公益財団法人 横山美術館
オールドノリタケをはじめ、京都や有田、九谷など、明治時代以降に各産地で数多く生産・輸出され、社交の場を華やかに彩った珠玉の日本製カップ&ソーサー約190点を紹介
企画展「至福のひととき カップ&ソーサー展」
コーヒーやお茶、飲み物としてのチョコレートは、エキゾチックな異文化のイメージを まとって西洋に渡り、砂糖やミルクと出合って独自の道を歩き始めました。煎茶碗と小皿の組み合わせから出発したカップ&ソーサーにハンドルが付けられ、西洋化していきます。それらの器はサロンや食卓を華やかに彩り、コーヒー・ハウスやティー・ガーデンは社交の場としても機能しました。また、普及に伴ってコーヒーや紅茶を用いた占いや茶菓子などが発展し、アフタヌーンティーに代表される新たな習慣も生むことになります。
明治時代以降、数多くのカップ&ソーサーが日本から輸出されました。本企画展では、香り高い至福のひとときを魅力的に演出した、珠玉の日本製カップ&ソーサーをお楽しみいただきます。
【展示作品・見どころ紹介】
~カップ&ソーサーの種類と形~
■ティーボウル
久富与次兵衛昌保《染付菊鶉図ティーボウル&ソーサー》幕末~明治時代前期
■コーヒーカップ
幹山伝七《上絵草花図蓮葉形コーヒーカップ&ソーサー》明治時代前期~中期
■ティーカップ
オールドノリタケ《ジュール金盛薔薇図ティーカップ&ソーサー》明治24~44年頃
■チョコレートカップ
名古屋製陶所《上絵金彩薔薇図チョコレートカップ&ソーサー》明治時代後期~大正時代
■デミタスカップ
オールドノリタケ《ポートレート金盛人物図デミタスセット》明治24~44年頃
■マスタッシュカップ
加藤春光《上絵金彩花鳥図マスタッシュカップ&ソーサー》明治時代中期
■トイティーセット
オールドノリタケ《トイティーセット》大正6~10年頃
~産地やメーカーごとの技法・デザイン~
オールドノリタケをはじめ、瀬戸や美濃、京都、九谷、有田、薩摩、また、上絵付を専門としていた東京や横浜、そして名古屋など、全国各地で生産されたカップ&ソーサーを一堂に紹介。
■オールドノリタケ
オールドノリタケ《金盛風景図ティーセット》大正10~昭和16年頃
■瀬戸
二代 加藤繁十《染付花唐草文コーヒーセット》明治時代中期
■美濃
五代 西浦圓治《釉下彩竹図チョコレートセット》明治時代後期
■京都
七代 錦光山宗兵衛《上絵金彩蝶図コーヒーセット》明治時代後期~大正時代
■九谷
綿谷平兵衛《上絵金彩婦人散策図チョコレートセット》明治時代中期~後期
■有田
深川製磁《染付上絵金彩松竹梅図ティーセット》明治時代後期
■東京
樋口奇山《上絵金彩道中図コーヒーセット》明治時代中期~大正時代
■名古屋
島村《上絵盛上花図ティーセット》明治時代後期~大正時代
【開催概要】
-企画展名:「至福のひととき カップ&ソーサー展」
-会 期:2025年4月29日(火)~8月31日(日)
-開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
-休 館 日 :毎週月曜日(祝・休日の場合開館、翌平日休館)、夏期(8月12日~8月18日)
-入 館 料 :一般1,000円(800円)、高・大学生・シニア65歳以上800円(600円)、中学生600円(400円)、小学生以下無料 *( )内は20名以上の団体料金/障がい者手帳をお持ちの方700円
-後 援:愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会、名古屋市立小中学校PTA協議会
【関連イベント】
名古屋のコーヒー業界の草分け・松屋コーヒーの松下会長に学ぶ、とっておきのコーヒーのお話です。
- 日 時:5月11日(日) 13:30~15:00
- 講 師:松下和義氏(株式会社松屋コーヒー本店 取締役会長)
- 参 加 費 :入館料のみ
- 定 員:20名(要事前申込) ※定員に達したため受付終了
■ギャラリートーク
学芸員による展示(企画展・常設展)解説を行います。
- 日 時:5月3日(土)、5月17日(土)、6月7日(土) 、6月21日(土)、7月5日(土)、7月19日(土)、8月2日(土)、8月23日(土) 各日13:30~ 1時間程度
- 場 所:横山美術館展示室
※事前申込不要、要入館料
横山美術館について ▶横山美術館は、明治・大正時代に制作された輸出陶磁器の里帰り品を中心に収集・展示をしている美術館です。名古屋周辺で制作された輸出陶磁器、日本初の洋風陶磁器であるオールドノリタケ、まとまった作品群を目にする機会が少ない隅田焼など、息をのむほど緻密で大胆な作品の数々をご覧いただけます。
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公益財団法人 横山美術館
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