新型を出す意味ないんじゃ!? 超モデル末期でも旧型フリードが驚異的な売り上げを誇るワケ

2024.06.12 11:40
この記事をまとめると
■新型が発表されたいまでもフリードの人気は衰えていない
■そもそもライバルが少ない上にライバルにはないアドバンテージ要素が多いクルマだった
■在庫も豊富に揃えており値引きなども好条件だったことが人気を後押しした
フリードの勢いは衰える気配なし!
  いま注目される新型車といえば、コンパクトミニバンのホンダ・フリードが筆頭に挙がる。2024年5月9日に概要が公開され、販売店では10日から価格を明らかにして予約受注を開始した。6月には正式発売される。
  従来型のフリードは2016年に登場した。新型の発売を控えた2023年から2024年の時点では、すでに7年から8年を経過しており、売れ行きが下がって当然であった。
  ところがフリードは、フルモデルチェンジを控えた時期でも、売れ行きをほとんど下げていない。2023年1〜12月には、1カ月平均で6464台を登録して、国内で販売されるホンダの小型/普通車ではベストセラーになった。ホンダ車の国内販売1位は、国内市場全体の販売首位になるN-BOXで、これに続く2位が従来型フリードであった。直近の2024年3月も同様で、この月にはライバル車となるシエンタの登録台数も上まわった。
  それにしても発売されて7〜8年を経過した従来型のフリードが、設計の新しいコンパクトカーのフィット、ミドルサイズミニバンのステップワゴンよりも多く売れていたのは不思議だ。
  この点を販売店に尋ねると以下のように返答された。
「フリードはもともと人気が高い。N-BOXやフィットのお客様が、さらに広い室内を求めて乗り替えたり、ステップワゴンからダウンサイジングされるケースもある。孫が生まれて、遊びに来たときのためにフリードを買われたお客様もいる。ミニバンが欲しいが、ステップワゴンでは大きすぎるお客様の間でフリードは注目されている」。
装備面ではシエンタに見劣りするがミニバンとしての資質が高い
  このように、従来型フリードはアップサイジングとダウンサイジングを含めて、さまざまなユーザーが購入している。とくにいまのホンダには、トヨタのルーミーに相当する2列シートで背の高いコンパクトカーが用意されない。コンパクトカーは全高を1550mm以下に抑えたフィットのみだから、この需要も2列シートのフリードプラスを含めて、従来型フリードが受け持っていた。
  そしてコンパクトミニバンの市場は、実質的にフリードとトヨタ・シエンタのみだ。シエンタは薄型燃料タンクの採用で空間効率を向上させたが、全高は1700mmを下まわるから、ミニバンらしさは少し背の高いフリードが濃厚だ。
  人気の高い2列目がセパレートタイプになるキャプテンシートも、シエンタには用意されず、フリードでは選べる。従来型のフリードは、設計が古いためにハイブリッドシステムや安全装備では見劣りするが、ミニバンを所有する満足度はシエンタを上まわるところもあった。
  このほか販売店では、「従来型のフリードは、販売台数が多い車種だから、在庫も豊富にそろえていた。最近まで値引きなどの購入条件を向上させて販売していた」と述べている。豊富な在庫を好条件で売り切ったことも、好調な売れ行きを保った理由だ。

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