こんな凄いクルマが150万円切りとかいい時代すぎる! ダイハツイチの愛されキャラ「初代コペン」

2024.09.15 13:00
この記事をまとめると
■初代ダイハツ・コペンはいまだ多くのファンに愛されている
■大人ふたりが乗っても十分なゆとりある空間で乗用車並みの上質感を目指した
■当時の価格設定も150万円を切っていたため「スポーツカーをもつ歓び」を感じさせた
いまだにファンを生み出し続けているダイハツの軽オープンスポーツ
  軽自動車のオープンスポーツカーとして、発売から20年以上が経過したいまもなお、多くのファンに愛されているダイハツ・コペン。2002年に誕生した初代から、2014年に現行型となる2代目へとスイッチし、Robe、Cero、XPLAY、GRコペンと4タイプのバリエーションを揃えるまでになっています。
  でもじつは、軽自動車のスポーツカーの黄金期は、初代コペンが誕生する少し前の1990年代初頭だったといわれています。そのころに、オートザムAZ-1、ホンダ・ビート、スズキ・カプチーノという、人呼んで「ABCトリオ」が人気を博していたのです。
  ただし、3台とも黄金期は長くは続かず、次々と生産終了となってしまいます。初代コペンはそこに間に合わなかったのですが、それでも「誰もが手軽にオープンスポーツを楽しめるクルマを世に送り出したい」という意思を貫き、試行錯誤を繰り返しながらも、満を持して発売に至ったと見受けられます。
  20年以上にわたるコペンの歴史と、私たちがこの小さなボディで大きな楽しさを味わえる幸せは、その初代が世に出てきてくれたおかげ。ここであらためて、初代コペンの偉大さを振り返ってみたいと思います。
  1999年と2001年の東京モーターショーに、軽自動車のオープンカーという意味を込めたコンセプトカー「Kopen」が出展されました。これが2002年6月にコンパクトとオープンカーを組み合わせた「Copen」と名前を変え、発売されたのですが、そのデザインが生まれる前段階として1992年に誕生した初代オプティがあったことを忘れてはなりません。
  オプティはミラの上級モデルとなるべく、「MOVING ART(ムービングアート)」という、感性に訴えかけるデザインの軽自動車を作ろうと試みたモデルです。工芸品のように温かみがあり、お椀を伏せたようなスタイルで安定して見えるデザインを目指したオプティ。軽自動車という限られたサイズのなかで、いちばん綺麗に見える面の張りに挑戦したのも、オプティだったといわれています。
  そのときに試行錯誤した挑戦の先に生まれたのがコペンのデザイン。安定感や親しみやすさを表現しながら、本格的なオープンスポーツカーとして長く愛されるクルマを作りたいという、開発チームの情熱なくしては生まれなかったデザインです。
当時は熟練の職人による手作業で生産を行っていた
  また、2名乗車と割り切った室内は、大人ふたりが乗っても十分なゆとりある空間となっており、2リッタークラスの乗用車並みの上質感を目指した作り込みが細部に見られるのも魅力のひとつ。もともと大量生産のクルマではないため、熟練の職人による手作業をメインとし、多くの人に「スポーツカーをもつ歓び」を感じてほしいという願いが込められています。
  また、2代目にも受け継がれている電動開閉のハードトップは、初代コペンのハイライト的装備です。センターコンソールのスイッチを押すと、約20秒で操作が可能となり、信号待ちのわずかな時間でも開閉できることから、町ゆく人たちの驚く顔が見られるのもユーザーの特権といえるでしょう。
  そして、パワートレインは、当時のムーヴに搭載していた659cc直列4気筒DOHC16バルブのインタークーラー付きターボエンジンに、4速ATと5速MTを設定していました。ダイハツにはMTが3種類ありましたが、なかでも各ギヤのギヤ比が近く、レーシング用とまではいかないものの「セミクロスミッション」と呼ぶコアなファンもいたくらいの5速MTが採用されています。低回転からのトルクとレスポンスのよさが発揮されるツインスクロール式で、最高出力64馬力、最大トルク11.2kg-mのパフォーマンスは、市街地でも爽快な走りを楽しませてくれたのです。
  さらに、初代コペンの偉大さはその価格設定からも感じることができます。こだわり抜いて完成したオープンスポーツカーが、軽自動車とはいえ150万円を切る149万8000円。維持費が抑えられることもあり、「いつかはオープンカー、スポーツカーをもちたい」という夢がグッと近づく、多くの人に希望をくれたスペシャリティカー。それが初代コペンの大きな功績ではないでしょうか。

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