「皮膚病に苦しむ動物を少しでも多く救いたい。」臨床から離れた獣医師の挑戦ストーリー

2024.03.06 10:00
株式会社FINAL ANSWER(本社:神奈川県茅ヶ崎市、代表:豊田 陽一)は、犬猫用ブランド「FINAL ANSWER」にて、犬猫の皮膚/腸健康維持に貢献する「FINAL ANSWER No.1 サプリメント」と「FINAL ANSWER No.2 スキンケアスプレー」の開発、販売を行っています。


コンセプトは「プレバイオティクス/プロバイオティクスに着目した製品開発」。国内でも数少ない獣医皮膚科専門医が開発した本プロダクトが、皮膚病に苦しむ動物たちやご家族の助けになることを期待しています。


ただ、FINAL ANSWERの製品は「使いこなせない獣医師に使って欲しくない」のが本音です。医療分野においても次世代のスタンダードとなりつつあるプレバイオティクス/プロバイオティクス分野は、現代のスタンダードを理解していない獣医師には使いこなせず、この分野の成長を妨げてしまうリスクもあるからです。


製品を出来るだけ多くの獣医師/動物病院に使ってもらうのではなく、「使いこなせない獣医師には使って欲しくない」という新たな販売マーケティングを展開する狙いと、製品開発に至った裏側のストーリーをご紹介します。
動物を救う担い手である獣医療従事者に笑顔が少ない事に心を痛め、「動物を笑顔にする人を笑顔にする」動物病院を創ることに
私たちがFINAL ANSWER立ち上げに至るまでには、サーカス動物病院の設立を経ています。「動物を笑顔にする人を笑顔にしたい」との想いから開院に至ったのですが、私が大学を卒業した当時の獣医師を取り巻く労働環境は、過酷でいわゆるブラック業界と呼ばれても仕方がない状況でした(現在は改善されてきています)。当時の動物病院業界は、社会保険の加入率が半分にも満たないという話を聞いた事があります。
「命は尊く、動物を救うために死ぬ気で頑張る」


これは正しい正義感だと思います。だからこそ、穿った見方をすると「タチが悪い」とも感じています。「動物病院に訪れる動物の命を全力で救おうとするあまり、救い手である獣医師が自己犠牲を払い、心と身体がボロボロになってしまう」このような状況が当たり前となってしまうからです。朝の7時から夜の10時まで働き、帰宅後に勉強して一日を終える、そんな過酷な労働環境に長年耐えられる獣医師ばかりではなく、ひとりまたひとりと知人・友人が動物病院業界を去っていきました。学生時代から一生懸命努力して手にした「子供の頃からの夢」である獣医師のキャリアを手放さざる得なくなった仲間も、数多く見てきました。そして、次第にこう思うようになります。


「このままだと未来に希望を渡せなくなる」


動物のために尽くすことはとても素晴らしいことです。しかし、その裏で獣医師の人生、キャリアを犠牲にしていいはずがありません。そして、獣医師となって2年を過ぎたころ、務めていた動物病院を退職し、「動物を笑顔にする人を笑顔にする」ことを実現するため、サーカス動物病院を設立するに至ったのです。
全領域を担当するが故の専門医/専門診療の圧倒的不足
動物病院を開院した後、目下の課題は「動物病院の皮膚・耳科医療レベルの向上」でした。動物病院における皮膚・耳鼻科診療の割合は、4割を超えます。しかし、先述した通り獣医師の業務は多忙です。基本的に専門科をもつ医師とは異なり、獣医師は外科、歯科、産婦人科、皮膚科、耳鼻科など全ての診療を担います。一つの分野に絞ることなく診療を行わなければならない特性上、診察の対応や医療スキルは、教育者の方針や獣医師を取り巻く環境に左右され、結果として、1つ1つの診療科のレベルを高くしづらい傾向にあることも問題でした。
犬の疾患(大分類単位)の請求割合(出典元:anicom家庭どうぶつ白書2023)


緊急度を鑑みると、皮膚科の病気よりも命に関わる病気が優先されてしまう傾向があります。そのため、皮膚科の患者数は多いのに、重視されにくいといういびつな状況が生じてしまっているのです。そこで、私たちは皮膚科診療における需要と供給のギャップを埋めることが急務だと考えました。
Instagramを通して見えてきた「飼い主さんが直面している地域医療格差」の声
皮膚科診療のギャップを埋めるため、獣医皮膚科医の出張診察事業を開始しました。全国の動物病院と提携し、弊社の獣医皮膚科医が出張で診察に伺い、高度な獣医皮膚科医療を提供するというビジネスモデルです。


次に行ったのが、Instagramでの獣医皮膚科に関する情報発信。先述の通り、獣医師のスキルや知識にはばらつきがあるため、獣医師に教育する立場である獣医皮膚科専門医が、直接飼い主さんに情報を提供する事が大事だと考えたのです。実際、私たちのもとへ診療に来た方の中にも、獣医師から長年間違った指示を受けていたケースが少なくありません。
Instagramでの発信を通じて情報格差を埋め、ホームケアの促進や正しい皮膚病知識の浸透がなされれば、それだけ多くの動物とご家族を救えることになります。そして、日本でも数少ない獣医皮膚科専門医のいる当院だからこそ、正しい情報を発信する意義があると考えています。


