甘さと共に広がる自由!障害者の選択肢を増やしたい!

2024.10.19 19:01
このプロジェクトは、障害のある方が訓練費としての賃金ではなく、労働として給与を得ることを目指します。コンフィチュール(ジャム)の製造・販売を通じ、障がいがあっても自分の力で稼ぎ、選択肢を広げ、自分で選択できる環境を整えることが目標です。
今月の工賃は16,000円、休んだからかな?来月は17,000円もらえるようにしなくちゃ。」
「もっと頑張って20,000円を目指しましょうね」
このやりとりは毎月のことです。これは私と障がいがある方との会話です。
一か月で4,000円上がることはめったにありません。
初めまして。hajimeteconfitureの小笠原紀代美です。
国産の旬の果物を使って果物そのものを食べているようなコンフィチュールを作っています。
小さなお子様からおじいちゃんおばあちゃんまでそれぞれの晴れの日に、特別な日に日常にhajimete の日に、人生の初めてにお供できたらうれしいです。
初めてのクラウドファンディングです。どうぞよろしくお願い致します。
さて、では、なぜ障がい者とコンフィチュールなのか・・・?

《hajimeteconfitureが目指すこと》
それはズバリ「障がいのある方が労働が認められ給料を得ること」です。
福祉未経験の専業主婦から障がい者支援に携わるようになり主に就労支援で働きました。そこであまりにも障がい者の工賃が少ないことに驚きました。
そして、それにその状況が当たり前になっていて誰も疑問に思っていないことに何とも言えない気持ちになりました。
なぜ工賃が少ないのか?と考えてみました。
それは障がい者だからなのでしょうか?障害があっても懸命に働く人もいます。その対価が数千円、1万程度なのか?それに違和感を覚えて悶々としました。それなら自分たちで物を作って売って稼ぐというシンプルな事を実現したいと考えました。
《すぐ辞めよう・・しかし・・》
私は福祉経験が全くない専業主婦でした。子供も手が離れたのでパートとして働いた先が就労継続B型と呼ばれる作業所でした。
B型では、雇用契約を結ばずに作業を行い、利用者には作業に応じた工賃が支払われます。
雇用契約を結ばず訓練としてみなされているので給料ではなく工賃となります。
私は知的障がい、精神障がい、ダウン症の方たちと接するのは初めてで、うまくコミュニケーションが取れず初日に思ったのは「私には無理だ・・すぐ辞めよう」でした。
しかし毎日のように利用者の方々と接しているうちに、私の「オガサワラ」という少し言いにくい名前を懸命に呼んでくれる姿に、心がほぐれるようになりました。結局言えなくて、「オガワさん」とニコニコしながら挨拶をしてくれるその様子に仕事に行く足取りも軽くなっていきました。
また、皆さんがそれぞれの目標に向かって一生懸命に働く姿を目の当たりにしていくうちに、いつしか「辞めたい」という気持ちは消えていました。
*就労継続B型とは?*
障がいや病気などで一般企業で働くことが難しい方が、無理のないペースで働きながらスキルを身につけるための支援サービスです。
クリーニング、清掃、パンやお菓子の販売・製造、農作業、Webサイト作成など多岐にわたり、事業所によって異なります。




《工賃の額・・》
みなさんは障がい者の方々が就労継続B型と呼ばれる施設で働いて工賃をいくら手にしているかお分かりになりますか?
ほとんどの方が考えたこともないし、想像もできないと思います。
私の住んでいる千葉県の場合令和4年度では15,371円です。これは月額です。
時給にすると219円です。
初めての工賃の額を知ったときは何か計算の間違いをしたのではないかと衝撃をうけました。
《15,000円の工賃で何ができる?》
すぐに辞めるつもりが3か月、半年、1年・・結局12年続けています。
そんな私が感じたこと、それは障がい者の選択肢の少なさと選ぶ自由の少なさでした。
働く場所、余暇を楽しむ場所、行くまでの交通、等。
限られた中でお財布と相談しながら・・つまり月額15,000円の中でのやりくりとなります。
もちろん全員がそういうわけではないのですが私が接した方は多くがそういう状況でした。
一般的な20歳の大学生の平均バイト代は週に3~4日働いて月に5万~6万、夏休みには10万を超えることもあります。
この収入で旅行や趣味を楽しむなど自由な生活を謳歌するのが若者の特権です。
一方、障がい者の場合はどうでしょう。毎日B型で働いても15,000円程度です。賃上げが話題になる中、障がい者の賃上げはほとんど耳にしません。
障がい者だからって自由な生活を謳歌できないのでしょうか?

