ここまで攻めるトヨタはもう見られない!? モチーフはステルス戦闘機の「WiLL VS」がたった200万円で買えたとかマジか!

2024.10.11 17:20
この記事をまとめると
■トヨタは異業種企業の合同プロジェクトにより「WiLL」シリーズを手掛けた
■WiLLシリーズの第2弾が「WiLL VS」だった
■ステルス戦闘機がテーマとなっておりカローラベースでありながら専用装備が多かった
ステルス戦闘機をイメージ!
  みなさんは2000年から2002年にかけてトヨタが発売した「WiLL」シリーズというクルマを覚えているだろうか。異業種企業の合同プロジェクトで、花王やアサヒビールも参加。その第1弾がカボチャの馬車をイメージした「Vi」(2000〜2001年)。
  そして第2弾となるのが、「WiLL」シリーズでもっとも尖った存在だった「VS」(2001〜2004年)だ。トヨタ車とは思えない、ステルス戦闘機をモチーフにした奇抜なデザインコンセプトで、「理屈抜きにカッコいいスタイル」を追求したとされる、当時のカローラなどと同じプラットフォーム、パワーユニットを用いたコンパクトカーだ。
  もっと詳しく説明すると、「リラックス」「エモーション」「クリエイティブ」「クール」という4つのテーマに基づきプロモーションを実施した「WiLL」シリーズのなかで、「クール」商品として発売されたのが「WiLL VS」。大胆でスタイリッシュなデザインと優れたユーティリティ、高い走行性能をあわせもつクロスオーバータイプの新コンセプト5ドアモデルだと説明される。
  ボディサイズは全長4385×全幅1720×全高1430mm。ホイールベース2600mm。室内寸法は室内長1830×室内幅1405×室内高1185mm。車重は1190kg(2ZZ-GE1・8LVVTL-i 2WD)だ。
  パワーユニットは1.8リッターVVT-i機構付き直4DOHC(1ZZ-FE型)、および1.8リッターVVTL-i機構付き直4DOHC(2ZZ-GE型)の2種。1ZZ-FE型は駆動方式によってスペックが異なり、FFが136馬力/6000rpm、17.4kg-m/4200rpm、Vフレックス フルタイム4WDは125馬力/6000rpm、16.4kg-m/4200rpmというもの。一方、2ZZ-GE型は190馬力/7600rpm、18.4kg-m/6800rpmものパワーとトルクを絞り出す高性能ユニットを搭載する(こちらの10・15モード燃費は12.0km/L)。
見た目を裏切らない走りに痺れた
  サスペンションはフロントがストラット、リヤはFFがトーションビーム、4WDはダブルウイッシュボーン。ミッションは斬新な操縦桿デザインのフロア式4速AT。タイヤは205/55R16または195/65R15。2ZZ-GE型にはステアリングでギヤ操作が行えるスポーツステアシフトマチックも設定されていた。
  インテリアも斬新だ。繰り返すがシフターは操縦桿のようなL字デザインで、メーターも戦闘機を彷彿させるグラフィックが用いられていたのである。いい方を変えれば子供っぽいが、そこがまた男の子に刺さったはずである。
  安全装備としては全車にデュアルエアバッグ、フォースリミッター&プリテンショナー付きシートべルト、ブレーキアシスト、EBD付きABS、ブレーキアシストを標準装備する。2001年4月の発売当初の価格は175~205万円であった。
  なお、「WiLL VS」には100台限定でマニュアル車が用意された「レッドスペシャル」や「ホワイトスペシャル」というレアなモデルも存在した。
  そんな「WiLL VS」の走りは、当時のカローラより遥かに煮詰められたものだったと記憶する。前席に限ればシートのかけ心地はいいし、足まわりもベースのカローラに対して専用化され、操縦性も、硬めの乗り心地もまずまずのレベルに仕上げられていたのだ。エンジンやATはカローラ譲りのはずだが、カローラに対してグレードが少なく、タイヤも2種類だったことが、走りの煮詰めがしやすかったということだろうか。ただし、後席は頭上方向に余裕がなく、ウインドウが小さく、閉鎖感のあるものではあった。前席優先に割り切ったパッケージングといえるだろう。
  ちなみに「WiLL」シリーズ第3弾は2002年10月に発売された「WiLLサイファ」。ディスプレイ型ヘルメット、サイバーカプセルをコンセプト、テーマとした、初代ヴィッツのプラットフォームを用いたハッチバックタイプのコンパクトカーで、トヨタ初の車両情報通信サービスの「G-BOOK」に対応し、話題を呼んだ。その後、パッソや2代目ヴィッツの登場もあり、2005年7月に生産終了。「WiLL」プロジェクトも終了している。
  中古車情報サイトで「WiLL VS」を検索してみると、8台がヒット。100万円以下からの値付けだった。今、乗っても、かなり目立つクルマであることは間違いない。ステルス戦闘機をモチーフにしたエクステリアデザインもさることながら、トヨタマークが付いていない無国籍風の1台だからだ。

