食べられ、貯められ、くっついて……。動物たちに託された植物の「タネ」ってどうなるの? 【タネまく動物 体長150センチメートルのクマから1センチメートルのワラジムシまで】

2024.09.10 08:00
株式会社 文一総合出版
株式会社文一総合出版(東京・千代田/代表取締役社長・斉藤博)は、新刊『タネまく動物 体長150センチメートルのクマから1センチメートルのワラジムシまで』を2024年9月13日(金)に刊行いたします。

この本について
動けない植物たちが自分のタネをできるだけ遠くに広げ、新しい場所で芽を出し、成長できるようにするための仕組み『種子散布(しゅしさんぷ)』。風で飛ばしたり(風散布)、動物に運んでもらったり(動物散布)、水に流したり(水散布)、自分ではじけたり(自力散布)する方法が有名です。この本では『動物散布』に焦点を当て、動物と植物のタネを介した複雑緻密なつながりに注目。調査・研究の第一線で活躍する研究者たちが、今、一番新しい研究成果をわかりやすく解説。親しみやすい図解イラストを配し、イラストから理解できる構成にしました。
帯付き表紙

 「しゅしさんぷ」と聞いても、多くの人にとっては何のことかわからないのではないでしょうか。ただし、「種子散布」と文字にすると、「タネをまくこと」だとわかるかもしれません。 多くの植物にとってタネは大切な子孫であるとともに、移動するための手段です。中には自らの力でタネを飛ばすことで、タネまきを行う植物もいますが、多くの植物はいろいろな力を頼ってタネをまきます。
(中略)
 植物の中には動物の力を借りてタネをまく種もいて、このようなタネまきを専門的には「動物散布」と呼びます。動物散布を行うタネには動物と植物がお互いを利用し合ってきた、長年の知恵比べの歴史が詰まっているとともに、現在進行形の「進化」を垣間見ることができます。(まえがきより。編者:小池伸介)


『種子散布』にかかわる動物と植物の関係について、近年、次々と明らかになる驚愕の新事実--!?

日本の自然を形作ってきた動物と植物。これらの動物は、どうのようにして植物のタネをまくのでしょう? そして、タネをまいてもらうために、植物はどのように進化してきたのでしょうか? ツキノワグマやサル、コウモリなど哺乳類のほか、カラスやヒヨドリ、海鳥の仲間、ナメクジ、糞虫、ワラジムシなど、20種類以上の多種多様な動物たちによるタネのまき方、「種子散布」の方法がわかります。
親しみやすいイラストで「種子散布」を解説
この本の構成
タネまく哺乳類
大きなクマが小さなタネを運ぶ(ツキノワグマ)/「個体差」がタネの運命を決める(ニホンザル)/トイレにタネをまく(タヌキ)/肉食獣だって果実が好き!(ニホンテン)/ときにうっかり、ときに賢い!(ネズミの仲間)/森のタネまき名人(リスの仲間)/南の島のオオコウモリ(オオコウモリ)/哺乳類にくっつくタネ(哺乳類)
タネまく鳥類
魚を食べる海鳥もタネを運んでいる?(海鳥)/カケスを追いかける(カケス)/マツの分布拡大を支えるホシガラス(ホシガラス)/日本中でタネをまくヒヨドリ(ヒヨドリ)/小さなメジロがつなぐ大きな輪(メジロ)/たくさんのタネをより遠くへ運ぶ(カラスの仲間)/果実と鳥が織りなすネットワーク(渡り鳥)/島から島へタネを運ぶハト(カラスバト)
タネまく小さな生き物
小さなアリの大きな役割(アリの仲間)/タネまきの最後を締めくくる糞虫(糞虫の仲間)/ナメクジとカタツムリが運ぶタネ(ナメクジとカタツムリ)/小さな昆虫が運ぶ小さなタネ(カマドウマの仲間)
※このほか、16本のコラムも収録
目次一覧

