株式会社BUZZ GROUP
vVeStの鋭いラップとエモーショナルなトラック、Aasaのソウルフルな歌声が見事に調和する作品
SurvibeS(サバイブス)は、兵庫県西宮市出身のラッパー・vVeSt(ウエスト)、ダンサーとしても活躍するシンガー・Aasa(アーサ)と、DJ SYN(シン)の3人によるHIPHOP、R&Bクルー。
2023年3月30日に発足したという”SurvibeS”はレーベル、アートコレクティブとしての一面も持ち、HIPHOPの”4大要素”を意識したパーティーの開催なども行っています。
vVeStはHIPHOPの四大要素をバックグラウンドに持ち、vVeStとAasaの二人の出会いはダンスがキッカケであったりと、そんなカルチャー愛を感じる彼らが、12月4日に自身初となるEP『Before The Storm』(ビフォーザストーム)を配信リリースしました。
EP『Before The Storm』の制作過程や、謎に包まれたクルーについてなど話を伺いました。
ーリリース情報ー
SurvibeS『Before The Storm』
配信日:2024年12月4日
配信リンク:
トラックリスト:
1:Skit -2024/3/30-
2:WAY UP (feat. REGOLITH) [Remix]
3:SurvibeS (feat. K-Pleasure)
4:Thinking About Love
5:IntLo∞ -INfiniTy LOop-
初のEPとなる本作には、Buzz Bratsのメンバーとしても活躍するREGOLITHを客演に迎えた「WAY UP」のリミックスバージョンや、先行配信されていたK-Pleasureが参加する「SurvibeS」を含む全5曲を収録し、vVeStの鋭いラップとエモーショナルなトラック、Aasaのソウルフルな歌声が見事に調和する作品に仕上がっています。
EPを通して全曲をvVeStがプロデュースし、アートワークは京都出身のアーティスト・RYHKIが手がけた。これから彼らが巻き起こす嵐を予感させる一作です。
ーまず、EPのタイトル名『Before The Storm』にはどのような意味やテーマを込めましたか?
vVeSt:「Before The Storm」をそのまま日本語訳すると「嵐の前」という意味。
SurvibeSにとって、今がまさに「嵐の前」で、これから一気に上がって行くぞという意思表明です。いわば「革命前夜」みたいなイメージですね。
また、今は世界情勢なども含めて不確かな時代でもあると思うので、そこをサバイブしていくぞという気持ちも込めました。
ー今回のEP制作において大事にしたことは?
vVeSt:ジャンルを決めきらないようにしたことですね。激しめにラップする曲もあれば、バラードもあるといった感じで、バラエティに富んだ内容になるようにしました。
ー本作品は全曲をvVeStさんがプロデュースしたということでしたが、どのようにして作っていったのでしょうか。
vVeSt:自分でトラックを作ることも多いので、曲の作り方も多岐に渡っていて。
特にリファレンスも無いので、だからこそジャンル感を問われると難しかったりするんですが、今は自分の中から出てくるもので作っていることが多いです。
トラック先行で曲作る時もあるし、何かしている時に思いついたフックに合うトラックを探して買うときもあるし、テーマから曲を作る時もあります。
3曲目の「SurvibeS (feat. K-Pleasure)」は、ブーンバップによくあるサンプリングビートの中でも「頭を揺らす」イメージで作ったんですけど、結構思い通りに作れました。
「WAY UP (feat. REGOLITH) [Remix]」は、ちょっと新しい感じのブーンバップを目指していて、完全にブームバップでもないけど、トラップになったりとかじゃないし、ビートの打ち方に少しジャージークラブ的な要素を少しだけ入れたりしてトラックを作りました。
「Thinking About Love」は、R&Bっぽいものを作りたいというイメージが元々あって、そこに「愛とは何か」というテーマでAasaにポエムを書いてもらって作った曲です。
Aasaは家族のことや普遍的な愛について書いているんですが、僕はめちゃくちゃ引きずってる大好きだった元カノのことを書いています(笑)
だから、僕は特定の人に向けた愛を書いてるけど、Aasaは広い愛について書いてるから、めっちゃ面白い曲になりました。
Aasa:「Thinking About Love」は、広い意味での「愛」についてポエムを書いてと言われたので、私は家族からの愛を思うことが多かったのでこの歌詞になりました。
見方によっては恋愛にも見えるかもしれないですが、俯瞰してみると友情だったり家族愛としても感じられる普遍的なテーマになっているかなと思います。
ーREGOLITH(レゴリス)さんを客演に迎えた経緯は?