《怒りが原動力となり・・》
長く接している自閉症のAさんの願いがありました。それは「北海道で味噌ラーメンを食べたい」というものでした。周りのスタッフは聞き流し、「行けるといいね」という微妙な返事・・
なぜ?行くためにはどうしたらいいのか考えないのか?最初から行けるわけないと思っているのか?
私は沸々と怒りがこみあげてきました。そこで、二人でお金を貯めて北海道に行こう!と提案、4年半コツコツお金を貯めことにしました。

《怒りが喜びに変わる》
その4年半の間、嬉しいこともありました。一部のスタッフの意識が変わり応援してくれるようになったのです。アルバイトに来ていた親子ほど歳の離れた大学生が社会人となり、北海道に行く情報を聞きつけ一緒に行きたい!と言ってくれたのです。もう一人の学生バイトだった子も旅費を貯めていることを全力で応援してくれました。
そして3人で北海道に行き味噌ラーメンを食べることができました。みんなが応援してくれて実現し、周囲の人達は本当に行けたんだと感心していました。
しかし、これを特別なことにはしたくない思いが芽生えました。
《収入を増やしたい》
誰もが無理だと思っていた北海道の旅。それは楽しい時間でした。「また行こうね」と話しながら帰路につきました。行けたのはお金を貯めたから。お金があったから。
これを4年近くかけずに行くにはどうしたらいいのだろうか?
特別なことにしないためにはどうしたらいいのだろうか?
答えはシンプルでした。福祉の枠に縛られるのではなく、自分たちで収入を得てそのお金で好きなことを楽しむ。障がい者は往々にして選択肢が少なく15,000円の工賃ではできることも限られています。
15,000円と5万円ではできることの幅が全く違います。

《労働と認め給料を得る。なぜコンフィチュールなのか?》
5万円あればどうでしょうか?より多くの選択肢が広がります。
では何の労働をして給料を生み出せばいいのか?なかなか良い案が浮かばず時間だけが過ぎていきました。ある日ネット検索をしていたらある記事を見つけました。
とある地方の障がいのある方がコンフィチュールを作って賞を獲ったというものでした。
私はフルーツが大好きで、自分が好きなものでコンフィチュールが作れたら?それを障がいがある方と一緒に製造、販売してみたら?と想像をしてみました。
頭の中で整理をして、シミュレーションをしてみたらこれはできる!!と思いました。
《思いがこもった商品名》
私が作る初めてのコンフィチュール。これから起こる初めての事。初めての出会い。初めて手にとって頂くコンフィチュール。名前は「初めてコンフィチュール。hajimeteconfiture」にしました。
《hajimateconfitureの誕生》
ただのフルーツ好きでは説得力がない。まずは果物をさらに深く知るためにJSFCA認定オーガニックフルーツソムリエの資格を取得しました。
さあここからは、実食しながらの味の研究です。
百貨店、スーパー、デリショップなど、さまざまな場所で販売されているコンフィチュールを食べ比べてみました。 どれも美味しく、味わいは複雑で洗練されているものばかり。だけど私にはピンときませんでした。こんな中、「hajimeteconfiture」らしい味とは何かを探りながら試作を始めました。 いろいろなバリエーションを試していくうちに、シンプルに果物を贅沢に詰め込むコンフィチュールこそが「hajimeteらしい」のではないかと感じしました。
添加物は使わず、食材は果物と砂糖のみ。 
ピュアでシンプルなコンフィチュール、hajimeteconfitureの誕生です。
hajimeteconfitureのランナップ(一部)

