#住宅 #YouTube #事業成長の裏側
株式会社ネオ・クラフトは、千葉県九十九里海沿いで注文住宅・リフォームを提供する工務店です。
大工からスタートして創業23年目、昨年8月からは住宅フランチャイズ「平屋コンパクトハウス専門S-CRAFT®(以下、S-CRAFT)」を展開し、現在は全国に9社のS-CRAFT○○店が誕生しています。
コロナ禍以降、SNS・動画配信が情報収集の大半を締めるようになり、当然ながら住宅業界もその渦中にあります。そしてS-CRAFTでは、YouTube動画に特化した発信から広告宣伝費を掛けず、注文住宅の受注をして成長する仕組みを構築しました。
このストーリーでは当社のYouTube動画に取り組む背景、その活用法とYouTube投稿をスタートしたきっかけや現在進行形の苦労をお伝えします。
そしてこのストーリーをきっかけに、まだYouTube投稿をしていない企業様が動画投稿の可能性と、新たな事業展開への道しるべになると幸いです。
YouTube登録者4.3万人のチャンネル運営をする代表取締役 新原
千葉県を拠点とする地域の住宅会社が、YouTube配信をきっかけに全国フランチャイズ展開へ
フランチャイズ本部と聞けば、大都市にある中堅規模の企業を想像するかもしれません。S-CRAFT本部は千葉県大網白里市(人口5万人以下)を拠点に、毎月注文住宅を受注しながら各地に加盟店を増やし事業拡大している地域の住宅会社です。
そして毎日、日本各地から新築相談のメールが入り加盟店が無いエリアではお断りするしかない状況は「3年以上前」からになります。
では、S-CRAFTがYouTubeだけで集客する仕組みを端的に解説し、YouTubeの可能性をお伝えします。
1. 小さな平屋だけを扱う”平屋コンパクト”というブランド
2. 動画で選べるコンパクトハウスの間取り
3. イベント告知で全国のファンを千葉県へ
4. 競合他社と圧倒的差別化をするYouTuber戦略
5. ターゲット層を40代以上に絞り込んだ動画発信
この5つのポイントをYouTube動画で発信し、登録者が増えれば問い合わせも増えていく仕組みで事業を成長させています。
間取り動画は70本以上になり、視聴者が好きな間取りを選び問い合わせに繋がる
皆さんが気になるのは<YouTubeをやる前とやってからの成果>だと思います。もちろんYouTubeをやる前は地域に向けた販促しか出来なかったので、多い月でも問い合わせは3~5件でした。新聞折込を入れて10件になるかどうかです。当時、モデルハウスへの来場者も1ヶ月に5組程度でした。
YouTubeチャンネルが登録者1万人を越えた2020年8月、取り巻く環境が激変していきます。
〇 問い合わせ 20件以上
〇 モデルハウス来場者 40組以上
2021年の1年間、問い合わせ件数は480件となりモデルハウス来場者も200組を超えました。急激な環境の変化に対応する事が追い付かず、2022年にモデルハウスを手放すことになります。
そして現在、モデルハウスが無くてもYouTubeからコンスタントに受注をいただき、更に加盟店も受注を出来るようになっています。ここまで読むとサクセスストーリーのようですが、表舞台には出ていない苦悩と苦労が当然ながらありました。
7年間模索し続けたYouTube。転機となったのは、モデルハウス建築の様子を映し、自分と自社の想いを込めた動画
YouTubeチャンネルを開設したのは2011年でした。まだ下請けで大工をやっていた頃です。当時、ブログで情報発信をするのが日課になっていて、テキストだけではない動画発信に興味を持ちスタートしました。そうはいっても何を投稿すれば良いかもわからず、2011年~2018年の7年間で投稿した動画の数は55本です。もちろん、何の成果もありませんでした。
転機となったのは2019年、自社で初となるモデルハウスを建築することになり、その様子と自分・自社の想いを動画で投稿することになります。同時に、ブログの投稿から動画投稿へとチェンジしていった転換期にもなります。×
(2018年のYouTube登録者数は1000人程でした)
