なぜ高度外国人材育成定着支援事業を始めたのか。輝く才能が定着する人材育成と組織の文化作り

2024.08.06 10:00
都内に拠点を置く「R production Inc.」は2022年に法人化し、高度外国人材が最高のパフォーマンスを発揮できる組織の文化作りのサポートを行っています。
代表の菊池領子のキャリアは今風にいえばプロティアン(変幻自在)。大学では言語学を専攻したものの、卒業後は女性総合職第1号としてゼネコンに入社。500億円規模の都市開発に従事した後、中国へ留学。在学2年目に、日中舞台芸術交流プロジェクトを手掛けるためにR productionを設立しました。その後、日本語教師として活動する中、なぜ高度外国人材育成定着支援事業に着手したのか、その背景と特徴、今後の展望をご紹介いたします。
少子高齢化が進む中で注目される高度外国人材
少子高齢化で労働力不足の時代。高度外国人材が注目されています。
「高度外国人材」とは、国内外の大学、大学院または日本の専門学校を卒業した人たち。例えば、大量の人手不足が懸念されているITエンジニア、海外市場を拡大したい企業が注目するマーケターや営業、経営企画などを担うホワイトカラーの外国人です。さらに、これから建設現場や飲食業界、物流などの現場のリーダーとなる人たちも高度外国人材として期待されています。
採用できても 定着に悩む企業
数年前まで、外国人というと留学生や技能実習生をイメージする人が多かったのではないでしょうか。いまや高度外国人材の代表的な在留資格「技術・人文知識・国際業務」を持つ人は留学生数を上回り、技能実習生数に迫る人数です。しかし、採用に成功しても、早いと3カ月で離職される憂き目に遭う企業も少なくありません。

一方で、定着し、大きな貢献をする人材に育て上げる企業もあります。この違いはどこにあるのでしょうか。


さまざまな要因が考えられますが、離職された後、企業の担当者が異口同音におっしゃることがあります。
「まずは自分たちから学ぶべきだった」
初めてこのことばを聞いたとき、はっとしました。企業が外国籍社員研修に求める真のニーズに気づかされたのです。企業からは、表面的には日本語でコミュニケーションがとれるようにして欲しい、日本の職場のマナーを理解させて欲しいといった要望が出てきます。しかし、本当に必要としているのは、「定着させること」です。
人材教育に重きを置く新たなコンサルタント活動を始動。1年以内の離職防止を目指す取り組み
以降、研修の比重を、言語教育から人材教育へとシフトしました。そして、高度外国人材即戦力化&定着支援コンサルタントとして活動をスタートさせ、マスタープランとして「高度外国人材即戦力化7step Project」を作成しました。


それは、日本人マネジメント層側の学びを第1ステップ、第2ステップを高度外国人材側の研修とし、相互理解を軸に、合計7ステップ、1年間を通じて実施するプランです。1年以内の離職を防ぎ、ロールモデルを育てることで、次の採用ブランディングにもつなげることができます。
★「高度外国人材即戦力化7step Project」に関心をお持ちの企業経営者、人事担当者、現場管理職の方は最下部のURLよりご連絡ください。
実践できることを重視した研修のゴール設定。座学を超えた双方向の研修スタイル
こうしたマスタープランを元に、お客様の状況を伺い、課題を把握した上で設計するカスタムメイド、または、オーダーメイドの研修を提供しています。日本人マネジメント層に向けた研修のみ行うこともあれば、高度外国人材向けの研修のみ提供することもあります。いずれにも共通するゴールは、「知る」「わかる」「できる」の3つのレベルのうち、「できる」。つまり実践できることをゴールにしています。お客様のご要望によっては、「わかる」レベルをゴールとし、単発の研修を行うこともあります。


研修と聞くといわゆる座学で知識を得るイメージを持つ人もいらっしゃるかもしれません。当社では講師と受講者、そして受講者同士の双方向のやりとりを通じ、受講者が主体的に取り組み、思考を促すワークを多用します。

そして、研修以外の時間に自ら現場で実践し、改善を繰り返し、変容へと向かうプロセス全体をサポートしています。
十分な受入れ準備は外国籍社員にも伝わる
真剣に定着させようとしている企業は、採用前からマネジメント層が熱心に受入れについて学んでいます。「あなたのためにこうして準備をしています」という気持ちは外国人材にも伝わります。実際、有難い、ここで長く働きたいという感謝の声を国籍問わずよく聞きます。
高度外国人材の多角的な育成プログラム。空暗記からの脱却を目指す実践的な研修
定着し、活躍できる人材を育成するために、高度外国人材向けには、以下の5つの要素を合わせた研修を提供しています。空暗記やパタン化したやりとりから脱却し、相手の言動の奥にある価値観を理解し、その上で自分の表現したいことを伝える力を養成できます。

