マツダにもロータリーHVなど電動化技術があるのにナゼ? CX-50にトヨタのハイブリッドシステムを採用した理由

2024.07.25 11:40
この記事をまとめると
■マツダが北米市場で販売するCX-50にトヨタのHVシステムのTHS IIが搭載される
■マツダは北米市場で早急にHVを揃える必要に迫られたために採用された
■過去にはマツダ・アクセラで同様のパッケージングが販売されていた
トヨタとマツダがハイブリッド分野でタッグを組んだ
  マツダが北米で販売するCX-50に、トヨタのハイブリッドシステムであるTHS IIを搭載して発売するとの発表があった。じつは、昨年の段階で、中国市場向けのCX‐50にも同様のハイブリッド車(HV)が発表され、販売が開始されている。
  マツダは、CX‐60にプラグインハイブリッド車(PHEV/ガソリン)とマイルドハイブリッド車(ディーゼル)を持ち、MX‐30ではマイルドハイブリッド車のあと、電気自動車(EV)とロータリーEVと呼ぶPHEVを追加設定した。だが、いわゆるストロングハイブリッドと位置付けられるHVはもっていない。
  そうしたなか、米国市場は昨2023年、HVの販売がEVを上まわる伸びを示し、エンジン車からの代替としてEVに乗る前にHVという様相が明らかになってきた。一方、EV人気も衰えたわけではなく、EVを希望する消費者は一巡した感があるのだろう。
  HVは、初代プリウス以来27年に及ぶ歴史がすでにある。しかし、ガソリン価格の安い米国では、エンジン車で不自由しなかったので、それほど販売は伸びなかった。たとえば、米国で売り上げ1位を争ってきたトヨタ・カムリは、日本では近年HVのみでの販売となっていたが、米国での売れ筋は直列4気筒のガソリン車だった。
  日本は、HV人気がすでに定着している。だが、北米はまだ途上といえるだろう。そうした米国市場を販売の主力と位置付けるマツダは、早急にHVを揃える必要に迫られたはずだ。
  マツダがトヨタと業務提携すると発表したのは、2017年のことだ。その成果がどう表れるのか、答えは外野席からなかなか見えにくかった。しかし、ここにきて、トヨタのハイブリッドシステムをそのままマツダ車に搭載することになり、利点が見えはじめたといえる。
  かつてマツダは、MAZDA3がアクセラという車名であった時代に、トヨタのハイブリッドシステムと、マツダのSKYACTIVエンジン(ガソリン)を組み合わせたHVを販売したことがある。トヨタのシステムを使いながら、走りの楽しさを追求するアクセラHVは、独自の活気ある走り味をもたらした。
  今回は、トヨタRAV4などに車載されているシステムを、トヨタ製エンジンとともにCX‐50に搭載するという。独自の特性の作り込みがあるのかどうかは、わからない。それでも、国内で試乗したRAV4のハイブリッド車は、運転を楽しませる走りを伝えてきた。マツダの志とズレの少ない選択でもあったのではないか。
  マイルドハイブリッドやPHEVなどで、独自路線を歩んできたマツダが、HVで今後どのような動きを見せるのか。ひとつの注目点となるかもしれない。

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