動物病院へ診療に来てもらえるのは、経営者としては非常に喜ばしいことです。しかし、施設として診療できる数には限界があります。何より、自分達の動物病院に診察に来られない動物とご家族には何も価値を届けないというのは性に合わないので、情報発信を続けています。知識が古すぎたり、間違った認識をしていたりする飼い主さんを減らすことで、社会的課題の解決にもつなげたいと考えています。


Instagramのフォロワーは次第に増え、多くの方々に情報を見てもらえるようになりました。噂を聞きつけ、遠方の飼い主さんが足を運んでくださる事も多々あります。しかし、Instagramで当院を知ってくれた方から、「遠方に住んでいてサーカス動物病院には通えない。どうしたら良いか分からない。」という声も数多く寄せられていました。
多くの獣医師が多忙な状況と知り、正しい知識の提供へ方針転換
これまで、正しい知識を持った獣医師人材を育成するため、グループとして数百回以上皮膚科セミナーを開催してきました。しかし、多くの獣医師は日々の業務や多くの診療範囲をカバーするのに忙しく、皮膚科に興味を持たない獣医師にまで正しい知識を浸透させるのが困難でした。


「このままだと、かなりの時間がかかってしまう。」


長年当たり前となっている組織の構造や人の考え方を変えるのは、容易なことではありません。だからこそ、飼い主さんに目を向けて現状生じている問題の解決を図るという方針に転換することにしました。
当院に来るのが難しい方のために、長期的目線で体を内側/外側からケアできる製品を開発
FINAL ANSWER製品を開発したのは、当院に来るのが難しい方をはじめとして、これまで希望を届けきれていなかった動物とご家族達を救いたいと考えたためです。コンセプトは「プレバイオティクス/プロバイオティクスに着目した製品開発」。体中の常在細菌叢(じょうざいさいきんそう)に着目し、長期的な目線で体を内側/外側からケアできる製品の開発を目指しました。
はじめに開発したのは「FINAL ANSWER No.1」と呼ばれる腸内環境を整えるサプリメントです。プレバイオティクス(ケストース)、バイオジェニックス(乳酸菌の1種であるパラカゼイ菌FA01株)の成分から構成され、腸内環境をを豊かにする菌活サプリメントに仕上がりました。
次に開発したのが、皮膚のバリア機能を支える「FINAL ANSWER No.2スキンケアスプレー」です。皮膚には、腸内と同様に細菌叢が存在します。皮膚病は、皮膚細菌叢もしくは腸内細菌叢のバランスが崩れることが、発症のリスクを高める要因となります。人間同様、動物においても保湿をはじめとしたスキンケアの有用性は、多くの研究によって明らかになってきています。だからこそ、「身体の内側から皮膚の健康を考える」をコンセプトにするNo.1と、「皮膚に直接働きかけ、皮膚の恒常性を維持する」というコンセプトのNo.2を開発しました。この2製品の発売は、動物たちやご家族にとって大きな助けになると信じています。


社名になっている「FINAL ANSWER」には、皮膚や耳、そして腸の健康に悩む動物とご家族にとっての「最後の答え」になりたい、という想いが込められています。
飼い主さんに直接製品の良さを届けるため、敢えて動物病院に「売らない」マーケティングを実施
製品を販売する上で、大切にしているのは「売らない」マーケティングをするということ。つまり、一般的な製品のように動物病院取り扱い数を追い求める事は敢えてしていないのです。理由はシンプルで、「製品を使いこなせない獣医師に使って欲しくないから」。先ほどご紹介した2つの製品は、いずれも即効性があるものではなく、長い目で見て使用する必要があります。しかし、製品のコンセプトが伝わらなかったり、自分の経験だけを頼りに効果がないと決めつけてしまったりする獣医師も出てくるかもしれません。


そうなると、せっかく良い製品を作っても、飼い主さんの元へ届くかどうかは、獣医師の裁量になってしまうのです。そうではなく、まずは実際に使用する飼い主さんに情報を届け、製品を知ってもらう。飼い主さんに良い製品だと思っていただければ、獣医師を介さなくとも動物とご家族を救うことができます。
獣医師向けの皮膚科研修eラーニングプログラムを開始。よい獣医師の証「FINAL ANSWER 認定動物病院」を全国へ
勿論、獣医師/動物病院に診察をしてもらい、状態に合わせてFINAL ANSWERを処方してもらう事が理想です。そのため今後は、皮膚科を得意とする獣医師を増やすこと、そのような獣医師がどこで診察をしているか、に関する情報発信も行っていきます。皮膚科を得意とする獣医師判断基準の一環として実施しているのが獣医師向けの皮膚科研修eラーニングプログラムです。獣医皮膚科専門医が開発したeラーニング修了後にテストに合格した獣医師が在籍する動物病院を「FINAL ANSWER 認定動物病院」と呼び、動物病院でのFINAL ANSWER製品を取り扱って頂きます。飼い主さんが皮膚科を得意とする動物病院を選び、より多くの動物とご家族を救うきっかけが多く生まれていくことを願っております。


今回のリリースで、私たちの活動や製品に少しでも興味を持ってくれる人が一人でも多く増えてくれたら嬉しいですね。
FINAL ANSWER 代表獣医師 豊田陽一氏(左)、同社役員 獣医皮膚科専門医の伊從 慶太氏(右)

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