メタバース時代のファッションコンテスト「アバターアワード2024」 400点を超える応募作品から各賞が決定 ~特別功労賞に「AIあんの」安野たかひろ氏を選出~

2024.12.12 16:00
株式会社ドワンゴ 広報部
 一般社団法人VRMコンソーシアム(代表理事:石井洋平、所在地:東京都中央区 / 株式会社ドワンゴが加盟)は、2024年12月11日(水)、メタバース上での自己の分身「アバター」を審査・表彰する「アバターアワード2024」の授賞式を国内最大級のメタバースカンファレンス「XR Kaigi 2024」内にて開催し、各賞の受賞者を発表しました。
 「アバターアワード」は、独創的な進化を続けるアバター文化の振興とクリエイターの社会的認知度向上を目的として、一般より広く3Dアバター作品を募集し、優れた作品を表彰するアワードです。第5回目となる「アバターアワード2024」は、前年に続き、第一線で活躍する豪華クリエイター陣が審査員に名を連ねました。ファッション業界からは、人気ファッション誌の『ViVi』など数々の雑誌を手がけてきたファッション・クリエイティブ・ディレクターの軍地彩⼸氏と、東京、パリ、香港、シンガポールなど、世界の舞台でコレクションを発表するファッションデザイナーの丸山敬太氏が、コンテンツ業界からは電撃文庫『ソードアート・オンライン(SAO)』などのミリオンセラーを生み出した編集者として知られる三木一馬氏が参画しました。
「アバター部門」受賞結果一覧
 エントリー期間中(2024年9月26日~10月27日)に投稿された「アバター部門」の作品総数145点のうち最終ノミネートとして選出された12作品が、12月11日(水)の「アバターアワード2024授賞式」のバーチャルランウェイにてパフォーマンスを行いました。審査員の間では、キャラクター性・ファッション性・先進性など、様々な観点で議論が交わされました。その結果、最優秀賞に「REIRO_14th リインカーネーショナーズ ミゼリコルデ・オーバード」(クリエイター︓REIRO_MCno151 VBC CLI 氏)、優秀賞に「一夜とわ子」(クリエイター︓フィヤン子 氏)、「白百合」(クリエイター︓sologuisan 氏)、「桜梅桃李」(クリエイター︓はむこ先生 氏)が選出されました。

 今回のアバターアワードは「XR Kaigi 2024」との共催となり、2024年12月12日(木)~13日(金)の2日間にわたり、同カンファレンスのエクスポエリア内のVRMコンソーシアムブースにて、最終ノミネート作品がランウェイを歩く姿が披露されます。ソニーの空間再現ディスプレイ(Spatial Reality Display)「ELF-SR2」を使った本展示では、来場者はスマートフォン・ウェブブラウザなどを使わずに、裸眼でアバターを全方位から鑑賞することができます。また、会場内ではフライヤー「アバタークリエイター2024」の配布を予定しています。
■最優秀賞
・「REIRO_14th リインカーネーショナーズ ミゼリコルデ・オーバード」(クリエイター︓REIRO_MCno151 VBC CLI 氏)
【審査員コメント】
●軍地:常連のREIROさん。さすがのディテール。小物の剣が盾になるという"矛盾"のような遊び。またモデルが義足設定で生身の絶対領域の腿と義足の素材のギャップ、また兜のようなボブヘアスタイルなど、細かなところまでこだわりがすごかった!
●三木:これはランウェイで魅力が爆発しました。ポーズを決めた止め絵ビジュアルもとても素晴らしかったですが、ランウェイ用だったんじゃないかと思えるほどのギミックが効いていました。とくにランウェイ中盤の、剣をストレージに収納して浮遊フィンをジェネレートさせるしぐさが自然でめちゃくちゃカッコよかったです。
●丸山:大胆にカットワークされたスカートのパーツがかっこいい。そしてトランスフォームする花と光の傘のようなモチーフが素晴らしい。

■優秀賞
・「一夜とわ子」(クリエイター︓フィヤン子 氏)
【審査員コメント】
●丸山:透明感のある世界感が、儚げで美しい。そこはかとなさが魅力。
●軍地:常連のフィヤン子さんが選んだのが「月下美人」。一夜しか咲かない儚さをよく観察して表現していると思いました。アバター界のアールヌーヴォー的作品です。
・「白百合」(クリエイター︓sologuisan 氏)
【審査員コメント】
●丸山:美しい顔に球体人形のようなメカニックなボディが透ける素材の中で、退廃的なムードが素敵。
●軍地:骨格をそのままデコレーションして、その上にシースルーのドレス。むしろ主役はアナトミー的な骨。デコラティブな骨を覆うドレス、というコンセプトに惹かれました。細かなところでは球体関節(まるでシュルレアリズムのベルメールのような!)がツボでした。
・「桜梅桃李」(クリエイター︓はむこ先生 氏)
【審査員コメント】
●三木:着物はそもそも着るのが大変ですが、アバターなら簡単に着られるし、すこし大胆なデザインでも、歩きにくさや汚れなども気にせずに楽しむことができます。そういう良さが詰まったアバターデザインだと思いました。見栄えも華やかで素敵です。
●軍地:シンプルな振袖ギャルながら、コーディネイトが可愛い。足元の足袋ソックス、ぽっくりヒール、リボンビスチエ、猫耳ツインテールなどスタイリング力があると思いました。

