ナスに秘められた驚きの健康効果。血圧改善作用発見からサプリ商品化までの挑戦

2024.03.18 10:10
株式会社ウェルナスは、2017年5月に、当時信州大学農学部の博士研究員だった小山(現・代表取締役社長)と同大学の中村浩蔵准教授(現・社外取締役)によって共同で設立されました。ウェルナスの事業は「ナス事業」「AI食事業」「機能性表示届出支援事業」の3つで構成されており、「食」で実効的な健康を届けるという理念のもと、革新的な「未来の食」を創るヘルス・フードテックベンチャーです。

2023年10月6日、ウェルナスが起業するきっかけとなったナス事業において、ナス由来コリンエステルを有効成分とする血圧降下および抗ストレスのための食品およびその製造方法に関する国内出願特許が特許登録されました※1。臨床試験で血圧やストレスに効果が確認され、機能性が着目されたナス。現在、世界初の機能性表示ナスサプリメント「えみふる」を販売しており、高いリピート率をいただいています。
※1
発明の名称 :経口摂取用コリンエステル含有組成物
登録番号 :特許第7362098号
登録日 :2023年10月6日
発明者 :信州大学学術研究院農学系 准教授 中村 浩蔵 (博士・工学)
出願人 :信州大学
出願日 :2017年10月16日(PCT出願)
国際公開番号:WO/2018/070545

このストーリーでは、数ある食品の中でなぜ「ナス」に着目したのか、特許取得までの道のりやサプリメント開発の裏側について代表の小山が振り返ります。
睡眠障害を解消。遺伝性高血圧に悩む学生時代、発酵キョウバクとの出会い
代表の小山は遺伝性の高血圧に悩まされており、高校生の時にはすでに最高血圧が150mmHgに達していました。血圧は大学進学後も上がり続け、それによる睡眠障害で朝までぐっすりと眠ることができずにいました。健康診断で医師から降圧剤を勧められたもののまだ20代前半、まだ医薬品に頼ることは避けたいと思い、血圧改善に効くという食品や商品を手当たり次第に試しましたが、思うような効果は得られませんでした。

大学4年生になり進路に悩む中、信州大学農学部にそばの新芽(スプラウト)を乳酸発酵して作った漬物の搾り汁「発酵キョウバク」で高血圧ラットの血圧が下がったという結果に基づいて、新しい血圧改善食品を開発している先生がいるとの情報が。その先生こそが、中村浩蔵准教授だったのです。

信州大学農学部を訪問して、半信半疑ながらもこの「発酵キョウバク」を試しに飲んでみたところ、なんと血圧が下がり、その日は朝までぐっすり眠ることができたのです。「今まで何を試しても効果がなかったのに…。これはなにかある!」と思い、信州大学大学院への進学を決め、中村准教授のもとで発酵キョウバクの研究を始めました。
写真前方 中村准教授
血圧改善の鍵、発酵キョウバクの主成分「コリンエステル」を突き止めるまでの長い道のり
発酵キョウバクに血圧改善効果があることを身をもって知ったものの、その中のどの成分が血圧改善に関与しているのかはわかっていませんでした。特定のため研究を続けるも、なかなか発見できずに時は過ぎ博士課程も終わりへと近づいていました。そんなある日、分取※2のセオリーである試料中に含まれる化合物のピークに頼らず、時間で区切ってすべての化合物を分取する方法を思いつき、分取したものをマウスの血管にふりかけて血管を拡張する部分を絞り込んでいきました。絞り込みを繰り返して純粋な化合物にまで精製して構造解析した結果、ずっと探し求めていた成分が、神経伝達物質として知られる「コリンエステル」であることを発見しました。

※2分取:混合液や混合物などから目的の物質を分離・精製すること。
ナスにアセチルコリンが高濃度で含まれる事を発見。医療品に頼らず、身近な食品で健康に
「コリンエステル」は神経伝達物質のひとつで、交感神経活動を抑制する作用が知られています。人の活動時に高まる交感神経の活動を抑制することで、高くなりすぎた血圧を下げ、リラックス効果も期待できます。また、交感神経で高くなりすぎた血圧だけに作用するため、効き過ぎて血圧を下げ過ぎるということもありません。

