魅力的なコンパクトボディ ジープ初の電気自動車「アベンジャー」

2024.10.21 19:55
ジープにはタフなイメージがある。四輪駆動のパワーユニットはディーゼルかガソリンが主流。しかし今回登場した最新モデル「アベンジャー」は一風変わっている。前輪駆動で、バッテリーとモーターで走るブランド初の電気自動車(BEV)なのだ。
床下に容量54kWhの走行用リチウムイオンバッテリーを積み、フロントに最高出力156psのモーターを備えた。ボディサイズは全幅1775mm、そして全高1595mmとコンパクト。4105mmの全長は長らくジープの末っ子として親しまれてきた「レネゲード」より150mmほど短い。
ステランティス・グループのeCMP2(コモンモジュラープラットフォーム)を採用したことでジープでは前例のないサイズ感、動力源を実現した。同じプラットフォームを使用するフィアット「600e」やアルファロメオ「ジュニア」と兄弟車と言える。気になる一充電走行距離はWLTCモードで486km。ボディサイズを考えれば十分な値が出ている。
ダッシュパネル上にあるスタートスイッチでクルマを起動させた。走りは静かだし、乗り心地の良さにも驚かされた。最高出力156psは驚くほど速いわけではないが、4名乗車で走らせたときに全く重ったるい感じがしない。発進の瞬間からBEVならではの強いトルクが供給されている。
サスペンションはそれなりに引き締まっていて、ステアリングの動きにきびきびと反応するが、ボディ全体の強さが路面からの力をうまく吸収してくれている。ミドルクラスのスポーティなSUVに乗っていると錯覚してしまうほど動的質感が高かった。
ドライブフィールに大きな影響を及ぼす回生ブレーキはシフトレバーのD/Bボタンで切り替えられる。標準モードのDではアクセルオフでほとんど制動力は感じられず、高速道路等で伸びやかな走りが楽しめそう。B(バッテリーモード)も回生がある程度効き、特に街中でのストップ&ゴーがスムーズに行える。軽快でしなやかな走行フィールがヨーロッパの小型車を思わせる一方で、ジープらしいタフな走行性能も守られている。普段使いの「エコ」「ノーマル」「スポーツ」、オフロードや悪天候に適した「サンド」「マッド」「スノー」と計6つの走行モードを用意。170mmが確保された地上最低高、BEVならではのジワッと滑らかに立ち上がる駆動力が路面を選ばない。
コンパクトなサイズ感は普段使いでこそ重宝する。486kmの続距離は郊外のゴルフ場に出向くのにも心強い。その場合、2名乗車でリアのシートバックを倒し、キャディバックを縦に積むのがおすすめだ。日常の利便性と趣味、ゴルフライフを豊かにしてくれるだろう。
ジープ アベンジャー  車両本体価格: 580万円(税込)ボディサイズ | 全長 4105 X 全幅 1775 X 全高 1595 mmホイールベース | 2560 mm車両重量 | 1570 kgモーター最高出力 | 156 psモーター最大トルク | 270 N・mバッテリー容量 | 54 kwh一充電走行距離 | 486 km(WLTCモード)お問い合わせ先www.jeep-japan.com
Text : Takuo Yoshida

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