あわせて読みたい

マクラーレンがP1後継のスーパーカー「W1」を世界初公開! 1275馬力&1340Nmでブランド史上最強モデルに
WEB CARTOP
【海外試乗】7年ぶりのフルモデルチェンジ! ベストセラーSUVが全方位的に進化「フォルクスワーゲン・ティグアンTDI 4モーションRライン」
CARSMEET WEB
ロキソニンにまつわる素朴な疑問を薬の作り手が解決! 小さな錠剤に込められた想いとは
antenna
フェラーリの新しい提案、初の4ドア4シーターモデル「プロサングエ」の凄さとは?【自動車業界の研究】
CARSMEET WEB
上位車種の最廉価グレードと下位車種の最上級グレード! 価格差が小さいならドッチが買いか考えてみた
WEB CARTOP
山形県初のプリン専門店「山形プリン」開業6周年を記念した特別ギフトセット数量限定販売
PR TIMES Topics
「マツダの自信作がついに」新たなフラッグシップSUV“CX-80”が登場、後輪駆動ベースのラージプラットフォームを採用
MonoMaxWEB
【比較試乗】進化から深化へと向かうターニングポイント。スポーティさとラグジュアリーが融合したバイエルンの4ドアクーペ「ポルシェ・パナメーラ vs BMW 8シリーズ・グランクーペ」
CARSMEET WEB
mitera organicsシリーズ第三弾フェミニンオイル「mitera organics feminine oil」誕生
PR TIMES Topics
メルセデスAMG CLE53 4MATIC+カブリオレ(4WD/9AT)【海外試乗記】
webCG
「アクティブな軽スーパーハイトワゴンが進化」アウトドアライフにマッチする“マツダ フレアワゴン タフスタイル”がフルモデルチェンジして登場!
MonoMaxWEB
ハワイ発のコーヒーブランド「ホノルルコーヒー」の日本第1号店原宿にオープン
PR TIMES Topics
いの一番に登場したのに忘れ去られ気味!? たった1代で消えたマツダSUV軍団のファーストペンギン「CX-7」の挑戦者魂に敬礼
WEB CARTOP
【比較試乗】ボディタイプやパワートレイン、ライバル比較など、さまざまな角度から比較検証。BMWツーリングの最前線に追る!「BMW・i5ツーリング vs 3シリーズ・ツーリング vs 5シリーズ・ツーリング vs メルセデス・ベンツ Eクラス・ステーションワゴン」
CARSMEET WEB
Hugh Morganよりクリスマス限定スイーツコレクション登場
PR TIMES Topics
【試乗】オープンのハイブリッドでも1.5トン切り! 軽量ハイパワーなマクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーが示す至高の走り
WEB CARTOP
補助金を含めればほぼ同価格帯! CX-60は「PHEV」か「ディーゼルHV」かどちらを選ぶのが正解?
WEB CARTOP
【HASHIBAMI】新作フラワーバックルシリーズ全3型を販売開始
PR TIMES Topics
「走りと乗り心地」に納得! 発売1か月で3万8000台を受注した新型「フリード」の魅力に迫る
GetNavi web
「ギア感満載、スズキの人気モデルが復活」アウトドア派注目の軽自動車、スーパーハイトワゴン“スペーシア ギア”がフルモデルチェンジ!
MonoMaxWEB
あなたの動画を自然に翻訳!「AI動画翻訳くん」とは?
antenna