■最終ノミネート作品クレジット一覧
「サイバネティック着物」(クリエイター:nonotumori 氏)
「白猫のライム・フローレン」(投稿者:河地りん&黒猫洋品店 氏、キャラクターデザイン:河地りん 氏、メインモデラー:クロイニャン 氏、サブモデラー:山猫 氏)
「亜麻色の髪の饗宴 MCno4」(クリエイター:REIRO_MCno151 VBC CLI 氏)
「たまちゃん」(クリエイター:Shimami萬家 氏)
「AIスカル」(クリエイター:HONEMARU 氏)
「妃白 -Hishiro-」(投稿者:大丸・松坂屋アバター販売公式 氏、制作:株式会社V、デザインイラスト:米室 氏、3DCGモデリング:ラディカ 氏、(仮)氏)
「一夜とわ子」(クリエイター:フィヤン子 氏)
「深淵の白き魔女」(クリエイター:魔女ヒナミィ 氏)
「白百合」(クリエイター:sologuisan 氏)
「崩穣神 フコクノカミ」(クリエイター:SYUN 氏)
「桜梅桃李」(クリエイター:はむこ先生 氏)
「REIRO_14th リインカーネーショナーズ ミゼリコルデ・オーバード」(クリエイター:REIRO_MCno151 VBC CLI 氏)
※アバターアワード全応募作品については、X(旧Twitter)のハッシュタグ検索「#AvatarAward2024」からご覧いただけます。

「アバターライフ部門2024」受賞結果
 アバターならではの活動とその「日常」をテーマとする「アバターライフ部門」を今年も開催。343点の応募が集まり、ききょうぱんだ @ぱんだ歌劇団座長氏が大賞を受賞しました。また、本部門とVRChatの人気日本語話者向け集会場「FUJIYAMA」とのコラボレーションによって開催された「フジヤマフォトコン」(募集期間:2024年10月20日~27日)では、「FUJIYAMA最優秀賞作品」にかみりんっ!氏の作品が、「ちはや賞(フジヤマ代表)」にあれぐろ@VR氏の作品、「きりお賞(フジヤマ副代表)」に駄々田駄駄氏の作品、「ニック賞(宇宙人)特別審査員」にkur01てゃん氏の作品が選出されました。
■アバターライフ部門2024大賞
(クリエイター:ききょうぱんだ @ぱんだ歌劇団座長 氏)

【審査員コメント:アバターアワード実行委員長 大前広樹氏】
たくさんの素敵な一枚がある中、「ちょ、何これwwww混ざりたい!」って一番思った写真がこれでした!
■FUJIYAMA最優秀賞
(クリエイター:かみりんっ! 氏)

【審査員コメント:ちはや氏】
VRChatの中で過ごす『日常』の一瞬の美しさと、小さな冒険を見事に表現しています。普段見過ごしがちなリアルの空や風景も、バーチャルで仲間とこうして立ち止まり見つめると、まるで壮大な宇宙の一部に触れているかのような感覚になります。この作品は、VRの中に秘められた広大な世界と、そこで過ごす仲間とのかけがえのない時間を思い出させてくれる、特別な一枚です。
■ちはや賞(フジヤマ代表)
(クリエイター:あれぐろ@VRC氏)

■きりお賞(フジヤマ副代表)
(クリエイター:駄々田駄駄 氏)

■ニック賞(宇宙人) 特別審査員
(クリエイター:kur01てゃん 氏)


「アバターアワード2024特別功労賞」は「AIあんの」安野たかひろ氏に決定
 「アバターアワード2024特別功労賞」は、アバター文化の一般への認知度向上や文化推進に最も貢献した人に贈られる賞です。初代受賞の「キズナアイ」、2022年の「バーチャル美少女ねむ」、2023年の「宝鐘マリン」に続き、今回は「AIあんの」安野たかひろ氏に決定しました。2024年の東京都知事選に立候補した安野たかひろ氏は、自身のAIアバターを使って有権者との政策対話を実現。アバターの新たな活用方法や社会実装の可能性を創出し、その認知拡大に大きく貢献した功績を称え、表彰しました。
■「AIあんの」安野たかひろ氏より受賞コメント
 この度はアバターアワード2024特別功労賞という素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。東京都知事選において、このアバターAIあんのを通じ、有権者の皆様と政策対話を実現するという挑戦をさせていただきました。この取り組みは、単なるテクノロジーの活用にとどまらず、アバターがどのように社会に貢献できるのか、その可能性を模索する機会にもなったと思います。結果としてアバターの新しい活用方法やその未来への期待を皆様と共有できたことを大変嬉しく思っております。今回の受賞は、私1人の力ではなく、AIやアバター技術を支える開発者の皆様、そしてAIあんのを通じて対話をしてくださった有権者の方々のおかげです。これからもアバターを始めとする様々なテクノロジーを通じ、社会をより良くする方法を追求してまいりたいと思います。

「アバターアワード2024」 開催概要
■主催   :一般社団法人VRMコンソーシアム
■共催   :XR Kaigi 2024
■実行委員長:大前広樹 (一般社団法人VRMコンソーシアム 理事 渉外委員会委員長 /エンジニア)
■応募期間 :2024年9月26日(木)~10月27日(日)
■授賞式  :2024年12月11日(水)19:00~
       ・ニコニコ公式生放送:
       ・YouTube:
■公式サイト:
【VRMコンソーシアムについて】
3Dアバター向けファイルフォーマット「VRM」の策定・普及を目的とした一般社団法人です。詳細につきましては以下のサイトをご覧ください。

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