《困り果てたInstagramでの情報発信》
私はSNS音痴です。しかし、今はSNSでの情報発信は必須です。どうしようか・・と途方に暮れていた私に救世主が現れました。出身地である福岡にいる親友の娘さんがInstagramの投稿に協力してくれるというのです。
このコロナ禍、在宅時間が増えているとのことでした。離れていてもできるし、私が投稿できない時間にもやってくれるということで私にとってはまさに渡りに船!すぐに私、親友、娘さんの3人でアカウントを共有しました。
フォロワーさんが少しずつ増えていく様子を3人で目の当たりにするうちに少し恥ずかしがり屋の娘さんとも距離が縮まっているように思います。投稿の写真をどうしようか迷っているとアドバイスしてくれたり、意見をくれるのでhajimeteconfitureには欠かせない存在です。
このように若い力と社会と繋がりができたらいいなと思っています。
《hajimeteconfitureのデビュー》
とあるご縁で出会った女性が、私の活動をマルシェへの出店という形で後押ししてくれました。
お手伝いとして、北海道に一緒に行った自閉症のAさんも同行しました。
hajimeteconfitureのデビューです。
「本当に商品を買ってもらえるのか?」 「障がい者であるAさんを皆さんはどう受け入れてくれるのか?」 そんな不安が頭をよぎっていました。そんな私をしり目にAさんはいつも通り。
販売が始まると私の心配はすぐに払拭され、Aさんとhajimete confitureを皆さんが温かく迎えて下さいました。
初めての出店なのにそれを感じさせないアットホームな空間と空気感。
障がい者のAさんに対して特別気を遣うわけでもなく、何の壁もなく接して下さいました。
乗り物酔いをしながらも駆けつけてくれた兄妹とお母さん、Aさんの様子が気になって来てくれた友人、デビューは嬉しいの連続でした。
2回目のマルシェは、前回よりさらにフレンドリーで、みなさんが当たり前のように受け入れてくださいました。 小さなお子様、常連のお客様、出店者の方々、そしてAさん。そこにはただ楽しいマルシェの時間が流れていました。 
その光景を眺めながら、私は心の中で「これだ!私が見たい社会は、この景色なんだ」と感じました。
《現状》
7月からスタートしてまだまだこれからです。仕入れ、印刷物関連、製造は私一人でやっています。
北海道に一緒に行ったAさんはボランティアでの参加が現状です。
美味しいコンフィチュールが出来たとしてもそれを売る場所がない・・。なんといっても知名度が低い。障がいがある方と一緒に労働をやるということはできていません。《最後に》
真の平等とは選択肢を持つことにある
これはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの言葉です。
全ての人々に平等な機会と選択肢が必要だ、という意味があります。障がいがある方達にも選択肢にすらなかったことを実現できるようにしたい。
社会を変えるとか障がい者みんなを幸せにするとかそんなたいそうなことは考えていません。まずは目の前の人たちの選択肢を増やすことが目標です。目の前の人。一人でも二人でもいいと思っています。私は元々大きな事を起こすような性格ではありません。古臭いかもしれませんが人と人のご縁で繋がっていくものだと思っています。実際にこのクラウドファンディングも様々なご縁があってのことです。
ゆっくりでいいのでこれも機会に障がいのある方のこと、hajimeteconfitureのことを知って頂けたらと思っています。
このクラウドファンディングは初めの一歩です。皆様のご支援で初めての一歩を踏み出したいです。
どうぞよろしくお願い致します。

