エステールホールディングス株式会社は、日本最大規模の店舗数を誇るジュエリーのリーディングカンパニーです。
業界では珍しい製販一貫体制を敷き、店舗の多くはショッピングセンターや駅ビルに構えています。
日常の生活圏の中に店舗があることで、「敷居が高く入りづらい」ジュエリーショップではなく、「日本一明るく、元気なジュエリーショップ」を目指しています。
今回は、エステールホールディングスの担当者に「地域密着」を意識したおもてなしによって評判を呼んでいる店舗づくりについてお伺いしました。
エステールホールディングスは1954年、創業者で現・名誉会長の丸山朝が一軒の小さな宝石研磨加工工場を開いたのが始まり。
長野県佐久市のキラキラと光るまばゆい宝石の輝きに魅了された創業者の飽くなき想いと夢が詰まった小さな研磨工場は取引先の間でも評判となり、埼玉県、そしてベトナムへと生産拠点を広げることとなりました。
創業当時から一貫しているのは、「ものづくり」へのこだわり。その想いに対する社員一人ひとりの共感が、全国のショップ(海外はベトナムやカンボジア)で自社のジュエリーをお届けする際の自信や確かな説得力となり、お客様からの評判の良さにも繋がっています。
ジュエリー以外にも、眼鏡や帽子などの服飾雑貨を通し、お客様にトータルファッションを提案しています。
中核事業である宝飾事業部のコスメ事業は、ベトナムに世界最大規模(東京ドーム約28個分)のアコヤ真珠養殖場を有しています。
豊かな自然環境を活かし、地域の発展と雇用創出に寄与してきました。
コスメブランド「Tamahana(珠花=たまはな)」の誕生
アコヤ真珠養殖の工程を成す貝の浜揚げ作業は、寒い時期に行われます。
そして、そこで働いている多くの方たちの手がとても美しいことに気付いたのです。調べてみると、どうやら真珠由来成分が肌に潤いを与えるということが分かりました。
そのことが、エステールホールディングスが本気で化粧品について考えるきっかけとなり、「Tamahana(珠花=たまはな)」というコスメブランドを生み出すことに繋がったのです。
「ジュエリーの会社が、なぜ化粧品を?」と疑問に思う方も多いと思います。
しかし、コスメ事業に進出したのは、「美しさ」に着目したからではなく、鉱物油や石油系界面活性剤、パラベンを使わない「安全・安心」な化粧品をお届けしたいという一心からでした。
この「Tamahana」が10年以上愛されているコスメブランドへと成長できたのは、お客様からの評判と信頼の高さの表れではないでしょうか。
エステールホールディングスは、「地域密着」をとても大切にしています。
お買い物のついで、お仕事帰り、あるいはご旅行中のお客様にもお気軽に立ち寄っていただけるよう幅広い商品を取り揃え、高校生のデビュージュエリーから世代を超えて受け継げる宝飾品、真珠成分を使用したコスメなどを提案しています。
店舗は全国にあるため、ご旅行先でお求めいただいたジュエリーのアフターサービスにも、ご自宅の最寄り店舗で対応可能です。
ジュエリーを新しく生まれ変わらせる「FOR TSUNAGU」
現在はジュエリーのリフォームサービス「FOR TSUNAGU」に力を入れています。
ジュエリーボックスに長い間しまわれていた指輪や、片方だけになってしまったイヤリング、ご旅行先で思い出に買ったルース(台座にはまっていない宝石)など、さまざまなストーリーのあるジュエリーが生まれ変わるお手伝いをしています。
新しく買うのではなく、今あるジュエリーをリフォームして楽しむことは、お財布にも環境にも優しい、ジュエリーのサスティナブルな楽しみ方です。
店頭にはさまざまな色、形のルースが並び、約1万通りのデザインからイメージ通りの物を探す喜びも味わえるよう工夫しています。
ジュエリーのリフォーム提案には、高度な知識と経験が必要です。
そのスキルを全社員が身につけるため、これまで培った技術と経験を操作性の良い専用タブレットに落とし込み、全店へ設置しました。
