DNPの鑑賞システム「みどころキューブMR型」の実証実験を北秋田市で開始

大日本印刷（DNP）
ヘッドマウントディスプレイを通した鑑賞体験の可能性を検証


大日本印刷株式会社（DNP）は秋田県北秋田市と協力し、ヘッドマウントディスプレイ（HMD）を利用したMR（Mixed Reality：複合現実）の鑑賞体験を提供するDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ(R)＊1 MR型」の実証実験を2024年10月22日（火）～2025年2月28日（金）に同市の伊勢堂岱縄文館＊2と同市内の中学校の課外授業で実施します。
DNPは、MR鑑賞ならではの没入感や直感的な操作、複数人で同時鑑賞する価値や運用課題を検証し、「みどころキューブ MR型」の2024年度中の本格サービス開始を目指します。

【「みどころキューブ MR型」の実証実験の背景とポイント】
博物館法の改正（2023年4月1日施行）により、博物館の事業の一つにデジタルアーカイブの作成と公開が位置付けられました。DNPは、こうした動きに先駆けてデジタルアーカイブの公開も見据え、DNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころシリーズ(R)」＊3を開発・提供しています。このシリーズの一つ「みどころキューブ」は、PCやタブレット端末、スマートフォンを利用し、キューブ（立方体）状のインターフェースで文化財やアート作品の新しい見せ方を提案する鑑賞システムとして、2022年の提供開始以降、多くの採用実績を重ねてきました。

今回、HMDを利用した鑑賞システムとして、“キューブの中に入り込む”イマーシブな（没入感のある）鑑賞体験と、複数人での同時鑑賞を実現した「みどころキューブ MR型」プロトタイプ版を開発しました。

実証実験を行う北秋田市は、2022年度デジタル田園都市国家構想交付金（デジタル実装タイプTYPE1）に採択された世界遺産「伊勢堂岱遺跡のXR化」事業において、DNPの「みどころキューブ」「みどころビューア」と360°VR鑑賞システムを導入しました＊4。

伊勢堂岱縄文館の来館者や北秋田市民は、今回開発した「みどころキューブ MR型」とともに、同館展示中の「みどころキューブ」を活用した「伊勢堂岱キューブ」も体験できます。

同市職員のコメント：進化した伊勢堂岱キューブを多くの方々に体験していただきたい。



【「みどころキューブ MR型」の実証実験について】
○期間 ： 2024年10月22日（火）～2025年2月28日（金）
○場所 ： 伊勢堂岱縄文館（北秋田市脇神字小ケ田中田100-1）、北秋田市内の中学校
○主な内容 ：
　・伊勢堂岱縄文館の常設展への設置
　※イベント開催時のみ、複数人での同時MR鑑賞体験が可能
　・北秋田市内の中学校の課外授業で活用
　・伊勢堂岱縄文館関係者による評価

【「みどころキューブ MR型」の特長】
HMDの画面では、現実空間の映像に重ねて「みどころキューブ」の情報が表示されます。利用者は仮想空間のキューブの中に入り込んでさまざまな情報に触れるなど、PCやスマートフォン等で利用する場合と比べて、より没入感のある鑑賞体験ができます。

利用者は手や指の動きを使った直観的な操作でキューブ内の作品・資料等を自由に閲覧できます。

複数人で同時に鑑賞することにより、新たな視点やアイデアのきっかけにつながります。また、複数の鑑賞者自身が新しい問いを立てて探求し、深い理解を得ていく「探究的な学習」の支援ツールとしても活用できます。

PCやスマートフォン、タブレット端末用に制作した「みどころキューブ」のコンテンツを流用できます。



【今後の展開】
DNPは、今回の実証実験の結果をもとに「みどころキューブ MR型」の機能開発を進め、博物館・美術館に加え、学校教育や学習支援業等への導入を目指します。
DNPは今後も、文化財やアート作品等の保存・継承・公開などに関わる活動を推進し、多くの人々が多様な文化について学び、さまざまな体験が得られる事業を展開していきます＊5。

＊1　DNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブ」 →

＊2　北秋田市　伊勢堂岱縄文館 →

＊3　DNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころシリーズ」 →

＊4　2023年4月17日リリース：秋田市の世界文化遺産「伊勢堂岱遺跡」のXR化を起点に地域活性化を促進

＊5　DNPの文化財のデジタルアーカイブソリューション →

※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※記載された内容などは発表日現在のものです。今後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。