著者について
編者:小池伸介(こいけ・しんすけ)
東京農工大学大学院教授。博士(農学)。専門は生態学、森林生態系での生物間相互作用、ツキノワグマの生物学を研究。著書に「ツキノワグマのすべて」(文一総合出版)、「森林と野生動物」(共著:共立出版)、「哺乳類学」(共著:東京大学出版会)、「ある日、森の中でクマさんのウンコに出会ったら」(辰巳出版)など。
編者:北村俊平(きたむら・しゅうへい)
石川県立大学生物資源環境学部准教授。博士(理学)。専門は植物生態学、植物と動物の相互作用、サイチョウ類の果実食と種子散布。著書に「サイチョウ 熱帯の森にタネをまく巨鳥」(東海大学出版会)がある。
イラスト:きのした・ちひろ
岡山県出身。東京大学大学院農学生命科学研究科卒業。農学博士。ポスドク期間を経て、現在はイラストレーターに。著書に「生きもの「なんで?」行動ノート」(SBクリエイティブ)、イラストを担当した書籍に「なぜ君たちはグルグル回るのか」(たくさんのふしぎ2022年11月号:福音館書店)、「動物の読み薬」(MdNコーポレーション)、「教科書に出てくる生きものになったら 第3巻 水の生きもの」(学研)など。
商品仕様
書名:タネまく動物─体長150センチメートルのクマから1センチメートルのワラジムシまで
編者:小池伸介・北村俊平
イラスト:きのしたちひろ
発行年月日:2024年9月30日
書店発売日:2024年9月13日
定価:1,980円(本体1,800円+10%税)
ISBN13:978-4-8299-7255-7
判型:四六判(188×128mm)
ページ数:152ページ
電子版:2024年9月13日配信
発行所:文一総合出版(東京・千代田)
文一総合出版サイト:
本書のお求め
アマゾン 
楽天ブックス 
このほか、全国の書店、各WEB書店でお求めいただけます。

あわせて読みたい

東日本大震災で影響をうけた川にサケが帰ってきた!10年に渡り観察を続けた著者による珠玉の写真絵本【ふるさとの川をめざす サケの旅】
PR TIMES
空に舞い、動物を操り、時を駆ける。小さなタネたちが繰り広げる32通りの旅の物語。ヤマケイ文庫 『旅するタネたち 時空を超える植物の知恵』刊行
PR TIMES
ロキソニンにまつわる素朴な疑問を薬の作り手が解決! 小さな錠剤に込められた想いとは
antenna
「ハエの触角に目ができる」…⁉ かつてクローン技術の最前線で行われていたヤバすぎる「裏の研究」
現代ビジネス
【穴埋めクイズ】珍しい動物のこと!空白に入る言葉は?
Ray
もちぷる新食感の新商品『スティックわらびもち』発売
PR TIMES Topics
恐竜を滅ぼした大量絶滅から「わずか68万年」…!大躍進のスタートを飾った哺乳類の姿が衝撃的すぎる…なんと「牧羊犬並み」の大リスも登場
現代ビジネス
ネコは「はじめからネコ」だったのに…現生のイメージを覆す「イヌのご先祖」その驚きの姿を公開しよう
現代ビジネス
【ALLNA ORGANIC】シャンプーブラシ(ソフト)新発売
PR TIMES Topics
関野吉晴初監督 いのちと循環をたどる旅『うんこと死体の復権』
ELEMINIST
大人気“ビジュアルで学ぶ図鑑”シリーズ第3弾! 『ビジュアルで学ぶ 種を知る図鑑』11月発売
PR TIMES
幅広いシーンで活用できる「フラップ付き二重構造クリアタンブラー」登場
PR TIMES Topics
「鼯鼠」の読み方、わかる? リスじゃないよ。運動神経が抜群の動物だよ【漢字クイズ】
OTONA SALONE
足もとの木が、めちゃくちゃ小さく見える…なんと、哺乳類最大レベルのデカさをほこった「3600年前のサイ」衝撃の姿
現代ビジネス
あなたの動画を自然に翻訳!「AI動画翻訳くん」とは?
antenna
じつは「マンモスが滅びて、森が繁栄した」…同じことが「白亜紀」に起こっていても「少しも不思議ではない」という、納得の理由
現代ビジネス
台湾で出会った、アイスクリームのような味の果物「アテモヤ」/野草研究家・山下智道さん
天然生活web
ハワイ発のコーヒーブランド「ホノルルコーヒー」の日本第1号店原宿にオープン
PR TIMES Topics
たくましく、美しい鳥たちのカレンダー『四季の野鳥』(イカロスカレンダー2025)発売
PR TIMES
『君の名は。』ハリウッド実写化はどうなった?新海誠『秒速5センチメートル』国内実写版が先行する背景
THE RIVER
【大源味噌】関西雑煮の決定版「超特ぞうに味噌」まもなく販売開始
PR TIMES Topics