補助金を含めればほぼ同価格帯! CX-60は「PHEV」か「ディーゼルHV」かどちらを選ぶのが正解?

2024.09.04 17:20
 この記事をまとめると
■CX-60のXD-HYBRIDとPHEVモデルどちらがお買い得かを比較
■直進性や旋回性は低重心のPHEVモデルが優位である
■燃費などのランニングコストをみるとハイブリッドモデルがお得だ
CX-60は迷うほどグレード多し!
  マツダのラージ商品群、第1弾のCX-60は後輪駆動プラットフォーム、縦置き6気筒エンジン、トルクコンバーターレス8速ATを採用するなど、新しづくめのSUVだ。パワーユニットにしても直列4気筒2.5リッターガソリン、直列6気筒3.3リッターディーゼルターボ、その48Vマイルドハイブリッド、そして直列4気筒2.5リッターエンジン+モーターのPHEVが揃っている。ちなみに駆動方式はRWDと4WDが基本だが、マイルドハイブリッドとPHEVは4WDのみとなる。
  ここでは、注目の電動車、CX-60 XD-HYBRIDとPHEVモデルを比較し、どちらが買いかを検証してみた。
  まず、両モデルのスペック比較だが、ボディサイズは全長4740×全幅1890×全高1685mm、ホイールベース2870mmは共通で、XD-HYBRIDは車重1910~1940kg。エンジン254馬力、56.1kg-m、モーター16.3馬力、15.6kg-m、WLTCモード燃費21.0~21.1km/Lとなる。
  一方、PHEVは車重2060~2090kg。4気筒となるエンジンは188馬力、25.5kg-m、モーター175馬力、27.5kg-m、システム出力327馬力、50.9kg-m、WLTCモード燃費14.6km/Lとなる。なお、EV走行可能距離は78kmとされている。
  いい方を変えれば、ここではマツダ自慢のクリーンディーゼルターボ、e-SKYACTIV D 3.3か、直4エンジン+モーターのe-SKYACTIV PHEVかの選択になるのだが、どちらも日本の路上では使いきれないぐらいのパワー、トルクのもち主であることに変わりなく(PHEVの0-100km/h加速は5.8秒とスポーツカー並み。e-SKYACTIV D 3.3は7.4秒)、エクステリアの違いはないことから、実際に購入するとなれば、肝心なのは価格ではないか。今回比較に挙げているディーゼルハイブリッドのe-SKYACTIV D 3.3は530.7~567.05万円だ。
  一方で。e-SKYACTIV PHEVは609.95~646.25万円。その差は約80万円となる。ガソリンエンジンのベースグレード、見た目はそう変わらない25S Sパッケージの322.3万円~からすれば、どちらも約200万円~280万円も高いことになる。
  が、PHEVには国からの補助金がある。CX-60 PHEVは55万円である(予算の範囲内で先着順)。さらに地方自治体からの補助金もあるのだから、原則、補助金の恩恵を受けると4年間保有しなくてはならない条件付きではあるものの、4年間以上乗り続け、自宅に充電設備があるのであれば、買い得ともいえる。
ハンドリングや直進性はPHEVがピカイチ
  そんなCX-60のディーゼルハイブリッドとPHEVの選択だが、走りに関していえば、もちろん、マイルドハイブリッドとPHEVだから、電動車感と、床下バッテリー配置による低重心感覚が強いのはPHEVで、モーターアシストは微力ながら、エンジンの怒涛のトルクが味わえ、燃費性能で上まわるのはディーゼルハイブリッドということになる。
  ただし、ディーゼルハイブリッドのエンジンの回転フィールは、CX-5やCX-8のディーゼルモデルに比べ、けっこうラフ。8速ATの、デュアルクラッチ式トランスミッションのようなギクシャク感もつきまといがちだし、ステアリングフィールもスローかつねっとりしているのがちょっと残念。乗り心地にしても荒れた路面が苦手で、これまでのマツダSUVと比較して、洗練されているとはいいにくいかも知れない。
  一方、PHEVモデルは床下バッテリー積載にもかかわらず、パッケージ的な悪影響はほぼない。操縦性はなるほど、低重心パッケージが功を奏し、直進性はもちろん、曲がりも得意中の得意で、これぞマツダ車の人馬一体のハンドリングを思わせ、じつに気もちよく走ってくれる。
  もっとも、エンジン始動時については、こちらのエンジンフィールもややラフな印象。インテリアのプレミアム感は文句なしだが、PHEVとしての走りに一層の洗練を望みたいところだ。とはいえ、PHEVには切り札がある。
  EV走行が可能な点はもちろんだが、こちらにはマイルドハイブリッドにない、V2H対応のAC100V/1500Wコンセントが標準装備されるのだ。アウトドアでは車内外で1500Wまでの家電品が使えるし、災害大国の日本において停電時の電源供給車にもなりうる。自宅に充電設備がある(あるいは購入時に設置する)ユーザーにとっては、電動感の強い走行性能と合わせ、選択の決め手になるかも知れない。
  が、コスパで考えれば、燃費性能、燃料代(こちらは軽油)で優位に立ち、比較すれば約150kgも軽量でトルクフルなクリーンディーゼルターボを積むe-SKYACTIV D 3.3モデルは、今や希少な直列6気筒エンジンが手に入り、おおらかな走りのテイストでゆったり走るのに適したCX-60ともいえるだろう。1回目の車検、3年で乗り換えるつもりなら、PHEV補助金の4年縛りがないことも優位に働く。

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