【6/26(木)から】百貨店という日常とのあわいで挑む、アーティスト・桑田卓郎の新作展。イセタン ザ・スペースで見せる、伝統と革新、そして異素材による実験的表現 ―「近くにあって遠いものから」

2025.06.25 12:00
株式会社 三越伊勢丹ホールディングス
▪タイトル:く KU+桑田卓郎 「近くにあって遠いものから」 ▪一般会期:2025年6月26日(木)~8月1日(金) ▪会場:伊勢丹新宿店 本館2階 イセタン ザ・スペース
ニューヨーク、ブリュッセル、ロンドン、パリなどで展示会を開催し、世界で注目を集めるアーティスト・桑田卓郎氏の個展「近くにあって遠いものから」を、伊勢丹新宿店本館2階イセタン ザ・スペースにて開催いたします。本展では、陶とブロンズを用いた約10点の新作アートピースに加え、クラフトライン「く KU」の器シリーズもあわせてご紹介いたします。“伝統と革新のはざま”に立ち続ける桑田氏が今回選んだのは、ギャラリーや美術館ではなく、百貨店という開かれた場。その中でもファッションやカルチャーを横断する「イセタン ザ・スペース」での展示は、作家自身にとっても新たな挑戦です。
【3lessをキーワードにする実験的ポップアップスペース】
イセタン ザ・スペースは「Timeless」「Genderless」「Categoryless」(=3less)を掲げ、ジャンルの枠にとらわれない本質的なクリエーションを発信するポップアップスペースです。
(C)SuzukiSimpei

今回のテーマ「近くにあって遠いものから」は、身近に感じられながらも、社会や時代の流れによってその存在が影響を受けるさまざまなものに着目したものです。アーティスト・桑田卓郎氏の作品群を通じて、その距離感や存在感を体験していただけます。桑田氏は今回の展示にあたり、次のように語っています。「ジャンルや展示場所によって様々な価値観が存在しますが、私は異なる価値観を体感することに興味があります。伊勢丹新宿店というとファッションの百貨店というイメージがありますが、その中にある“イセタン ザ・スペース”で展示するということはとても楽しみです」。百貨店という多様な来場者が行き交う場での展示は、作品と観客の新たな出会いを生み出す試みでもあります。
【伝統と革新を融合させた大胆な手法】
桑田氏は、1300年以上続く美濃焼の伝統を背景に、「梅華皮(かいらぎ)」や「石爆(いしはぜ)」などの技法を用いながら、釉薬に金や白金を大胆に施した独自の作品表現を展開しています。今回は、近年取り組んでいるブロンズ作品をはじめ、陶磁器以外の素材を取り入れた展示となり、作家自身にとっても新たな挑戦となる内容です。
【アートピース】
本展では、作家自身の原点ともいえる器や茶垸からインスピレーションを得たブロンズのアートピースを展示します。いずれも本展のために制作された約10点すべてが新作であり、桑田卓郎氏の現在地を示す貴重な機会となります。日々、素材と対話するなかで、新たな表現の可能性を追求した結果の一歩です。「普段の展示ではセラミック作品を中心に構成していますが、今回はブロンズ作品が中心になっています。それによって自分の中でも新しい発見がありました」あくまで“土”を主軸にしつつ、ブロンズという異素材を用いることで、色彩や造形など、従来の陶芸にはない身体性を立ち上げています。
代表作である梅華皮茶垸シリーズから表現を拡張したブロンズ作品。「CHAWAN」(Bronze, gold plating/約20×25×23cm)(C)️TAKURO KUWATA INC.
【クラフトライン「く KU」】
岐阜県多治見市を拠点に活動する桑田氏。美濃焼の産地として知られるこの地は、長年培われた高い生産技術を蓄積してきました。桑田氏はそうした技術を、安価な大量生産ではなく、手仕事では実現できない精緻な表現として活かすプロジェクト「く KU」として展開しています。アートとクラフトの間を往来しながら制作を続ける中で、器に向き合うことは常に自身の原点に立ち返る感覚を伴うと語ります。「新しい印象の器かもしれませんが、一歩踏み出して、日常に取り入れていただけたら」と桑田氏。伝統と革新のバランスを器のかたちに託した、クラフトラインの魅力が凝縮されたシリーズです。
「カップ」(Porcelain/Sサイズ: 約5×5cm、Lサイズ: 約11×11cm)(C)️TAKURO KUWATA INC.
【桑田 卓郎(Takuro Kuwata)プロフィール】
1981年広島県生まれ。2001年に京都嵯峨芸術大学短期大学部を卒業後、2002年に陶芸家・財満進氏に師事。2007年に多治見市陶磁器意匠研究所を修了し、現在は岐阜県多治見市を拠点に制作しています。ニューヨーク、ロンドン、ブリュッセル、パリなど世界各地で展覧会を開催しており、2006年「益子陶芸展」濱田庄司賞、2009年「テーブルウェア・フェスティバル」グランプリ・経済産業大臣賞、2018年「LOEWE Craft Prize」特別賞、2022年「日本陶磁協会賞」などを受賞しています。作品は、金沢21世紀美術館、国立工芸館、シカゴ美術館、パームスプリング美術館、メトロポリタン美術館など、国内外の美術館に収蔵されています。

販売方法については下記リンクをご確認ください。

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