《応援メッセージ》
この度は、私のプロジェクトをご覧いただき、誠にありがとうございます。この取り組みを応援して下さる方からメッセージを頂きました。ご紹介をさせて頂ければと思います。
今、障害のある人たちは、暮らしの場や働く場など「居場所」がなく、彷徨い、困っています。
その居場所づくりに取り組んでいるのがhajimeteconfiture小笠原紀代美さんの取り組みです。
社会に障害のある方の働く場をつくり、居場所や生活の糧を作っていこうと考えているのです。今の障害のある方の作業所での就労(就労継続支援B型事業所)による収入は全国平均で17,000円程度です。
障害のない人にこの問題をあてはめてみましょう。私たちが毎日就労して、給料が2万円にも満たないといったことがあるでしょうか?
私の子どもは障害をもって生まれてきました。そして、これからも障害を持ちながら一生涯生きていきます。障害は努力では当然治りません。障害は治らなくても…障害のある方たちに対して、社会全体が理解を持ち、「ともに生きていく」という姿勢でこれからも寄り添ってもらえれば…それが障害を持つ子の親の何よりのねがいです。その第一歩にhajimeteconfitureの取り組みに是非、応援よろしくお願いいたします。
今回、浦安商工会議所が支援するクラウドファンディング事業において、第 1 号となる挑戦者が誕生したことを非常に嬉しく思います。 
小笠原さんは昨年 12 月に開催したクラウドファンディングセミナーにご参加いただきましたが、その時はまさか第 1 号の挑戦者になるとは思っていませんでした。 
その後、小笠原さんの「コンフィチュールの製造、販売を通じて障がい者の選択肢を増やし たい!」という熱い想いや現状の課題などを聞くにつれ、これはクラウドファンディングが 合っていると感じ、提案をさせていただき、挑戦していただくこ ととなりました。 クラウドファンディングのページやストーリー設計など、お仕事や家事の忙しい合間を縫 って、何度も商工会議所に足を運び、取り組む姿勢と情熱に大変感銘を受けました。 
また、このプロジェクトに関わる中で、私自身も障がい者の方々が直面している現実や課題 について知ることができました。特に、就労継続 B 型で働く障がい者の方々の工賃が月に 20,000 円にも満たないという現状に驚きました。そして、この現状を少しでも改善し、障がい者の方々に多様な選択肢を増やしたいという小笠原さんの強い想いに深く感銘を受けました。 小笠原さんの挑戦を全力で応援しています。
皆様も是非、温かいご支援をお願い致します。
私も福祉の仕事に携わっています。プロジェクトを読んで、熱い気持ちと真剣に取り組まれている姿勢を感じました。一人の力が大きな輪に広がっていくことを願っています。
商品にも、こだわりが詰まっていますね。デザインも可愛いし、センスを感じます。
近ければ、体験もしたいと思いました。商品が届くのが楽しみです。お友達にも紹介しました。
頑張ってください!
親族に障害者を持つ医療従事者です。
なんとなくは、作業所の内容など知ってはいたのですが、実際に健常者が就業した時の時間単価や移動にかかる費用などを比較すると、あまりに不利な条件で、小さな幸せでさえ手に入れる事が容易ではない事に、愕然としました。
通常はそれで終わりなのかも知れないところを、自分自身で労働の場を作ろうと考えた事は、素晴らしいです。
しかもその方法論が、ワンアンドオンリーに近い製品を作り、それが故に購買意欲を誘うものである。だからこそ、障害を持つ方を副次的にサポートしようという、大義がなくとも、シンプルに買いたくなるような製品を目指していることが、小笠原さんならではの仕事のやり方なのだと思います。
全てを一人でこなすオールラウンドプレーヤーに惜しみないエールを送りますね。

《リターンについて》
手渡しコース、郵送コース、応援コースの3つのパターンをご用意しています。
詳しい内容は「リターンを選ぶ」をご覧下さい。1.手渡しコース  近辺までお届け致します。
9,000円(5個)/5,500円(3個)/2,500円(1個)
画像は9,000円コース2.手渡し+製造体験コース  
10,000円(5個)
3.手渡しコース オリジナルかや織ふきん
 2,000円
4.郵送コース  郵送にてお届け致します。
10,000円(5個)/6,500円(3個)/3,500円(1個)
画像は10,000円コース
5.応援コース hajimeteconfitureを応援します。
1,500円
《支援金の使い道》
・リターン品の材料費、資材費
・hajimeteconfitureオリジナルの贈答用化粧箱製作費
《スケジュール》
11月30日 クラウドファンディング終了
2025年
1月中旬  リターン品を順次発送

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