名言を通じて自己肯定感を高め、人生を豊かに。『自己肯定感を高める名言100』の制作の裏側と想い

2024.01.31 09:02
「ことばが、心の錨になる」をコンセプトに名言ブックマークサービスを運営している「
」から、同団体初となる名言本が発売。


現代社会において、日々の生活における情報過多や他者との比較がもたらす不安から、自己肯定感の低下が一層深刻な問題となっています。
このような時代背景の中で、人々の心に響き、生き方を変える力を持つ「言葉」が、この「自己肯定感」というテーマにどのような影響をもたらすのか。


”自己肯定感に特化した名言本”として2024年1月に出版された『
』の制作の裏側に迫ります。


著者:まなせ こうせい
きっかけは1冊の本との出会い。「言葉」の力で苦しんでいる方を支援したいと思うように。
私が、社会人としてのキャリアを積む過程で、私は深い絶望と直面するタイミングがありました。仕事がうまくいかず、部下からの圧力、果てしなく積み重なるタスク。やるべきことが山積みになる中、自分の限界を痛感し、自己肯定感が低下していきました。


やらなきゃいけないのに…
やらないといけないことがたくさんあるのに…
なぜだかやる気が出てこない…


それで、そのような非効率な自分に対して、また責め立ててしまう…。そうすると、さらにやる気が出てこなくなり、もっと非効率に…。そんなバッドスパイラルに陥って、心の闇に深く沈み込んでいこうとしていました。


そんな時、なんとかこの状況から抜け出そうと、気力を振り絞って1冊の本を手にしました。
それが、社会学者である加藤諦三さんの「
」という本でした。


その本から語りかけてくる加藤さんの言葉が、その当時の私の心にしみじみ響きわたりました。


「自分に関することの決断は、自分がしなければならない。自分の決断を他人に代わってやってもらってる限り、自信をもつことができないからだ。」


「自信のない人は何をするべきであるか、何をすべきではないか、何を理解すべきか、それらのことを他人にゆだねてしまっている。自信がないから他人にゆだねてしまうし、他人にゆだねてしまうから、いつまでたっても自信が持てない。」


「今自信を失っている人は、はっきりと自覚しなければならない。自分に関することは、自分で決めてよいのである。当然何を理解すべきであるかも、自分が決めて良いのである。」


他人と比較をしてしまったり、完璧を求め過ぎようとしていたり、どこか他人に自己評価なども委ねてしまっていた自分にとっては、そのような言葉はどれも響く言葉で、これらの言葉によって光が見えてくるようになりました。


そして、「自分に関することは、自分で決めてよい」というフレーズを心に残して、何度も自分の心の中で繰り返しながら仕事をしていく過程で、なんとか私はその苦境を乗り越えることができました。


この経験から、私は「言葉」が人の人生に与える影響について、とても大きな意味を持つと理解するのと同時に、深く興味を持つようになりました。


言葉は、私たち一人一人の内面に響き、生き方をも変える力を持っています。
社会的な苦悩や個人的な葛藤を乗り越えるために、言葉は不可欠なサポートとなり得る存在なのです。


そのようなプロセスも経て、「言葉」の力で、もっと自分と同じような境遇の人たちの心を支援できるようなことをしたいと強く思うようになり、この思いに共感してくれる仲間たちと一緒に「ことばが、心の錨になる」というコンセプトで、自分が大切にしたい言葉を簡単に見つけて整理できる
というWebサービスを立ち上げることとしました。
「アンカー(錨)」は、船が安定した位置に留まったり、スピードを調整したりするために使われる重要な道具で、船が風や潮流に流されるのを防ぎ、航海を安全かつ効果的に進めるための要として役立てられています。


同様に、人生という荒波もある航海においても、変化や外部の影響から逸れず、安定感を保ちながら自分らしくそして力強く進んでいける「錨(アンカー)」が一人ひとりの心の中に必要だと思い、「Anchor(アンカー)」というサイト名で「いまの自分にぴったりな名言が見つかり、心に残していけるWebサービス」を時間をかけて作り上げてきました。
書籍を通じて「言葉」をより深く、個人に届けたいと思い、出版を決意
この「
」という名言サービスを通じて、私たちは無数の言葉を届ける活動をしてきました。「言葉」でキャリアをサポートする「
」というサブサイトも立ち上げました。ただ、それらだけではまだまだ不十分だと感じていました。




そのような中で、自分が本から影響を受けたように、書籍を通じて「言葉」をより深く、個人的に届けてみたい。
そして、テーマも自身の「自己肯定感が低くなってなかなか抜け出せなかった」という原体験に立ち返り、1冊目は「自己肯定感」に関するものにしたい。
そのような考えから、今回の「自己肯定感に特化した名言本」を作ってみよう、と思い立ちました。


以前の私の状況と同じような苦境に立たされている人々に向けたメッセージとなって、その人たちの人生に少しでも新たな光をもたらすような名言本を出したい、そのような想いを持って制作活動に入りました。
「自己肯定感」を高めるための5つの重要なテーマを選定。文献など読み漁り、心に響く名言を厳選
まず内容については、自己肯定感を高めることを目的とした時にどのような名言を紹介すると良いかを考えていきました。



自己肯定感を育むには、単にポジティブな思考を持つだけでは不十分でした。そこで、人間の心理と行動の側面から、自己肯定感を高めるために必要な要素やステップを考え、最終的に重要な5つのテーマに焦点を当てることに決めました。


自己肯定感の礎となる自己受容から始まり、他者との比較から解放される知恵、ポジティブな思考の力、感謝の大切さ、そして逆境を乗り越え挑戦に向き合う心得まで、この流れが1セットになることで、自己肯定感が育むという目的が果たしやすくなると考え、これらの5つのテーマを選定しました。




