まだ「ミニバン」がなかった時代に3列シートで勝負! 日産プレーリー&三菱シャリオの開拓者っぷりがスゴイ!!

2024.08.13 13:00
この記事をまとめると
■1980年代以前は3列シートといえば商用バンベースのワンボックスワゴンが中心だった
■3列シートのミニバンの元祖として登場したのが日産プレーリーと三菱シャリオだ
■プレーリーとシャリオはそれぞれ独自の進化を遂げていった
乗用車の3列シート車が新鮮な存在だった
  いまでは当たり前のようにファミリーカーとして選ばれる3列シートミニバン。しかし1980年代以前の3列シート車といえば、ファミリーカーというよりは人員輸送車に近いもので、キャラバンやハイエースなど、商用バンをベースとしたワンボックスワゴンが中心だった。
  そんななか、現在のようにフロントエンジンの3列シート車というミニバンの元祖として登場したのが、1982年に登場した日産プレーリーと、翌年に登場した三菱シャリオだ。
  どちらもフロントにエンジンを搭載し、前輪を駆動させる(4WDモデルもあり)レイアウトとなっており、プレーリーはスタンザ系、シャリオはトレディア/ミラージュ系と乗用車をベースとした3列シート車となっていた。
  当時はまだミニバンというジャンルが存在していなかったため、プレーリーは「びっくりボクシーセダン」、シャリオは「スーパースペースワゴン」(これはコンセプトモデル時の車名)という風に、それぞれ異なる車型の発展形としていた点が面白いところだ。
  また、クルマに対するアプローチも両社でかなり異なっており、プレーリーが両側スライドドアに加えピラーレスとするなど、非常にチャレンジングなものとなっていたのに対し、シャリオはあくまで乗用車の延長線上といった感覚で、セダンライクな着座位置なども相まってステーションワゴン的なものとなっていた。
  プレーリーは両側センターピラーレスのスライドドアを持ち、リヤゲートもバンパー下から一体で大きく開くなど、現代のミニバンでもないような個性を持っていた一方で、その広い開口部ゆえにボディ剛性の低さが露呈するという弱点ももち合わせていた。
  一方のシャリオは、プレーリーのような飛び道具的なものはもたず、ドアもヒンジドアとなっていたが、ターボモデルを設定したり、のちに追加される4WDモデルがパートタイム式からビスカスカップリング式フルタイム4WDになったりと三菱らしい進化を果たした。
  そのほか、1984年に開催された第3回ロスマンズ・ファラオ・ラリーに参戦すると、なんとクラス優勝(総合22位)するポテンシャルの高さを発揮したのだった。
  そんなプレーリーは1988年に、シャリオは1991年に2代目へと進化するが、引き続きプレーリーはスライドドア(ただしセンターピラー有)をもつ使い勝手のよいものとし、シャリオはのちにランエボと同じ4G63型インタークーラーターボエンジン搭載車を追加するなど、それぞれが独自の方向に進化していったのも面白いところだった。

あわせて読みたい

ビジネスユースからレジャーまで!トヨタ・ハイエースと日産・キャラバン、どっちを選ぶべき? スペックから使い勝手まで徹底比較【2024年最新】
田舎暮らしの本Web
ボディタイプやパワートレイン、インフォテイメントなど、その時代を映す鏡となってきたラグジュアリーカーの今昔物語
CARSMEET WEB
【ORIENTAL MARKET】神戸元町のミルクジャムの名店と共同開発!オリジナルミルクジャム新発売
PR TIMES Topics
子ども時代このクルマで育った大人も多いはず! いまやアルヴェル一色だけど「2代目エスティマ」は未来感溢れるミニバン界の革命児だった
WEB CARTOP
「使い勝手のよいハイトワゴンに再注目」子育てファミリーにジャストフィット!“人気のダイハツ トール”が一部改良されて復活
MonoMaxWEB
リメイクリースフォトコンテスト開催
PR TIMES Topics
【おしゃれな大人のクルマ選び】「日本カー・オブ・ザ・イヤー」受賞。ホンダ・フリードは最強のコスパファミリーカーだった!
UOMO
三菱・デリカミニがファミリー層にもオススメなワケ【試乗記】 - CAR and DRIVER 注目カー・ファイル
ダイヤモンド・オンライン
抹茶のバタークリームとクッキーの芳醇な香りの「抹茶バターサンドラムレーズン」新登場
PR TIMES Topics
今年一番アツい「日本車」はどれだ!? 24年度上半期ランキングに見るこの冬オススメの5台
OCEANS
確かに売れてるのは「超背高」+「スライドドア」の軽自動車ばかり! だが軽を買うなら絶対検討すべき「それ以外」のクルマ4台
WEB CARTOP
戸籍を調べて驚愕! 実際にあった相続トラブル
antenna
軽を買うならチェック必須! “国民車”である軽自動車の「SUVルック」な気になる新車種4台
OCEANS
「走りと乗り心地」に納得! 発売1か月で3万8000台を受注した新型「フリード」の魅力に迫る
GetNavi web
「福助干支人形」令和7年分の販売
PR TIMES Topics
「買って間違いない旬な新車大賞2024」自動車ジャーナリストが推薦!“軽スーパーハイトワゴン部門大賞”はホンダとスズキの優秀車
MonoMaxWEB
日産プレーリージョイ(FF/4AT)ミニバンというジャンルを先駆けた日産の挑戦
RESENSE
和クレープ専門店「茶寮 甘紋の香(かもんのこう)」新春クレープ販売
PR TIMES Topics
【スバル】ジャスティ一部改良!スマホ連携ディスプレイオーディオ&リヤビューカメラ標準装備
MADURO ONLINE
なんかシトロエンっぽくない!? マイナーチェンジしたベルランゴ
ドライバーWeb