社歴・習熟度に応じた研修も継続的に実施し、今や全国どの店舗でも高品質のリフォーム提案が可能となりました。
問題点があれば、現場の意見を踏まえた上でシステムを改良し、お客様にとって満足度の高いサービスを追求し続けています。
納期に関してもスケールメリットを活かすことで大幅な短縮が実現し、最短11日間で生まれ変わったジュエリーをお届けできるようになっています。
今後に向けては店舗・事業をさらに拡大し、老若男女のお客様に対応していくため、魅力ある人材の採用活動に力を入れています。
エステールホールディングスが重視しているのは単なる「接客」ではなく、人と人とのコミュニケーションによる日々のおもてなし。そのため、エステールホールディングスでは「人を大切にできる」仲間を求めています。
また、宝飾事業を担うAs-meエステール株式会社の社名にあるように、社員一人ひとりが「As-me(私らしく)」表現でき、各自がひとつのブランドとして輝ける環境を整えています。
丸山社長も、社員に対しては日頃から「店長は“経営者”であれ」と話しています。
店舗の数字管理はもちろん、ディスプレイや商品ラインの作成、お客様に合った取引メーカーの選定、一緒に働く人材の面接や育成など、さまざまな経験を積めることで、仕事の自由度が高まると評判です。
採用活動では個性や人柄、長所など、ひとつでも「自分らしさ」を持ち、心身共に健康で努力を惜しまない方を歓迎しています。
「日本一明るく、元気なジュエリーショップ」を目指す中では「明るさ」「素直さ」「コミュニケーション」を重視し、初対面のお客様も思わず笑顔にしてしまうようなおもてなしができる方を求めています。
お客様とジュエリーを繋げ、より多くの幸せを届けるために
もちろん、教育体制も充実させています。ジュエリーコーディネーター検定支援では、テキスト貸与や過去問題集、隙間時間に活用できるWeb問題集の配布、自身の習熟度に合わせた試験対策セミナーなどを行っています。
宝石についてより詳しく学ぶことで、ジュエリーの良さをお客様にご提案できるプロのジュエリーアドバイザーとして自信を持ち、自分を高めていけるよう、合格に向けた万全のサポートを提供しています。
また、店舗では高額商品を取り扱うため、言葉遣いや仕草、お客様の要望をくみ取る力、聞き出す力など、OJTの他にも専門研修の場を設けています。
高度な接客マナーが身につく仕事を通して人間力も高まり、まさに「As-me」を表現できる環境を整えています。
お客様とジュエリーが繋がる瞬間は、何度経験しても、何年経っても忘れられない最高の働きがいを感じられる瞬間です。
最高の笑顔と共に「あなたで良かった、ありがとう」と言ってくださるお客様との信頼関係を築けたときは、自分のサービスが誰かの幸せに役立ったと実感できますし、それが自己成長の原動力にもなるのです。
エステールホールディングスは東証スタンダード市場の上場企業として、自分らしく、そして安心して長く働く上で欠かせないワーク・ライフ・バランスを充実できる条件が揃っていることも魅力です。
実際に、時短勤務制度に関する国の基準は子どもが満6歳になる誕生日を含む年度末までですが、エステールホールディングスは9歳(小学3年生)になる年度末まで拡大しています。
子育て中の社員にも、「仕事と家庭を両立しやすい」と評判です。
エステールホールディングスは創業から70年を迎えた現在も、時代の変化とお客様のニーズに合わせた改革の歩みを止めていません。
お客様からいただいた嬉しいお声だけでなく、お叱りのアドバイスなども日々共有し、さらなる業務改善に役立てています。
インターネット上のネガティブな口コミにも真摯に向き合い、しっかりと対応することが、お客様の満足度向上にとっても社員の自己成長にとっても必要なことと捉えているのです。
これからも親から子、孫、あるいはその次の世代へと繋ぐジュエリーをご提案し、国内最大級のジュエリーチェーンとしてサスティナブルな社会を牽引していきたいと考えるエステールホールディングスの今後に期待が膨らみます。