中国新聞社のアプリ「みみみ」がグッドデザイン・ベスト100受賞 地方紙ニュースアプリで初

2024.10.16 14:38
株式会社中国新聞社
 株式会社中国新聞社(本社:広島市中区)のニュースアプリ「みみみ」が、2024年度グッドデザイン・ベスト100(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)に選出されました。地方紙のニュースアプリとしては初のグッドデザイン賞およびグッドデザイン・ベスト100の受賞となります。

 「みみみ」は若い世代に新しいニュース体験を届けるため、フェンリル株式会社(本社:大阪府大阪市)をパートナーとして共同開発しました。親しみやすい画面デザインや、記者とユーザーがアプリ内で直接対話し、暮らしの疑問や困りごとを共に解決する仕組みなど、地域メディアが担うべき役割を探求したサービス設計を含め高く評価されました。

 受賞を励みとし、確かな情報で地域社会をつなぐ地元新聞社として、持続可能なジャーナリズムやニュース流通の在り方を探る地方発の挑戦を続けてまいります。

みみみ受賞ページ:
グッドデザイン・ベスト100
 その年のすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、審美性、提案性、可能性などにおいて総合的に優れているとして高い評価を受けた100点です。今日におけるデザインの水準を高めるに相応しい、これからのモデルとなりうるデザインとして選出されました。
審査委員による評価コメント(全文)
 本アプリは、伝統的なジャーナリズムとデジタルネイティブ世代をつなぐ大胆で革新的な架け橋となっている。サービスデザインと人間中心設計(HCD)を統合することにより、若いユーザーの進化するニーズを満たし、重要な情報リテラシーを育成し、誤情報と闘う。ジャーナリストと直接対話できる「イドバタ」機能は、透明性と地域のコ・クリエーションへのコミットメントを体現している。視覚に訴える「コレだけ」機能を含む直感的でユーザー中心のデザインにより、ユーザーは確実に関与し、情報を得ることができる。このアプリは情報倫理への理解を深め、市民の参加を促し、偏りのない洞察力を提供しており、既存の業界に新しい価値を創造するデザインの力を示している。

「みみみ」について
 「みつける、みになる、みんなでつくる」をコンセプトに、2024年3月にリリース。ニュースと出合い、学び、自ら関わるまったく新しいニュース体験を目指すアプリです。大きな特長は、SNSのような画面デザインでニュースの概要を伝える「コレだけ」と、記者とユーザーが直接対話できる投稿機能「イドバタ」です。
「コレだけ」
 記者が厳選したニュースを、大きな写真と短い要約文で伝える「みるニュース」です。慣れ親しんだSNSのような画面で、出勤前や移動中などの隙間時間にチェックできます。信頼性の高い情報を、短時間で効率よく。タイパ重視の若い世代にニュースとの新しい出合いを提案します。
「イドバタ」
 地域の人が集い情報を交わす「井戸端会議」のように、ニュースに関する疑問や感想、体験などを投稿できます。ユーザーと記者が直接交流し、現場取材に裏付けられた確かな情報を基に、一緒に地域の課題解決に知恵を出し合います。記者が同じまちに暮らす地方紙だからこそ可能な「こたえる新聞」を目指します。
「みみみ」公式サイト
このほか詳細につきましては、下記の公式サイトをご覧ください。
「私の選んだ一品」にも審査委員2人が選出
 グッドデザイン・ベスト100に加え、審査委員が個人的なお気に入りや注目のデザインをセレクトする「私が選んだ一品」にも、ドミニク・チェン氏(情報学研究者)、Ana Arriola-Kanada氏(経営者/プロダクトデザイナー/研究者/エンジニア)の2人から選出いただきました。
ドミニク・チェン氏のコメント(全文)
 各種SNSでデマ・フェイクニュースが蔓延するなか、あらためてプロのジャーナリズムの価値が増大しているように思います。「みみみ」は優れたビジュアルと要約の動線設計によって、SNSのインスタントなタイパ的感覚が体に浸透した現代人にも効果的に訴求するデザインを実現していると感じました。

Ana Arriola-Kanada氏のコメント(英語原文)
Children’s News Platform
Theme: Brave Attitude
・ This innovative platform demonstrates a bold commitment to truth and education, standing firm against the pervasive issue of fake news.
Theme: Organic Design
・ The intuitive and child-friendly interface is seamlessly integrated with educational content, ensuring that young minds are both informed and engaged.
Merits:
・ Educates children on the importance of provenance and editorial ethics.
・ Fosters social good and civic engagement, preparing the next generation to be thoughtful and responsible citizens.
・ Provides unbiased insights, nurturing a discerning and well-informed youth.

Ana Arriola-Kanada氏のコメント(中国新聞社仮訳)
子どものためのニュースプラットフォーム
テーマ:勇敢な態度
 ・革新的なプラットフォームとして真実と教育に対し果敢にコミットし、フェイクニュースの蔓延に立ち向かっている。
テーマ:有機的デザイン
 ・直感的で子どもにも親しみやすいインターフェースは、教育的コンテンツとシームレスに調和し、若者が情報を得て社会に関わることを確かにしている。
メリット
 ・子どもたちに、情報の出所と編集倫理の重要性を教える。
 ・ソーシャルグッドと市民の社会参加を促し、次世代が思慮深く責任ある市民になるよう備える。
 ・偏りのない洞察を提供し、十分な情報を得た見識ある若者を育てる。

グッドデザイン賞とは
 1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。

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