探し求めていた成分の正体がコリンエステルであることがわかったものの、まだ問題が2つ残っていました。1つは食品素材に含まれるコリンエステルの分析法が確立されていないこと。そしてもう1つは、この発見を実用化するには時間とコストがかかり過ぎるという2つの壁がありました。分析法の開発と確立までに約4年の歳月を費やしながら、発酵キョウバクの代わりとなるコリンエステルが豊富に含まれている食材はないかとあらゆる生鮮野菜、果物、発酵食品を分析しました。

そんな中、ある”身近な食材”にコリンエステルのうち代表的なものである「アセチルコリン」が発酵キョウバクの5倍、他の野菜の実に3,000倍も含まれていることを発見しました。それがなんと【ナス】だったのです。
はじめは、他の野菜と比べてあまりにも大量に含まれているため、分析ミスでは?と考え、分析をやり直すも数値は変わらず。このとき、ナスに大量のアセチルコリンが含まれているということを世界で初めて発見しました。そして、ナスにも発酵キョウバクと同じ効果があることを自分自身で確認しました。

ナスはインド北東部を原産とし、日本だけでなく世界各国で食べられているポピュラーな野菜です。日本では平安時代から栽培されており、高い安全性が担保されています。医薬品に頼ることなく、身近な野菜である【ナス】で健康になれるなら、これほどよいことはない。自分が実際にナスで体感した健康効果を多くの方に、世界中に届けたいという想いで会社を設立しました。社名である「ウェルナス」は「健康(ウェルネス)」と「ナス」が掛け合わされてできた名前です。
ナス由来アセチルコリンの血圧改善効果を農水省プロジェクト支援の臨床試験で実証。サプリメント販売へ
それまであまり健康野菜であるといったイメージがないナス。研究の成果によって得られたナスの効果をどのように広めるかを模索する中で、「ナスを機能性表示食品として届け出ることで価値を高めよう」と考えました。

しかし、機能性表示食品として届出を行うために必要な科学的な根拠となるアセチルコリンを用いた血圧低下に関するヒト臨床試験は過去に一度も実施されたことがありませんでした。そこで、2017~2019年度に信州大学が研究代表を務めた農林水産省の革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)「新規機能性成分によるナス高付加価値化のための機能性表示食品開発」(ナス高機能化プロジェクト)で臨床試験を行いました。その結果、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)を2.3 mg含むナスの摂取が、ストレスを感じている血圧が高めの人の血圧および心理状態を改善することを実証しました※3。この臨床試験の結果からは、コリンエステル(アセチルコリン)を十分に含む特定の産地と品種(例えば高知なす)の生鮮ナス100g、約2本分を摂取すれば血圧や心理状態の改善が期待できるといえますが、もっと気軽に日常に取り入れてもらえるようにと、有効なナス由来コリンエステルを含有するナス粉末をサプリメントにして販売することを決めました。
※3
Mie Nishimura, Miho Suzuki, Ryuto Takahashi, Shohei Yamaguchi, Kazufumi Tsubaki, Tomoyuki Fujita, Jun Nishihira*, Kozo Nakamura*, Daily Ingestion of Eggplant Powder Improves Blood Pressure and Psychological State in Stressed Individuals: A Randomized Placebo-Controlled Study, Nutrients, 11, 2797, 2019.11 2022年インパクトファクター5.9,栄養・食品学分野でのランキング17/88、Top19.3%




高知県産規格外ナス活用の「えみふる」サプリ製品化。フードロス解決にも貢献
世界初の機能性ナスサプリメントは「この商品を通じて笑みが増えるように」という想いを込めて「えみふる」と名付けられました。
えみふるの原料には、ナスの生産量が国内第1位の高知県産のナス(高知なす)が使用されています。市場に出回らずに廃棄されてしまう規格外ナスを利用しており、安全性だけでなく、フードロスの解決にも貢献できる商品になっています。