そして次に名言選定については、まず、数千にも及ぶ名言の中から、上記の5つのテーマに関連するものを文献などをひたすら読み漁り、その中でピンと来る言葉を書き出していって、幅広く収集し続けていきました。


次に、それぞれのテーマにおいて、自身が自己肯定感が低くなっていて心の闇からなかなか抜け出せなかった当時を思い出しながら、どの言葉が受け取りやすく、心に訴えかけ、日常生活においても実践可能となるかを考慮しながら、一つひとつ丁寧に対象候補となる言葉に絞り込みをかけていきました。


最終的には、これらの基準を満たす名言の中から、特に深く心に響き、長い間人々に愛され続けてきたもの、また新しい視点を提供するものを1テーマにつき20個までというルールを課し、厳選していきました。

」で紹介することばの抜粋

」の目次構成




第1章.自己受容力を高める名言
ありのままの自分を受け入れる力を高めるきっかけをもらえる言葉を集めました。
第2章.他者比較から解放される名言
他者との比較に捉われることなく、自分のペースで生きるマインドが育める名言を選出しています。
第3章.ポジティブ思考を育む名言
心の奥深くに潜むネガティブな思いを手放し、ポジティブな思考を育む名言を紹介しています。
第4章.感謝の感度が高まる名言
日常の中での小さな幸せや感謝の気持ちを見つけるヒントとなる言葉を厳選しました。
第5章.逆境を乗り越え、挑戦に向き合うための名言
逆境を乗り越える力と、新たな挑戦に立ち向かう勇気を与える名言を紹介しています。




デザインの過程もまた、このプロジェクトのとても重要な部分でした。


初期には装飾的な要素を取り入れた”かっこいいデザイン”を試みましたが、見た目は良いものの、装飾が多いと余計な情報が入ってきて、本来やりたかった名言に深く入り込んでもらうという目的が果たせている感じがしない…


そこで、装飾を徐々に取り除き、最終的には”完全装飾ゼロ”の「1ページに1つの名言」というシンプルなレイアウトに落ち着きました。


ぐるっと一回りして装飾がない状態に戻ってきた、この「究極にシンプルなレイアウト」こそが、名言に入り込んでもらう目的に最も合っていると考えたのです。

」の名言ページ




また、名言だけでは解釈が難しく、心に残りづらい側面もあったため、名言の解釈の「ガイド」を簡潔に添えることにしました。


当初は解説の文章は長めの文章で執筆していましたが、ガイドとして機能するためには短く、要点を押さえた内容の方が最適だと考え、1解説200文字程度の文字量にしました。そうすることで、押し付けがましくなく、あくまで一つの解釈例として読者に提示するくらいの位置づけになることを狙いました。




そして、名言は繰り返し読むことによって味わいが深くなったり、想像を膨らませながら解釈をする方が効果的であるため、言葉だけでなく視覚的要素も重要であると考え、各名言にふさわしくインスパイヤーを与える写真も添えることにしました。


この写真とガイドとなる解釈が、名言の内容をさらに引き立て、読者が言葉をイメージしながら触れることができるようになることを目指しました。

」の解説ページ




このようにして、読者が各名言に深く入り込み、自己肯定感を高めるためのインサイトを得ることができるよう、構成とレイアウトを工夫した結果が、今の本書のフォーマットとなります。

」の構成ポイント
名言は人生を豊かにする力がある。自己肯定感を高めて、力強く歩めるように。
私たちの心は、日々の生活で遭遇するさまざまな出来事や思考、他人との関わりで生まれる感情や不安、疑問が渦巻いています。


特に現代社会では、インターネットサービスの普及により、情報の過多や他者との比較からくる不安や自信の喪失が自己肯定感の低下が生まれやすい状況でもあります。


このような状況において、言葉の力も借りて、自己肯定感を高めることは大切です。




名言は、時を超えて人々の心に響き、その人生を豊かにする力を持っています。
それはまさに、自己肯定感を高めるための効果的なツールとなります。


過去にも同様の悩みを抱えた人々が悩みながらたどり着いた叡智が、名言として伝え残されてきました。


名言は、その人の人生経験と知恵を凝縮したものであり、その価値は計り知れません。過去の偉人たちの智慧を活用することで、私たちはより良く、より豊かに生きる方法を学び、自己肯定感を高めることができます。


名言は時代を超えた示唆を与え、心の支えとなり、自己肯定感を向上させます。




また、名言は、一度読むだけではどうしてもすぐ記憶から薄れがちであること、読む人のその時々の心境によって異なる意味合いになることがあるため、繰り返し読むことが有効です。


この行動は、心に深く言葉を刻み、日々の生活で名言を実践する助けにもなります。定期的に名言を味わい直し、新たな気づきを得ることが、自己肯定感の向上や人生の改善に寄与します。


名言を通じて得られる洞察や励ましは、常に変化し続ける人生の中で、心の支えとなります。




「人生で最も価値のある宝物は、自分自身の心です。」




この本によって、心の中に温かな光が灯る瞬間が訪れることを願っています。
この本が少しでも皆さんの自己肯定感を向上させ、充実した人生を送るためのお手伝いになれば嬉しいです。
【書籍概要】
書名:『自己肯定感を高める名言100: 自己受容ができ、心が楽になる言葉たち』
著者:まなせ こうせい
発売日:2024年1月10日
定価:ペーパーバック版:2200円(税込)、Kindle版:480円(Kindle Unlimitedは無料)
発行元:Anchor出版

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