vVeSt:REGOLITHはめちゃくちゃイケメンやし、ラップも凄い上手いしイケてるんで、SurvibeSが一番最初にリリースした曲「WAY UP」のリミックスに客演お願いしました。
よくイベントで一緒になったり、僕と同い年なのもあって交流があって、お互いのパーティーで呼び合ったりしているうちにどんどん仲良くなっていきました。
Aasa:彼の「群青」*という曲が凄く好きで、是非呼びたいと思いました。
実際に客演で入ってもらったら、期待以上のものを書いてくれましたし、上手いこと汲み取ってくれたなというのがすごく嬉しかったですね。
*REGOLITH『がらくた』配信リンク:
(「群青」は2曲目)
vVeSt:もう本当に200点のバースを書いてくれました。
ほんまにちゃんと向き合ってくれて、前後のやりとりとかも人としてもめちゃくちゃリスペクト出来る感じでした。
レコーディングも僕の家で2人でやったんですけど、レコーディングも自分の録り方とは結構違って勉強になったし、「こいつ本当にラップ上手いな!」ってなりましたね。
ーSurvibeS結成のきっかけについて教えて下さい。
vVeSt:僕が2022年頃にアーティスト活動含めすべて辞めそうになってた時があって、最後に音楽活動を本気でやろうと思って2023年に結成しました。
本気で売れると考えた時に「この人だ」と思った、10年以上付き合いのあるシンガーのAasaを誘いました。
ークルーの名前であるSurvibeSの由来はなんでしょうか?
vVeSt:楽曲「SurvibeS (feat. K-Pleasure)」でも書いてある通りなのですが、結構シンプルで「サバイブするバイブス=生き抜くぞ」みたいな意味でつけましたね。生活においても、シーンにおいても、生き抜くぞという。
ーSurvibeSの音楽性について教えて下さい
vVeSt:90年代、特に90年代後半のUSの雰囲気を出していきたいなというのは考えていますね。
僕の個人的な意見であり、後付けでもあるんですけど、男女混合のクルーを考えたときに、思い浮かぶのはローリン・ヒル(Lauryn Hill)がいたフージーズ(The Fugees)や、分かりやすい例で言えばブラック・アイド・ピーズ(The Black Eyed Peas)ですね。
つまり、その中でのファーギー(Fergie)やローリン・ヒルのような存在になり得る人が必要だと思うんです。
ヒップホップだけど、しっかり歌える人がいるという感じ。
ローリン・ヒルはラップもしますが、そういうスタイルを考えると、やはり90年代、特に90年代後半のサウンドや雰囲気が浮かんできます。
僕たちがやりたいことともリンクしているし、ダンサーとしてその時代の曲で踊っていた世代だからこそ、自然とマッチする部分があります。そういうところを意識していますね。
ただ、僕たちに何が一番合うのかはまだはっきりとは分からないので、いろいろ試しながら探しているところです。
ーそれぞれのメンバーとの出会いのきっかけ
vVeSt:Aasaとは大学のダンスサークルで出会って、DJ SYNはイベントで会って仲良くなりました。
DJ SYN:遊びに行ったイベントでvVeStがダンスしてるのを見てかっこいいと思って声を掛けたのがきっかけです。そこで仲良くなって「DJをやってみたい」という話をしたら、家でDJを教えてくれたんですよ。DJをやったのはそれが初めてでした。
ーメンバーに対して思うことと、それぞれの魅力について教えて下さい。
【Aasa→vVeSt】
メロディーラインが上手なラッパーだと思います。ライブでのパフォーマンスも上手い。
vVeStが全てのパーティーの企画や楽曲のプロデュースを手掛けていて、そのアイデア力やプロデュース力は凄く尊敬しているし、熱意や豊富なHIPHOPの知識から生まれる説得力なども相まって本当に頼れる存在です。
人に合ったものを見つけてあげるのも上手で、どうすればもっと上達するか、魅力を引き出せるかを考えていつも的確なアドバイスをしてくれます。
【Aasa→DJ SYN】
DJ SYNは行動力があって、成長が早いんですよ。キャラクター的にも色んな人に可愛がられるし、貪欲に自分からいけるタイプ。
vVeStと出会ってから、SurvibeSのワンマンも見に来てくれたりして、次第にイベントのオープンDJとかもお願いするようになっていって、次第に信頼感が増してきて、SurvibeSに入ってもらいました。
現場に出るたびに成長する心強い存在です。
【DJ SYN→vVeSt】
DJ SYN:シンプルにラップが上手い!