1.価値観 
2.日本語 
3.コミュニケーションスタイル 
4.ビジネスルール・マナー 
5.キャリア開発
ディスカッションとロールプレイを重視した研修。実際のエピソードから学ぶ文化の違い
高度外国人材研修は、できるだけ多くの時間をディスカッションやロールプレイに充てています。それにより、感想を述べたり、自分の経験談を話したりと、自然と発話量が増え、記憶にも残ります。そして、日本語で長いやり取りができたことが自信にもなります。


例えば、食事でのマナーの違いについて、ひとつの実際のエピソードを紹介したことがあります。出されたものは最後までいただくのが礼儀と教えられた日本人が、中国の友人宅に食事に招かれたときのこと。出された料理を全ていただかなくてはとお腹がいっぱいになっても食べる日本人に、招いた中国人はまだ足りないと言われていると思い、次々と料理を勧め続けました。どちらも礼儀を尽くした結果、冷蔵庫は空になってしまい、お腹ははち切れそう。文化の違いを知らなかった頃の菊池自身の失敗談です。この話について、日本人や他の国の受講者と話すこともありますが、みなさんいつも大笑いです。そして、同僚や顧客とのやりとりを考える時、事前に相手の価値観や文化習慣について学んでから臨んだ方がコミュニケーションがうまくとれ、仕事もスムーズに運ぶことに気づくのです。
学校では学べないことがある
この食事の話は、菊池が中国に留学する前の出来事で、留学後は現地ならではのさまざまな異文化体験を通じて価値観の違いの面白さを学ぶことができました。それでも、ビジネスで重んじている価値観、商習慣やルール、マナーについては、大学生活では学ぶ機会がありませんでした。授業では、国や地域の文化についての講義を聴くことはできます。でも、実務に役立つ知識やスキルについては学ぶ機会がなく、業務を行う度によく思ったものです。


「もう少し体系的に学ぶ機会があれば、もっとスムーズに業務に取り組めるのに」
キャリア開発で モチベーションの高い人材を育てる
さらに、定着にはモチベーションが大きく関わる点に注目し、キャリア意識を醸成する視点を取り入れた展開をしています。自分の人生をどのようにしていきたいのか、それにはどのようにしたらよいか、会社の制度確認や先輩からのアドバイスも含め、必要な情報を集め、考える。そして、自分にとっての仕事の意義や目標を明確にすることで、主体的に仕事に取り組む姿勢が生まれます。その結果、入社2、3年以内に希望通りの異動を叶えたり、大きな昇進昇格が実現した人たちを数多く見てきました。自分のキャリアプランを持って主体的に仕事に取り組む人たちは、そう簡単に離職することはありません。もちろん企業側の受入れ体制があってのことですが。
「ようやくわかった」研修の成功がもたらした双方からの喜びの声
こうして、マネジメント層と高度外国人材の双方に、特徴のある研修を提供した結果、日本人経営者、幹部、現場管理職側からは

ー ようやく外国籍社員の考えていることがわかりました
ー どう言えば伝わるのかがわかり、言い方を変えたところ効果があった

高度外国人材からは

ー 自分の伝えたいことを表現できるようになりました
ー もっと学びたい
ー 仕事が面白くてたまらない

という数々の喜びの声をいただくようになりました。

自分にとっては当然で、普段無意識のうちに行っていることが、相手にとっては意味が理解できないことで、コミュニケーションを阻害する要因になっている。そこをうまく押さえて意思疎通できるようにすることで、驚くほどスムーズに業務遂行できるようになり、やりがいを感じる。そして、組織の業績アップにもつながり、個人と組織双方の成長が実現します。

嬉しいことに、効果を感じた人たちが後輩や仲間に勧めてくれ、主体的に受講する人たちも増えています。
外国人との共生で未来をひらく。日本で働きたい外国人と働き手不足の地域や企業をつなぐ
経済の衰退で、日本はもはや選ばれない国なのではという声もある中、日本における高度外国人材は増え続けています。日本文化が好き、安心安全な国、水や食べ物がおいしい、生活コストがリーズナブル等の魅力を感じているといいます。しかし、残念ながら、日本語コミュニケーション力の低さから、企業のニーズとうまくマッチせず就職をあきらめる人もいます。今後は企業研修だけでなく、日本での仕事を望む人たちが、日本企業へ就職するための講座を開催し、そこから外国人材と企業の双方にとってよいご縁となるサービスを提供し、人口減少で悩む日本の未来を切り開いていきたいと考えています。

★「高度外国人材即戦力化7step Project」に関心をお持ちの 企業経営者、人事担当者、現場管理職の方は次のURLよりご連絡ください。
◆ 高度外国人材育成定着7step project 資料請求URL
◆ 2024年8月8日(木)14:00―15:00 セミナー登壇 
「現場の悩みと取り組みを公開 外国出身人材と働くホントの難しさと多様性を活かすヒント」主催:株式会社エナジースイッチ アルー株式会社
参加申込
◆ R production Inc. ホームページ www.rpoduction.jp

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