重さとバッテリー容量で苦戦の連続も開拓することに意義がある! アウトランダーPHEVでラリー北海道に挑む猛者がいた!!

2024.09.16 17:30
この記事をまとめると
■9月6〜8日に北海道帯広市で開催された「ラリー北海道」にアウトランダーPHEVが初参戦
■ラリー北海道で唯一のハイブリッドモデルとして注目を集めていた
■車重が重いために大会では苦戦したという
ラリー北海道に初のPHEVマシンとしてアウトランダーPHEVが参戦
  全日本ラリー選手権・第7戦「ラリー北海道」が9月6〜8日、北海道帯広市を舞台に開催。同ラリーはXCRスプリントカップ北海道の第4戦も併催されていたことから、トヨタ・ハイラックスやスズキ・ジムニーといったクロスカントリーラリーの定番車両に加えて、マツダCX-5や三菱トライトンなどが参戦。多彩な車種バリエーションで話題を集めていたが、そのなかで唯一のハイブリッドモデルとして注目を集めていたのが、三菱アウトランダーPHEVだといえるだろう。
  ラリー北海道にはHASEPRO RACINGの長谷川智秀選手/厚地保幸選手が114号車「ハセプロトーヨータイヤGNアウトランダー」を投入。同マシンがデビューしたのは、2023年のラリー北海道で、1年ぶりにラリーシーンに復帰したのである。
  同マシンは文字どおり、三菱アウトランダーPHEVをベースに開発されたマシンで、ロールゲージやダンパー&スプリング、ブレーキパッド、シート、アンダーガード、ホイール&タイヤを除けば、ほぼノーマルに近い仕上がりだ。
  三菱アウトランダーPHEVでラリーに参戦することになった理由について、オーナードライバーでもある長谷川選手は「もともとスーパー耐久やラリー北海道にランサーで参戦していたこともあって、当社のお客さんは三菱ユーザーが多いんですよね」と語る。
「三菱の現行SUVで、XCRスプリントカップ北海道に参戦する場合、エクリプスクロスのほうが車両重量は軽いので、競技車両として開発するのは簡単なんですけど、アウトランダーPHEVのほうがユーザーは多いですし、GN型では世界初になるので先駆者として挑戦したかった」と説明してくれた。
重い車両重量と限られたバッテリー容量に悪戦苦闘
  その一方で、前例のないマシンとなるだけにドライビング面での苦労も多く、「車両重量が重いので登りのステージはなかなか前に進まないんですよね。それにロングステージではバッテリーがオーバーヒートしてセーブモードに入ってしまうのでトラクションがかからない。チャージモードにして、回生を利かせながら走っているんですけど、それでもロングステージではバッテリーがなくなってしまいます。昨年もステージ上でオーバーテイクされまくって泣きそうになりました」と長谷川選手。
  それでも「今年もロングステージがあるので、無理をせずに抑えて走ろうと思っています。ストレスは多いと思うけれど、そのほうが速いかもしれません」とのことだ。
  こうして114号車「ハセプロトーヨータイヤGNアウトランダー」で参戦2戦目を迎えた長谷川選手/厚地選手だったが、ペースは上がらず、終始、XC-2クラスで6〜7番手タイムあたりを走行。「ショートステージでも、チャージモードにして走らないとバッテリーがなくなるんですけど、1年ぶりに乗ったので忘れてしまって……。途中でバッテリーが切れてまったくパワーがない状態になりまして、5台ぐらいにラップされました。長いことラリーをやってきたけれど、ちょっと心が折れかけてリタイヤしようと思いました。あとは車両重量が2トンを超えているので、ブレーキも厳しくて、ダウンヒルではフェードしていました」と長谷川選手。
  それでも114号車「ハセプロトーヨータイヤGNアウトランダー」はXC-2クラスの7番手で7日のレグ1をフィニッシュした。
  翌8日のレグ2でも長谷川選手/厚地選手の114号車「ハセプロトーヨータイヤGNアウトランダー」はSS9で6番手タイム、SS10で8番手タイムと苦戦の展開。それでもSS11では5番手タイムをマークするなどペースアップを果たし、XC-2クラスの7位でフィニッシュした。
  このように、いち早く三菱アウトランダーPHEVをラリー競技に投入しながらも、ニューマシンゆえの苦労を重ねてきた長谷川選手/厚地選手だが、「噂ではアウトランダーPHEVが近々マイナーチェンジを迎えるようなので、バッテリーを含めてよくなっているようなら、次期モデルで競技車両を開発してラリー北海道にチャレンジしたい。バッテリーの問題がクリアしていれば、アジアのクロスカントリーラリーにも挑戦したい」と長谷川選手は意気込みを見せているだけに今後の動向に注目したい。