発音もクリアだし、キャッチーなフローで、聞いていてスムーズに伝わってくる感覚があります。
【vVeSt→Aasa】
感情がしっかりと乗ったハスキーボイスが魅力で、特にエッジボイスを使う時の良さは聞けば分かると思います。Aasaに足りないのは本当に自信だけだと思っている(笑)
技術はさらに伸びる余地があるんですが、倍音の響きも綺麗で声質が良く、低音が安定しているのと、ピアノの経験が活きたピッチの良さもシンガーとして安定感がありますね。
DJ,BBOY,MC,GraffitiとHIPHOPの4大要素は、全部やったほうが楽しいし、分かることが多い
ーSurvibeSが主催するパーティーは、DJ,BBOY,MC,GraffitiとHIPHOPの4大要素を大事にしているということでしたが、それは何故なのでしょうか?
vVeSt:今のヒップホップシーンって、どうしてもラッパーが一番注目されがちだなと思っていて。
DJがラッパーと一緒に注目されることが少なくなってきていたり、ダンスシーンとラップシーンが分断されているような感じもするし、グラフィティもだいぶ離れちゃっているような印象があります。
それって本来のHIPHOPとは違うと思うんですよね。
DJがいて、DJのブレイクビーツでダンサーが踊り、ブレイクビーツで踊るからBボーイと呼ぶみたいな。
HIPHOPはすべてが繋がっていて、必然的に生まれたカルチャーだから、そういうHIPHOPの本質を一つのパーティーで表現したかったんです。
それに、今のHIPHOPシーンって、チェーンや時計を見せびらかしたり、お金、車、ドラッグ、セックスみたいなテーマが多いですが、僕としてはHIPHOPはもっと「自分たちの生活を良くするために」とか「現状を変えるために」とか、そういうレベルミュージックだと思っています。
だからこそ、HIPHOPはラップだけじゃなくカルチャーそのものであるということを、同世代や若い世代に伝えることで、HIPHOPをただの流行りじゃないカルチャーにしていきたいという思いもありますね。
それに、自分自身が全部のプレイヤーであるということも大きくて、体感として4エレメンツは1つだけやるより2つやった方が楽しいし、全部やった方が絶対に楽しいんですよ。
もともと僕はブレイクダンスを初めて、そこからDJとかグラフィティとかビートメイクとかビートボックスとかHIPHOPにまつわることを色々とやってきて、最終的にラップに行き着いたんですけど、だからこそ見えるものもあるというか。
DJをやっているからこそ曲をいっぱい知っていて、ラップする時にバリエーションがあるし、ダンスをやっているから「どんな曲やったら踊れるかな?」という事が分かるんですよ。
DJの時には、どんな曲作ったらいいのかが分かるし、グラフィティに関しても、自分がラッパーだから言葉に重きを置いてるわけなので、言葉遊びとか書きたいものが自然と出てくる。
だから全部が繋がってるなと思ってて、そのカルチャーの良さや面白さを伝えたいと思うんです。
踊れるラッパーの方が絶対かっこいいと思いますし。
GDX a.k.a SHUさんとMC HULKさんという本当にHIPHOPの超レジェンドのお二人がいらっしゃるんですが、60歳を超えられていますが、現役バリバリでラップしてダンスも踊る。とにかく、その姿がめちゃくちゃかっこいいんですよ。そういう大先輩にも影響を受けているところもあります。
2024/12/28(土)24:00-29:00
RelaxStation 2 @渋谷 JUMP
[東京都渋谷区宇田川町10-1 B1]
DOOR ¥2,000- / +1D ¥700-
-LIVE-
buntes
REGOLITH
SurvibeS
遼西
Muddy Pigeon
SYuN
-DJ-
Jester
DJ KENGO
DJ SYN
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