この記事をまとめると
■キャンピングカーの事故は目立つが故に報道されやすい
■荷物を多く積んでいて重量が増すと横転するリスクが高まる
■タイヤのバーストによる事故も多い
キャンピングカーを運転する際の心得
たまに、キャンピングカーの横転事故のニュースなどもあって、「キャンピングカーって大丈夫?」と不安になる方もいるかもしれません。事故の総数は普通車のほうが多くても、キャンピングカーはよくも悪くも目立ってしまいます。しかし、ちゃんとしたメーカーのキャンピングカーは走行テストや傾斜テストもやっているので、そんな危険なクルマではありません。
かといって、ただのトラックくらいの認識でいるのも問題です。キャンピングカーの運転は「慣れれば簡単・慣れるまでは注意」といわれています。
以下、馴れるまでのポイントをご紹介しましょう。
1)「急」がつく運転はしない
急ハンドル:急ハンドルは安定を崩す原因となります。
急ブレーキ:キャンピングカーは重いので、すぐには止まれません!
2)サイズ
見た目からわかるように、普通車よりはデカいのは事実。狭い道路の通行や狭い駐車場はつらい! とくに気をつけないといけないのは「高さ方向」。人間の視野は水平方向は広いですが、縦方向は狭い。背の高い人がよくオデコをぶつけるのと同じ。街なかには軒先や標識、そして高さ制限のあるガードやアンダーパスなどが意外と多くあります。
車両サイズの入力項目がないナビアプリに誘導されて、そのまま進入してバンクベッド部を潰すというような事故も発生しています。横幅についても、日本の狭い道では致命的な状況になることもあります。
進入できても、対向車が来たらすれ違えない場合も。横幅があるキャンピングカーでは、たまにおこりうる問題です。危なそうだったら、無理をしないのが基本です。
3)重量
・キャンピングカーは「荷物満載のトラック」のようなもの
トラックを運転したことがある方ならわかると思いますが、なにも積んでいないときと満載のときでは、月とスッポン程に操縦性が変わってきます。
あれもこれもと、つい積み過ぎてしまうのがキャンピングカーですが、必要なときに必要なものだけ積むという意識も必要です。
・重要なのは重いキャンピングカーを支えるタイヤ
タイヤは文字どおり「縁の下の力もち」です。キャンピングカーだけでなく、それを運転する人の安全と人生までを支えています。注意するのは以下です。
・空気圧
毎回とはいわずとも、月に1度は空気圧をチェックしましょう。空気漏れの発見がタイヤのコンデションの確認にもなります。適正な空気圧は燃費にも影響があるので、最近の燃料費アップに対しても多少は貢献できます。
・寿命
よく聞く話は「まだまだミゾがあるから大丈夫」という話ですが、ミゾの量よりもタイヤの製造年月日を気にしましょう。仮に10年も前のタイヤだったりしたらそれはもう寿命。即、交換です(一般的にミゾがあっても4~5年が交換の目安といわれています)。
・キズ
日頃からの傷やヒビ割れチェックは当然のこと。しばらく乗らないだけでも、紫外線による劣化、タイヤの変形などにつながります。これらを疎かにした結果は、タイヤのバーストです。たまにニュースになるキャンピングカーの横転は、ほとんどがバーストが原因です。無理な運転による横転と違うのは、バーストは、ある日突然忘れたころにやってくることです。日頃のメンテナンスで対応するしかありません。
4)最後に余裕をもった運転を!
以上、キャンピングカーのクセや特徴を把握していてその運転に馴れれば、それは快適なドライブができます。なかには「普通車よりも、鼻先が短くて、ドライビングポジションが高いキャンピングカーのほうが運転が楽!」という方もいます。
最初はかったるい(?)走りが嫌なキャンピングカーも、慣れれば追い越しされても気にならないくらいにマイペースになれます。そこまでになればキャンピングカーの魅力に大満足! そのうち、「キャンピングカーに乗らずに死ねるか! 生まれ変わっても愛車はキャンピングカー!」みたいになると思います。
キャンピングカーのメリットとデメリットを理解した上で、自由気ままなキャンピングカーでしか体験できないようなクルマ旅を楽しんで下さい。