あわせて読みたい

「マツダスピリットレーシング」が手がけた市販化予定モデルが登場【東京オートサロン2025】
webCG
最新の電動モビリティから始まるカーライフを間近で見て・触れて・体験できた2日間【EV:LIFE 神戸2024】
CARSMEET WEB
日常に彩りを与えるnarumiyashiroのdessert plate展示販売開始
PR TIMES Topics
“ランエボ”を彷彿とさせるSUVは上質だった──新型三菱アウトランダーPHEV試乗記
GQ JAPAN
リッター1kmなんて燃費も当たり前! 全日本ラリーマシン各車の「燃費性能」をドライバーに直撃した
WEB CARTOP
伝統工芸を未来につなぐ取り組み!職人技を取り入れたネームタグ「LEE」発売
PR TIMES Topics
話題のクルマを品定め!大幅改良、うっかり見逃してない? 〈三菱〉アウトランダーPHEV
Safari Online
【国内試乗】走りと“音”の質感が進化「三菱 アウトランダー・PHEV」
CARSMEET WEB
相続にはトラブルがつきもの? 予期せぬ事態への対処法
antenna
コダワリのサウンドシステムにも注目の「アウトランダーPHEV」を展示、「eKクロス EV」試乗もできます!三菱出展情報【EV:LIFE 神戸2024】
CARSMEET WEB
トヨタ系の「ROOKIE Racing」はなぜAMG GTを使う? スーパー耐久にトヨタ車じゃないクルマで参戦する理由
WEB CARTOP
戸籍を調べて驚愕! 実際にあった相続トラブル
antenna
パフォーマンス向上だけでなく装備もアップデート! 三菱 アウトランダーPHEVがマイナーチェンジ
WEB CARTOP
【試乗】加速はかなり向上……だけどハンドリングには気になる点も! アウトランダーPHEVの進化はどれほど? 大幅改良した「アウトランダーPHEV」をサーキットで徹底チェックした!!
WEB CARTOP
ポップアップイベント 丸山百景 KEITA MARUYAMA 30TH ANNIVERSARY「丸山敬太の縁起物市 in 銀座三越」開催
PR TIMES Topics
パワートレインだけでなく質感もランクアップ! 大幅改良を受けた三菱アウトランダーPHEVの発売を開始
WEB CARTOP
パリダカが普通に見える超大規模イベント! いまじゃ絶対開催不可能な1万6000キロを27日間で走破する狂気のラリーがあった
WEB CARTOP
医療現場では選ばれてきた新商品「グアー豆食物繊維がとれるゼリープラス ライチ」発売
PR TIMES Topics
アウトランダーPHEVが大幅改良で加速性能アップ! ハンドリングも変わったので現行モデルと徹底比較した 中谷明彦×石田貴臣【動画】
WEB CARTOP
悪路を激速で走るタイヤってどんなもの? じつは公道走行も可能な「ダートタイヤ」の中身をプロドライバーに聞いてみた
WEB CARTOP
【ねんりん家】おめでたい紅白カラーの「初春のストレートバーム」販売
PR TIMES Topics