新たな木質ボードのプロトタイプが完成！北米市場拡大に向け、量産体制の構築を目指す

大建工業株式会社
～ 機能性に優れたサステナブルな新素材として米展示会でも高評価 ～

大建工業株式会社（大阪市北区、社長：億田正則）は、北米の低圧メラミン製造子会社であるDAIKEN North America Ltd.（以下、DNAL社）にて開発を進めている、高性能でサステナブルな新素材“新規木質ボード”について、この度、プロトタイプが完成致しましたのでお知らせします。
また、今回、本製品の正式名称を『DIO woodcore』（ディオ ウッドコア）に決定し、4月に米国で開催されたフローリング展示会に同プロトタイプを出展しており、合板基材の床材が抱える課題を解決する新素材として、来場者から高い評価をいただきました。
なお、『DIO woodcore』は、北米市場での販売を想定しており、2026年4月の生産開始を目指しております。
【『DIO woodcore』の特長】
優れた「強度」と「サステナビリティ」を特長とする、これまでにない新たな木質ボードです。
合板同等の高い曲げ強度とねじ保持力に加えて、製品表面の平滑性を併せ持つことから、まずは床材基材用途としてのご提案を想定し、市場調査を行いながら、更なる用途展開を検討する予定です。
また、『DIO woodcore』の原材料には、カナダの原産材のみを使用します。持続可能な木材の循環利用を推進するだけではなく、カナダ産材を現地で加工し、北米エリアで販売する、地産地消型のサステナブルな素材です。

『DIO woodcore』を床基材に用いたイメージ

なお、新たな木質ボード『DIO woodcore』については、当社が６月（東京）と７月（大阪）に開催する「80周年記念フェア」での展示を予定しています。日本国内での初お披露目の場となりますので、是非ご来場いただき、世界初の木質ボードを、会場でご確認ください。
・フェア日時
＜東京会場＞2025年6月4、5日　10:00～17:00　＠東京国際フォーラム　
＜大阪会場＞2025年7月9、10日　10:00～17:00　＠グランキューブ大阪（大阪府立国際会議場）
［参考］背景
当社は、国内の新築住宅市場の縮小が見込まれる中、海外市場を拡大すべき重点市場と位置づけ、木質素材製品を中心とした事業拡大を進めています。中でも北米エリアは、世界最大の木造住宅マーケットを擁するなど、木質素材の需要が大きく、かつ安定性もあることから、床基材や家具として使われるMDF（中密度繊維板）の販売などに注力してきました。近年では、MDF以外の木質素材の展開も進めており、2019年には、カナダの単板工場であるCIPA社および、米国のLVL（単板積層材）工場であるPWT社を子会社化※し、北米市場への進出を本格化しました。そして昨年、海外における木質素材展開のさらなる加速に向けて子会社化したのが、カナダの低圧メラミン製造会社であるDNAL社です。
DNAL社では低圧メラミン化粧板の製造のほか、当社がかねてより開発を進めてきた、これまでにない“新たな木質ボード”の製造拠点としても検討しており、事業性の検証や、数々の製造トライアルを進めた結果、ようやくこの度“新たな木質ボード”のプロトタイプが完成しました。これを機に、正式名称を『DIO woodcore』に決定するとともに、優れた寸法安定性や剛性、平滑で均質な色調の表面性など、合板代替として求められる性能を有した新素材として、床基材用途を始めとした、幅広い用途への提案を視野に量産体制の構築を目指してまいります。
※PWT社は2022年8月に持分法適用会社に移行

「NWFA Expo」出展の様子
また、『DIO woodcore』の市場評価のヒアリングに向け、4月16・17日に開催された、アメリカ　ノースカロライナ州での木質フローリング業界最大級の展示会「NWFA Expo」に、『DIO woodcore』を基材とした床材サンプルを出展しました。
展示会では、『DIO woodcore』の試作品について、床材基材として使用できる強度や耐水性、そして地元の木を原材料に用いた地産地消の製造モデルであるというサステナビリティ性を高く評価いただきました。



参考リリース：2024年7月3日発信
「カナダの木質ボード製造会社を子会社化
　～北米事業強化・新規木質ボードの事業化に向けて本格始動～」

以上