動画内で”全て自分の言葉で伝える”ことにフォーカス。視聴者から喜びや期待の声が続々と
動画投稿の歴だけは長く、スマホで動画編集も出来るようになっていたこともあり、建築工事の様子をYouTubeで発信するようになります。驚くことに、当時は建築中のリアルな作業動画を投稿するチャンネルも少なかったこともあり、モデルハウス完成前に登録者は3000人を越えていました。
そしてモデルハウス完成に合わせ、ルームツアー動画や建物解説動画を毎週投稿することになります。
今でもですが、動画内では”全て自分の言葉で伝える”という部分にフォーカスし続けています。それを継続するといつの間にか次の効果が現れました。
・新原さんの想いが伝わる。建てる時は相談したい
・とても誠実な説明で安心できる
・話している建物性能を体感してみたい
・次の動画が楽しみだ
・間取り動画シリーズの更新が待ち遠しい(これが後々苦悩をもたらします)
これが2019年~2020年のコロナ禍真っ只中の出来事でした。そして全国的に外出自粛が促される中、海沿いモデルハウスには1ヶ月で40組以上の来場者が訪れるのです。
YouTube登録者も1万人を越え、YouTuberとしての活動が本格化するとともに動画への苦悩が始まります。
集客から受注へと結びつけるため生まれたのがS-CRAFT。全国での建築が対応可能に
YouTubeチャンネル内で人気の動画は<間取り動画シリーズ>でした。小さな平屋の間取りを3Dソフトで作成し、疑似ルームツアーを体感できる動画です。1番人気の動画では250万再生のプランもあります。
しかし、この時は間取りを見たい人が見るチャンネルになっていて、受注にはさほど結びつかないというアンバランスな状況にありました。これだけ集客出来ていてもです。
その原因を考えた時、次の部分が浮かび上がります。
1. 本気で建てたい人ではないのが殆ど
2. 千葉県外の人が8割なので、そもそも対応出来ない
3. 間取りを見たい、相談したい人(潜在顧客のまま)
それもそのはず、当社は「千葉県内」に特化した建築しかしていないからです。しかし現実的には、全国から問い合わせもあり全国から来場相談もあります。建築対応出来ないのに・・です。そこで新たなブランドS-CRAFTを立ち上げ、全国対応可能という流れを構築することになります。
さらにYouTube動画の内容も変更し、これまで以上に<トップの顔出し>を強調しながら、より潜在顧客が安心して頼ってもらえる解説動画にシフトしていきました。
もちろん、企業のトップが顔出しするリスクも大きく人間性が露わになり、その動画は未来も残ることになります。そのリスクと引き換えに、動画はより視聴されるようになり、全国でS-CRAFTのコンパクトハウスを建てたいという潜在顧客は顕在顧客へと変わっていきました。
10年以上かけて構築したS-CRAFTの家づくり。共感してくれる仲間とともに新たな市場開拓を
S-CRAFTはYouTube動画で集客を行い、YouTube動画から受注をします。お客様から問い合わせが入る段階で「動画の○○番を建てたい」と言われる仕組みがあります。
住宅会社では、初期問い合わせの段階でヒアリングを行い、間取り提案が普通です。
その労力を使わずに、すでに建てたい間取りが決まっている、あとは金額次第。
これがS-CRAFTのお客様です。この仕組みを構築するのに、実に10年以上かかってきた事になります。
同業の方にこの同じ苦労をしてもらわなくとも、S-CRAFTの家づくりに対する想いに共感してもられえば、加盟頂いてこの仕組みを直ぐに活用してもらう事ができます。
集客に苦労している住宅会社が多い中、S-CRAFTは集客を増やしつつも加盟店不在エリアのお断りを現在も行っています。
YouTube動画の可能性はまだまだこれからです。動画に慣れていない企業様でもS-CRAFT本部では<動画運営サポートサービス>を用意し、すぐにYouTubeをスタート出来る体制が整っています。
成果を出している同業の動画を眺めるだけではなく、発信する側になって事業の再構築をし新たな市場を一緒に作っていきましょう。
◆S-CRAFT®加盟店募集サイトはこちら