黒は色彩の女王である――アートにおける黒の秘密とは?新刊『色の物語 黒』

2024.06.17 12:00
翔泳社
株式会社翔泳社(本社:東京都新宿区舟町5、社長:佐々木幹夫)は、書籍『色の物語 黒』(ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン/原著)を2024年6月17日に発売します。本書は、時代を超越し、私たちを引き付ける色「黒」について、ラスコーの壁画からピエール・スーラージュまで名だたる美術作品とともにたどる1冊です。


「色の物語」シリーズ第三弾は「黒」
すべてであり無である黒

夜の闇を連想させ、神秘性と不穏さを合わせもつ色。黒は光の波長を吸収するため、物理学の観点からは「色の欠如」とされます。有史以来人類とともにあった黒は、複雑で矛盾した存在です。宗教改革による禁欲主義がこの色を権威やファッションの象徴にし、さらに作家たちは神聖さと官能性、暴力性と安らぎ、無限と虚無、人間のもつあらゆる欲望や感情を黒を使って描いていきました。
本書は、黒を用いた著名な美術作品のビジュアルを多数紹介しながら、普遍的で感情に働きかける黒と秀逸なアート作品との関係を、気鋭のフランス人美術史研究家が解説します。
レンブラントやホイッスラー、マネらが描いた黒衣の女性から、ピカソのゲルニカ、ポロックやマン・レイ、キース・ヘリングらの現代アート、さらに中国の山水画や古代メキシコの仮面など、さまざまな黒を用いた作品を収録。著名な美術作品とともに、強烈な魅力を秘めた黒の秘密を解き明かします。■構成(抜粋)
アートの中の黒/黒の世界地図/黒の科学/完璧な黒を求めて/ナルキッソス(カラヴァッジオ)/女性の肖像(レンブラント)/マドリード、1808年5月3日(ゴヤ)/画家の母の肖像(ホイッスラー)/すみれの花束をつけたベルト・モリゾ(マネ)/ゲルニカ(ピカソ)/Number 26 A, Black and White(ポロック)/青い目の女(モディリアーニ)/黒と白(マン・レイ)/Detail Drawing(キース・ヘリング)ほか
黒を知るために_画家の母の肖像
黒を知るために_無題
黒をもっと知るために_赤絵式の鉢


「色の物語」シリーズとはその色はどこから来て、どこへ向かうのか。古今東西文明のなかで、さまざまな意図で使われてきた「色」の歴史とストーリー、影響力を、名だたるアート作品の美しいビジュアルでたどります。地図や図解、年表等のグラフィックも豊富に盛り込み、多彩な角度からの解説が特徴です。好評既刊「青」、「ピンク」、本書「黒」に続き、「赤」「ゴールド」の刊行を予定しています。
■書籍概要
『色の物語 黒』
原著者:ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン
翻訳:丸山 有美
発売日:2024年6月17日
定価:3,300円(本体3,000円+税10%)
判型:B5変・108ページ
全国の書店、ネット書店などでご購入いただけます
・翔泳社の通販 SEshop:
・Amazon:
■著者プロフィール
ヘイリー・エドワーズ=デュジャルダン
美術史・モード史研究家。エコール・デュ・ルーヴル、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション卒業。アートとファッション、装飾美術、建築、モード写真、アイデンティティと社会問題におけるファッションの位置づけに関して研究と執筆を行う。キュレーター、ライターとして、ヴィクトリア&アルヴァート美術館の調査事業や展覧会に協力するほか、個人コレクター向けのコンサルタントとしても活躍。ギ・ラロッシュのアーカイヴスの創設を手がけた。
パリでモード史、ファッション理論の教鞭をとる。■翻訳者プロフィール
丸山 有美 まるやま あみ
フランス語翻訳者・編集者。フランスで日本語講師を経験後、日本で芸術家秘書、シナリオライターや日仏2 か国語podcastの制作・出演などを経て、2008年から2016年までフランス語学習とフランス語圏文化に関する唯一の月刊誌「ふらんす」(白水社)の編集長。2016年よりフリーランス。
ローカライズやブランディングまで含めた各種フランス語文書の翻訳、インタビュー、イベント企画、イラスト制作などを行う。

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