せり上がる道路に回転する道路! 日本全国の「可動橋」が見ずに死ねるかレベルの芸術だった

2024.10.11 13:00
この記事をまとめると
■可動橋は動きの仕組みによって大きく4つのタイプに分類される
■日本でも動いているところが見られる可動橋をいくつか紹介
■可動橋の動くタイミングも事前にサイト上で確認できる
橋が動く仕組みを採用した可動橋は日本に多く存在する!
  2024年のパリ・オリンピックの象徴ともなったエッフェル塔は、建設技術者エッフェルによって設計され建てられた。その美しさはいうまでもないが、技術的には橋梁建設の経験を生かして建造されたといわれている。同じように鉄骨で建造され、シンメトリーな橋梁の美しさにも心惹かれるものだ。近年ではそんな橋を愛でる「橋ガール」なる女子もいるそう。なかでも船が通るときだけ橋桁を上げて通行可能にする可動橋には、その多彩な表情にロマンさえ感じる。今回、日本で2024年時点で可動している橋をいくつか紹介しよう。
可動橋の種類と特徴
  可動橋は、その動きの仕組みによって大きく4つのタイプに分類される。まず「跳開橋」は、「跳ね橋」とも呼ばれ、橋の中央部分が左右に分かれて開く形式である。代表的なものとしては、東京都の「勝鬨(かちどき)橋」が挙げられる。現在は可動していないが、1940年の完成以来、東京のランドマークとして親しまれてきた。
  次に「昇開橋」は、橋の一部または全体が上に持ち上がる形式だ。国指定重要文化財であり、機械遺産にも認定されている福岡県大川市と佐賀市諸富町に架かる「筑後川昇開橋」が有名だ。以前は国鉄佐賀線が通っていたが、いまは遊歩道になっていて、毎週月曜日ほか特別な休業日以外は開閉している。
  3つ目は「旋回橋」で、橋桁が水平に回転して開く仕組みである。京都・天橋立と文殊堂のある陸地をつなぐ橋が有名だ。 大正12年に手動でまわる「廻旋橋」として完成。電動となったいまでも毎日回っている。
  最後は「引込橋」だ。これは橋の一部が固定されている部分にスライドして開く形式である。日本では青森県の「青森ラブリッジ」がこの形式を採用している。
観光で見に行くなら天候を確認したうえで夕暮れどきがおすすめ
全国の代表的な可動橋と見どころ
  日本全国にはさまざまな可動橋が存在する。関東エリアでは東京・豊洲にあるアーバンゲートブリッジが勝鬨橋と同じ「跳開橋」として稼働している。
  関西エリアでは、前述した天橋立廻旋橋のほか大阪港の夢洲(ゆめしま)と舞洲(まいしま)を結ぶ世界初の旋回式浮体橋「夢舞大橋」が有名だ。ただ、開閉は現在訓練時に限られていて、日常的に見られるものではない。
  九州地方では、筑後川昇開橋以外にも多くの可動橋が現存している。北九州市門司には「ブルーウィングもじ」が全長約108mの日本最大級の歩行者専用跳開橋として知られている。1日に6回、毎日跳ね上がる様子を見ることができる。熊本県にあるのが上天草と下浅草を結ぶ赤い色が印象的な昇開橋「本渡瀬戸歩道橋」がある。この橋は船舶が通過するときに随時可動している。
可動橋を見に行くときの注意点とベストタイミング
  可動橋の開閉は、多くの場合、大型船の通過に合わせて行なわれる。そのため、観光目的で見学する際には、事前に開閉の時間帯を確認しておくことが重要だ。一般的に、港湾施設のウェブサイトや地元の観光案内所で情報を得ることができる。
  また、可動橋の開閉は、天候や海の状況によって変更や中止になることもある。とくに、強風時や悪天候の際は安全のため開閉が行なわれないことが多い。見学の際は、天気予報もチェックしておくといいだろう。
  撮影のベストタイミングは、開閉の瞬間はもちろんのこと、夕暮れどきも狙い目だ。多くの可動橋はライトアップされており、日没後の幻想的な姿も魅力的である。三脚を使用した夜景撮影にもおすすめのスポットとなっている。
  可動橋は、技術の進歩とともに新しい形式も開発されている。たとえば、2014年に完成した徳島県の「加賀須野橋」は、最新のテクノロジーを駆使した「車道橋として国内最大の可動部を有する昇開橋」として利用されている。このように、可動橋は単なる交通インフラではなく、技術の粋を集めた芸術作品としても評価されているのだ。

あわせて読みたい

【台湾“廃”めぐり】台中駅後編。幹線の高架化線路付け替え区間は緑とアートを取り入れた廃線跡へと変身した
さんたつ by 散歩の達人
鉄道ファン向けの鉄道に特化したコンテンツを提供する「びゅう鉄」 スタート!
PR TIMES
【KEEN】歩くために開発されたソールユニット搭載の 『UNEEK WK 』
PR TIMES Topics
災害とインターン、そして人が変えたキャリア観。先輩の背中を追うインフラ技術者の挑戦
talentbook
JR宇都宮線、埼玉で進む「知られざる大規模工事」
東洋経済オンライン
「なまくり」夏季限定フレーバー『濃厚マンゴー』登場
PR TIMES Topics
【大阪/舞洲】2025年の注目エリアでリゾート気分に浸る絶景&体験を満喫
関西をもっと楽しむanna(アンナ)
“海の京都”を走るレストラン列車は選べる3コース。「丹後くろまつ」号に乗ってきた!
さんたつ by 散歩の達人
オルビスの体験特化型施設「SKINCARE LOUNGE BY ORBIS」にて梅雨をテーマにしたイベント開催
PR TIMES Topics
【一休厳選】京都でおすすめの温泉地と温泉旅館・温泉付ホテル13選を室内写真とともにご紹介!
一休コンシェルジュ
【京都府・天橋立】「文珠荘 松露亭」絶景・股のぞきと開運パワースポット、必食うどんを巡る旅
CREA
夏の空間を趣深く演出する「竹風鈴」新登場
PR TIMES Topics
京都を代表する景勝地をめぐり、春ならではの景色と味覚を堪能【京都/天橋立】
関西をもっと楽しむanna(アンナ)
タイの「元JR車両」観光列車、なぜ「国鉄色」なのか
東洋経済オンライン
香るインテリアフレグランスをポップアップにて先行発売
PR TIMES Topics
キヤノンが大田区および東京科学大学と橋梁点検でのデジタル画像とAIの活用を検証 こ線橋や横断歩道橋の点検作業効率化における有用性を実証
PR TIMES
発売13年で販売個数が15倍!“年80000個超”という新記録を達成した、天橋立の新名物「もち入り丹後の"あんぱん"」(お菓子の館はしだて)
PR TIMES
記念日入りテディベア『coco365バースデイベア』の限定販売開始
PR TIMES Topics
国交省「点検支援技術性能カタログ(橋梁)」にmapry製品が掲載
PR TIMES
【京都府宮津市】「橋立の馬屋」で、馬たちとのふれあいやホーストレッキングを体験してみよう!
STRAIGHT PRESS