 食による健康価値を広く届けるウェルナスの挑戦。ナス以外の食品によるヘルスケア提供へ
2023年2月の販売開始から、幅広い年代のお客様に手にとっていただいており、「血圧の薬の飲む量を減らせて、お医者さんからも驚かれた!」「今まで毎月数万円かけていろんなものを試しても効果を感じなかったのに、このサプリメントに出会えてから生活の質が上がった!」
などたくさんの喜びのお声をいただいています。自分と同じように健康に悩む人を減らしたい、自分が体験した食による健康効果をもっと広くお届けしたい、という想いでここまでの数十年の取り組みがついに実を結んだ、この会社を立ち上げてよかったと感じた瞬間でした。
ナスをきっかけに始まったウェルナスの冒険はまだまだ道半ば。ナスだけでなく、この研究をルーツとした新規な食によるヘルスケア事業を開始しており、これからも「食」で実効的な健康をお届けできるよう挑戦し続けます。

世界初の機能性表示ナスサプリ「えみふる」は、ウェルナスオンラインストア限定で販売しています。ご購入はこちら
.
ウェルナス公式HP

あわせて読みたい

【腸内細菌と肥満の関係】研究から明らかに!ダイエットに効果的な「4つのプロバイオティクス」とは?
ヨガジャーナルオンライン
ポリフェノール豊富な“リンゴの皮”に着目。COEDOのクラフトビール「香琳-Kourin-」が生まれ変わった
IGNITE[トレンド]
にんじん本来の味わいを詰め込んだ「カゴメにんじんジュース 高β―カロテン」のおいしさを体験!
antenna
ヘルスケアアプリ「NEWTRISH」、リリース1周年記念企画を実施中
PR TIMES
機能性表示食品って何?トクホとの違いは?機能性表示食品の特徴や取り入れる際の注意点|栄養士解説
ヨガジャーナルオンライン
dアニメストアが新テレビCMを公開!
antenna
【3月1日発売】『ブルーベリーアイ Wの効果』 (機能性表示食品)
PR TIMES
世界初!色落ち海苔乳酸菌発酵液の全世界への販売を実現します
PR TIMES
東急の新しいデジタルチケットサービス「Q SKIP」の魅力
antenna
大ヒット商品!アイケアサプリメント国内シェア19年連続売上No.1(※1)『ブルーベリーアイ』累計販売1億5000万袋を突破
PR TIMES
「体にいい成分入ってます」とアピールする「健康食品」の、限りなくウソに近いロジック
現代ビジネス
哺乳びんのプラスチック素材を再利用したジュエルリング「stone ring (baby bottle version)」販売
PR TIMES Topics
紅麹問題で注目を集める〈機能性表示食品〉今さら聞けないけど…一体何?効果はある?薬剤師が解説
ヨガジャーナルオンライン
これでは、まるで「ザル制度」…!じつは、「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品。制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」
現代ビジネス
日本に上陸したこのトロフィーは一体? 歴史あるヨットレース「アメリカズカップ」を知ろう
antenna*
〈メディアが報じぬ問題の本質〉小林製薬の責任は重大だが、紅麹サプリメント事故で問われるべきある課題とは?
Wedge[企業]
「食の罪悪感を払拭」濃厚なチーズを味わいながら悪玉コレステロールを下げるのに役立つ。機能性表示食品「濃厚チーズせんべい」開発の裏側
PR TIMES STORY
これがにんじんジュース? 驚きのカゴメ新商品を体験レポート
antenna
「ボケ防止に納豆はどこまで有効か」の最終結論…医師が解説「脳に効く食べ物」をめぐる驚きの真実
PRESIDENT Online
ラフマが「月経」の新規ヘルスクレームで機能性表示食品 初受理
PR TIMES
白井屋ホテルから母の日限定”クッキー缶” 「ラ フェット デ メール」登場
PR TIMES Topics