当社には物流DX支援を始めて20年以上の業務知識があり、業務とシステムの両方に精通したコンサルタントが多数在籍しています。私たちの強みは、AIを構築するだけでなく、現場に合わせた計画から運用までを支援できることです。お客様が必要とする改革を共に実現すべく伴走します。
AI技術の活用を通じてお客様の未来価値を最大化する
EdgeAIチーム 片山:EdgeAIチームは2023年度、フューチャーグループで最も「フューチャーらしく」活躍したプロジェクトを決めるプレゼン大会「Best Project of the Year」で優勝しました。フューチャーグループは「ないものはつくる」という精神を大切にしています。より高度なAIソリューションの実現によってお客様の業務改革を実現すべく、私たちは引き続き「Future EdgeAI」のアップデートに邁進していきます。
EdgeAIチーム 片山:エッジAIはスマートフォンに限らず様々なデバイスに搭載することができ、今後、 Iot、自動運転、スマートファクトリーなど、様々な分野に発展していく可能性があります。我々のノウハウと技術が役立てられる現場がありましたらぜひご連絡ください。
フューチャーアーキテクト株式会社 EdgeAIチーム (写真左から)
末安 重光、大崎 和、上原 直、片山 敬規、吉田 勇耶、浅見 航太朗
フューチャーグループについて
フューチャーグループは、最新のテクノロジーをベースに「ITコンサルティング&サービス事業」と「ビジネスイノベーション事業」の2軸でビジネスを展開するソーシャルデザインカンパニーです。
グループの主要事業会社「フューチャーアーキテクト株式会社」では、ビジネスの知見と技術力を強みとするコンサルタントが、経営とITのデザインを通じて様々な業界でビジネス課題の解決に向けた支援を行っています。


※1:物流コンサルティングサービス
※2:「Future EdgeAI」はフューチャー株式会社の登録商標です。

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