最後の外食は街の喫茶店。病気で亡くなった夫が唯一口にできたものは…／木暮姉弟のとむらい喫茶（1）

街中に佇む小さな喫茶店「こかげ」。社交的なキッチン担当・千景と、人見知りな接客担当・テル。正反対な性格の姉弟が営むこの店は、大切な誰かを喪った人を引き寄せる温かくて不思議な場所。夫に先立たれて以来通い続ける常連客には、「死者への想いが集まる店」なんて呼ばれることも。病気で苦しんだ夫を亡くした人、長年連れ添った夫が突然死した人、余命わずかな愛猫を看取る人など、今日も「こかげ」にはさまざまな人が訪れま…